ひぐらしのなく頃に 解 ~祭囃し編~ 其の拾「血戦」
「まだ目標は見つからんのか?」
「発信機の電波は確認できません」
赤坂と葛西に撃退された山狗、いったん入江診療所地下の入江機関に戻り、相手の出方を待ちます。
が、今のところ動きなし。
その間、鷹野さんは富竹さんの説得にあたります。
「こんな時に逢引かよ」
小此木に皮肉られます。
そんな小此木に、野村から連絡。
「この期に及んで、何の話だ?」
鷹野さんではなく、小此木に…何か不穏です。
会議室のような部屋で、鷹野さんが富竹さんの説得にあたります。
「ジロウさん、今からでも私に協力してはくださらない?
『鷹野三等陸佐』としてじゃない、『鷹野三四』として、ジロウさんと話をしているのよ。」
「僕を殺すしかないなら、それも構わないさ。
既にその覚悟はできている。」
「死にたくないとは思わないの?私の味方になると誓ってくれれば、私はあなたを殺さずに済むのよ?」
「僕じゃなくても、味方なら大勢いるだろ。」
「そうね…クスクス。山狗には私の靴を舐めたくなるくらいの金を、はずんでやったもの。
ジロウさんなら、幾らで来てくれる?」
「寂しい人だな、君は…」
内線の呼び出しが鳴り、鷹野さんは部屋を後にします。
「山の中で梨花たちを見つけたわ…。
じゃあね、ジロウさん。
これがあなたとの、最後のおしゃべりになると思うわ…。」
一瞬寂しげな瞳をして、扉を閉じる鷹野さん…。
山中に現れたとなれば、山狗も全兵力を投入できる。
敵は、自分で自分たちの首を絞めたようなもんだと、楽観視する小此木。
鷹野さん自身が前線で指揮を執り、文字通り「総力戦」の山狗。
外部との連絡が取れないよう、電話設備(昭和58年当時はNTTでなく、電電公社でしょうか)も破壊します。
「皆殺し編」では、大石さんと熊ちゃんが殺害されたポイントですね。
「『目標』だけは生かして捕らえること、他は殺してしまっても構わないわ。」
鷹野さんの冷酷な指示が飛びます。
バン5台にトラック1台で、山へ向かう山狗。
「おいでなすったねぇ」
「何人の方がこの山を、無事に降りられますかしら?」
山の上から、山狗の進軍を目視する部活メンバー。
こちらも準備万端、といった様子です。
「我が部を相手にどれだけやれるか、お手並み拝見といこうか」
魅音は自信満々です。
「この山ですべての決着をつけるのよ!」
鷹野さんの陣頭指揮のもと、山狗は小隊を組み、マシンガンを構えながら部活メンバーを捜索します。
人数、装備共に圧倒的に山狗有利ですが…。
捜索中の山狗を襲ったのは、沙都子が仕掛けたトラップの数々。
落とし穴、丸太落とし、ワイヤートラップ。
小此木への報告で「こちら白鷺11。攻撃を受け、白鷺12、13が脳震盪。あんなの、当たり所が悪かったら死んでるぞ!」
…マシンガン構えて「殺しても構わない」命令を受け、何を甘っちょろいことを…。
沙都子のトラップによる戦果はすでに6人。
上々の立ち上がりです。
『こっちは任せておきな!悟史を助け出すんだよ、詩音!』
入江診療所。
地上(診療所)部分にいた山狗を2人捕らえ、「本体」となる地下部分・入江機関の急襲作戦を立てる、詩音・入江先生・赤坂・葛西の4人。
入江先生が「地下こそが、この診療所の真の姿ですから」と語る、入江診療所の地下・入江機関の警備は厳重です。
部活メンバーの捜索に対し、「総力戦」を仕掛けたとはいえ、地上の2人に加えて、地下にはまだ6人の山狗が控えている模様。
「一気に制圧するのは厳しい…か。」という赤坂に対し、
「やるしかありません!」と反論する詩音。
一気に制圧を目論み、突入する4人でしたが…やはり6人相手では分が悪く、銃撃戦に。
警報装置を作動され、自動音声が流れます。
「区画内に緊急事態が発生しました。全区画を閉鎖し、120秒後に鎮圧用ガスを自動散布します。スタッフは、直ちに防毒マスクを着用してください。」
120秒経過したら、ガスマスクなどの装備がない4人は自動的に全滅です。
「迷っている時間はありません。」
ショットガンに弾を込め直す葛西。
6人の山狗が隠れるセキュリティルームに、2発撃ちこみます。
その威力に、山狗は慄(おのの)きます。
「スラッグか??」
「ご名答です。ショットガン専用の一榴弾。
破壊のみに特化したその威力は、ご存知でしょう。
死にたくなかったら、警報装置を切っていただきましょう。」
「ど、どうする…?」
「ビビるんじゃねぇ!ここならあいつから死角だし、あと一分足らずでガスが出る。」
ガスの散布まで待とうとする山狗に対し、
「時間がありません。返答は?」あくまでも冷静な葛西…と思いきや。
返答を躊躇(ためら)う山狗に業を煮やした葛西。
「おい!聞こえねぇのか!!
この葛西辰吉が、てめぇらを生かしてやると言ってんだ!!
返事せんかい!!ガキどもが!!」
ドアを蹴破り、セキュリティルームに侵入した葛西。
山狗の一人を蹴り飛ばし、防毒マスクが外れた口の中に、銃口を押し当てます。
「殺されてぇか、青二才!てめぇらとは、築いてきた屍の山が違うんじゃい!!
