【この記事には「ひぐらしのなく頃に業」のネタバレを含みます】
袋小路
「祟騙し編」の続きのようです……。
沙都子と圭一が北条家に行った頃、綿流しのお祭りはクライマックス、河原での「綿流し」
「圭一くんと沙都子ちゃん、戻ってこないね~」
「激しい戦いでしたから……今頃2人で勝利を分かち合っているのでは?」
レナと詩音のやり取りに、梨花ちゃんも勝利を実感します。
『やっと…運命の袋小路から抜け出せた…』
そう信じる梨花ちゃん。
『その先に待っている”死の運命”も、必ず打ち破れる!』
神社境内のテントでは、村の大人たちが酒盛り中。
富竹と鷹野の行方を、村人に尋ねる梨花ちゃん。
「その2人なら…」
というやり取りの最中、境内に現れたのは大石さん。
血がべっとりついた、ひしゃげた金属バットを引きずりながら……。
雛見沢症候群
異様な光景に、皆一様に呆気にとられる中、大石さんが叫びます。
「探しましたよ……古手梨花さん!!」
その目は血走り、梨花ちゃんに向かって一目散…捕まえると同時に首を絞めあげます。
「やっと、謎が解けたんですよ!」
首を絞め続けられる梨花ちゃんを助けるべく、大石さんに駆け寄る村人。
と、立て続けに2人を射殺する大石さん。
一切の躊躇がありません。
梨花ちゃんの首を抱え、しきりに首を掻き毟る大石さん……雛見沢症候群の症状です。
「オヤシロ様の祟りの正体は分かってんだ!!正直に白状しろ、古手梨花!!」
連続怪死事件の黒幕が梨花ちゃんであると、信じてやまない大石さん。
「祟りもこのかゆみも全部、黒幕であるお前とこの村のせいだ~!!」
次々に村人に向け発砲する大石さん。
掻き毟った首は、既に血だらけ…雛見沢症候群の末期症状です…。
村人を守ろうとした魅音、魅音を守ろうとした詩音も相次いで射殺されます。
2人に駆け寄ろうとしたレナは、パニックと化した村人の人波に流され、近づけません。
あっけなく
「理想的だったはずのこの世界が…こんなにもあっけなく……」
オリジナルの「皆殺し編」では、「祟騙し編」同様に沙都子を鉄平から救った後、運命をひっくり返されてしまいますが…。
それは「鷹野三四」「山狗」「東京」という組織と強い思いが交錯した結果。
今回は大石さん「たった1人」に運命を覆されてしまいます…。
黒幕であることを白状せず、意味の分からないことを話す梨花ちゃんを地面に叩きつけ、金属バットで頭を何度も何度も叩く大石さん。
「しゃべれ!しゃべれ!しゃべれえええ!!」
しゃべるどころか、すでに事切れた梨花ちゃんを、執拗にバットで殴り続ける大石さん。
その時、血まみれの沙都子が神社の境内に…
「危ない~!沙都子ちゃ~~ん!!」
レナの悲鳴がこだまします…。
というところが「祟騙し編」で起こった惨劇のようです。
沙都子が血だらけだったところを見ると、北条家で圭一と鉄平がやり合った時の返り血を浴び、その後神社に来たようですね。
沙都子に置いていかれた圭一が、どうやって病院に運ばれたのかは謎ですが…。
羽入
梨花ちゃんが目を覚ましたのはカケラの世界。
「大石さんに殺されたこと」を覚えていた梨花ちゃん。
「残り香」である羽入が、その残りの力をすべて使って、梨花ちゃんの能力を一時的に修復したと。
そして羽入の衝撃的な言葉
「もう気付いているはずです、今の雛見沢は5年前と違うということに」
誰かが暴走(雛見沢症候群を発症)するのを止め、富竹さん、大石さん、赤坂ら大人を仲間にし、鷹野三四の主導による「オヤシロ様の祟り」という惨劇を乗り越えた…。
「ひぐらしのなく頃に解」の祭囃し編が、「ひぐらしのなく頃に業」では「5年前」の出来事なんですね。
5年…昭和58年の梨花ちゃんは、(公式な年齢設定は無かったと思いますが)確か小6。
