「ぼくらの」あらすじ紹介【ネタバレを含みます】(14.ウシロ①~妹~)


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ウシロ(宇白 順・うしろ じゅん)編①

この記事には「ぼくらの」のネタバレを含みます。

自分の地球に戻ったウシロ。

自宅に戻り、父に「一緒に来てくれ。」と。

軍の施設に赴いた2人。

その一室には、カナの遺体が安置されています。

佐々見さんからは「はやまったまねはしないようにな。」と忠告されるウシロ。

父とカナの「対面」の間、廊下の長椅子に座って待つウシロ。

隣に多手さんが座ります。

「田中さんは…」

「あぁ……、今警察が来てて、もうすぐ検案になると思う。見ない方がいいと思うよ。」

検案…医師または獣医師が死体に対し、死亡を確認し、死因、死亡時刻、異状死との鑑別を総合的に判断することをいう。

「ジアースに回収された時に、見ました。」

見たんですね…「自分の母親」という事実を、直前に知らされた田中さんの遺体。

しかも、カナの戦闘の足手まといにならないよう、自身で頭を撃ち抜いた遺体を…。

「知ってたんですか?田中さんのこと。」

「宇白くんのことなら、もちろん。

佐々見さんは、田中さんが関わることに反対したけど、結局田中さんの熱意に負けた。

田中さんは、自分には見届ける義務があるからって」

「田中さんの戦闘機、見れますか?」

カナの戦闘時、「関さんもカンジも死んだ。田中さんだって契約している。その死が少し早まるだけ。」と言っていたウシロですが、田中さんが実の母と知って、その存在が自分の中で変わったのでしょうか。

軍の倉庫に置かれた、撃墜された戦闘機と、射出座席。

しばらく座席の傍でそれを眺めた後、倉庫の端で戦闘機を見ていたウシロ。

そこに現れたのは、田中さんの夫と、娘。

ぼくらの ©小学館/鬼頭莫宏

田中さんの娘ということは、ウシロの妹。

名前は「田中未来」。

未来は父親に支えられながら倉庫に現れ、田中さんの「遺品」となった射出座席に泣き崩れます。

その様子をずっと見ていたウシロ。

何かを「決めた」様子で、倉庫を出ます。

「コエムシ、おれを、契約させろ。」

佐々見さんに「はやまったまねはしないように」言われていたんですが…。

ジアースコックピット。

自然学校の最中、あの洞窟で、皆が契約した際に出現した板。

コエムシはウシロが契約した方が面白い、マチはそれに反対します。

「あんたが責任を感じて、無理に契約する必要はないよ。

あんたは生きていくことでだって、立派に責任を果たせるから。

契約しようと思った、それだけで充分だよ。

足りないパイロットは、佐々見さんが探してくれる。

あんたはカナちゃんや田中さんや、カンジのために生きるべきでしょ。」

ウシロは反論します。

「同じだろ。誰かが死ぬんだ。

カナや田中さんやカンジは、おれ達の知らない誰かからすれば、まったく知らない価値のない存在だろ。

そんなもののために、おれ達の知らない別の誰かが死んで、そして別の誰かが悲しむんだろ。

その人も、その親とか兄弟に、大切に想われてるんだろ。

おれがやる。」

迷いもなく、契約したウシロ。

「誰か」がやらなければならず、その「誰か」を大切に想う人がいる。

「誰か」が死んで、それを悲しむ人がいる。

ならば、最初から関わっていた自分が契約するのがスジだろう。

そういう考えなのでしょうか。

ジアースに残された戦いは、あと2戦。

自分たちの地球の、存続のための戦いがもう1戦。

「次の地球」での、チュートリアルが1戦。

ココペリがやってくれたやつですね。

パイロットはもう1人、必要です。

さ~て、あと一人、どうすっかな~

板の前に立つマチ。

ぼくらの ©小学館/鬼頭莫宏

契約を考えているようですが…洞窟でもマチは契約しています。

が、実際には契約扱いにはなりませんでした。

その理由を「てめーがこの地球の人間じゃねーから」というコエムシに対し、「それが理由じゃなかったら?」と板に手をつき、契約を試みるマチ。

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