さっさと警報止めんか!!クソガキャぁ!!」
見た目はいかついですが、詩音にも常に敬語で、紳士的な葛西。
昔は相当…相当だったんでしょうね。
兎にも角にも、入江機関を無事制圧。
「あんたって人は…」
驚いた様子で、葛西を見つめる詩音。
「こんな真似は、二度としないつもりでしたが…忘れてください」
頭を下げる葛西。
「急ぎましょう、長居はできません。」
赤坂の言葉に、我に返った詩音。
入江機関の研究区画に走ります。
悟史の元へ。
ガラス張りの部屋で、ベッドに寝かされている悟史。
「今、出してあげるからね。」
「申し訳ありませんが、それは許可できません。」
沙都子の誕生日プレゼントを買ったあの日。
雛見沢症候群レベル5を発症した悟史は、脳と精神に深刻なダメージを負っていました。
「過度の被害妄想と恐怖に取りつかれ」ている悟史は、誰であろうと襲い掛かる状態。
よく見ると、悟史の両手首・両足首は、太いベルトで固定されていました。
「治るんですよね…それ…」
言葉が出ない入江先生。
「何それ……じゃあ悟史君は…もう『むう』って言ってくれないの?
私の…頭を…撫でてくれないの……?」
泣き崩れる詩音。
「生きている」「助けられる」と思ったからこそ、危険を承知で入江機関に来たはず。
しかし、現実は残酷でした。
「でも、私はこれからも研究を続けます。
そして、必ず悟史君を連れ帰って見せます。
微弱ですが、悟史君の脳波にも、回復の兆しが見えています。
彼も、帰ってこようとしているんです。
私の人生のすべてを捧げてでも、彼を雛見沢に連れ帰ります。
その日まで待っててもらえますか?」
「待ちます…いつまでも…」
「そしてこの悲しい事実を、沙都子ちゃんに内緒にできますか?」
「何でもします。我慢します。悟史君が帰ってくるのなら。」
病室の片隅に置かれたぬいぐるみを指さす、入江先生。
「沙都子ちゃんの誕生日に、彼が買ったものです。
悟史君はあれを持って、沙都子ちゃんとあなたの元へ帰ってくるでしょう。
前と変わらぬ笑顔で。」
制圧したセキュリティルームに戻る、詩音と入江先生。
富竹さんは解放されていました。
あとは富竹さんに「番犬部隊」を呼んでもらえれば、全て解決…のはずでしたが…。
葛西のドンパチで、通信設備は全滅。
電話回線も山狗が切ったため、連絡を取る手段がありません。
葛西のドンパチは、山狗を制圧するためのやむを得ない行為でしたからね。
当の本人は「申し訳ありません…」と反省しきりですが。
「東京」に連絡を取るためには、雛見沢を出るしかない。
しかし、そこは山狗も封鎖しているだろう。
歩兵携帯の、対戦車ミサイルを保持する山狗。
簡単に雛見沢を抜けさせてくれそうにありません。
一旦、入江機関を後にする一行。
『また来るからね、悟史君。
こっちは成功したよ、お姉!』
再び山中。
沙都子のトラップだけでなく、圭一とレナの連係プレーでも山狗を倒します。
そして相手の無線機を奪い、心理戦を仕掛けます。
「人の身に過ぎたるを知らぬ、愚かな人間たちよ。
壊すことを許されぬ、聖地を踏み荒らす罪を知るがいい。」
「うわああぁぁぁぁ~~!!た、助けてくれぇ~~!!!」
「誰だ!!何があった!!」
小此木の叫びにも、返答はなし。
「哀れな鶯が一羽、人の世に別れを告げたか…。」
「鬼だ!!鬼が来る!!おれは知ってるぞ…これは『鬼隠し』だ!!おれ達はみんな、この山で消されちまうんだ!!!」
「バカなことを言うな!しっかりしろ!!鶯か!?白鷺か!?」
「ひぎゃぐぉぎぇええ~!!」
恐怖で逃げだす山狗。
羽入と圭一の演技の勝利です。
状況報告がなく、業を煮やした鷹野さん。
戦況を確認するため、前線に現れます。
すでに「負け戦」を覚悟した小此木。
「三佐までおでましですか。すみませんねぇ。こんな山の中じゃ、お茶の1つも出せやしませんね。」
「ふざけないで!!戦況は!?」
「戦意」において、2人には確実な乖離がありますね。
小此木の場合、状況を把握しているからこそでしょう。
鶯は全滅、白鷺と雲雀も散り散り。
自分の鳳も、無線機を持った兵が逃走する始末。
戦闘訓練・実戦の経験があるからこそ、「逆転は不可能」を肌で感じているのでしょう。
鷹野さんにはそれが通用しません。
無線機を取りあげ、
「聞こえる!?私は鷹野三等陸佐。あんたたちの最高指揮官よ!!
聞きなさい!鬼もいないし、神様もいないわ!
もしいるなら、闘いなさい!
神などその座から、引きずり降ろしてやるのよ!」
一般企業にもありますね。
現場を知らない上層部の、無茶な指示。
鷹野さんの檄(?)の最中、小此木のもとに悪い知らせが。
入江機関が襲撃を受けたと。
詩音や葛西たちの件ですね。
終末作戦の完全な失敗を悟った小此木。
東京の「郭公(かっこう)」への連絡を指示します。
※郭公=野村、です。
「富竹は奪還され脱出。
村境で封鎖線を張らせているが…多分、阻止は無理だろう。
むしろ…今後のことを考えた方がいいだろうな…」
鷹野さんを見遣ります。
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