にしては小さ目な感じもしますが…。
赤坂と出会った昭和53年の時点(暇潰し編)で小学生と思しき描写があったので、ネット上では「小6で確定」的な流れになりました、当時。
だとすると、5年後は高校2年生。
「鬼騙し編」の第2話、カケラの世界に飛ばされた梨花ちゃんが「ちょっと大きいなぁ」と思っていましたが、やはり「5年後」から飛ばされたから、成長分だったんですね。
圭一が暴走しないよう、レナのことを信じるよう背中を押したが、惨劇は起きた。
詩音が暴走する世界では、きっかけになった人形を魅音に渡すよう圭一に伝えた。
人形は間違いなく魅音の手に渡ったのに、梨花ちゃんは殺されてしまった。
5年前と同じように回避しようとしても、5年前のように回避できなかった…。
それが「5年前との違う」ということ。
梨花ちゃんと話しながら、羽入の姿に異変が……羽入の姿がノイズ交じりになります。
梨花ちゃんの能力の修復のために能力を使い切った羽入、もうすぐ消えてしまうようです…。
100年の旅を経て、疲弊しきった梨花ちゃんの心。
この5年で多少は回復したものの、決して長くは持たない。
羽入は断言します。
「昭和58年6月」の呪縛から解き放たれた梨花ちゃん。
「もう小さな少女じゃなく……離れた土地で念願の新しい生活を、やっと手に入れたのに……」
「5年後」の梨花ちゃんは、雛見沢を離れていたんですね……。
それがある日突然、雛見沢に引き戻された。
もし羽入が修復してくれた力で、この惨劇を乗り越えたとしても、いつかまた「昭和58年の雛見沢」に連れ戻されるかもしれない恐怖。
そんな恐怖に対し、羽入もおらず「本当に一人」になってしまったら耐えられない。
泣き出す梨花ちゃん。
そんな梨花ちゃんに「本当は教えたくなかった」と前置きし、最後に羽入から梨花ちゃんに伝えることが。
「神剣・鬼狩柳桜」
「死が新たな世界の始まりでしかない『繰り返す者』を殺す事が出来る剣」
祭具殿の立像の中に収められているというその剣。
「何よ…そんなものでどうしろって言うの?誰を殺せばいいの?」
梨花ちゃんの問いには答えず、羽入はそのまま消え去って行きます。
梨花ちゃんの問いに対する答えは……もちろん「梨花ちゃん自身」です。
惨劇の繰り返しに心が耐えられなくなったら…「それを使え」ということでしょう。
かくれんぼ
羽入が消え、再び昭和58年6月の雛見沢で目を覚ました梨花ちゃん。
目を覚ましても羽入がいなくなった喪失感、惨劇の繰り返しを一人で耐えなければならない絶望感から、当たり前のように元気がありません。
目を覚ましたのは6月12日の日曜日。
魅音から部活の「緊急招集」がかけられますが、乗り気でない梨花ちゃん。
梨花ちゃんを元気づけようと
「梨花ちゃんのやりたいゲームにしよう!」
と魅音が提案。
梨花ちゃんの提案するゲームは「かくれんぼ」
範囲は「雛見沢」、期限は「日没」
期限はどうにせよ、範囲はかなり広そうですね…。
魅音は分校を、沙都子は古手神社境内を、レナはゴミ山を、圭一は通学路をそれぞれ探しますが…日没までに梨花ちゃんを見つけることは出来ません。
「見つけられなかったら、先に帰るのです」
と梨花ちゃんが言っていたことから、諦めて帰ろうとした面々ですが…圭一が待ったをかけます。
元気のない梨花ちゃんの様子、かくれんぼが始まる際の
「きっと見つけられないのですよ…かわいそかわいそなのです」
という梨花ちゃんの言葉…。
「梨花ちゃんは、見つけてほしかったんじゃないのか!?」
期限の日没を過ぎましたが、かくれんぼ続行です。
その頃梨花ちゃんは、古手神社の祭具殿に。
羽入の言っていた「鬼狩柳桜」を取り出すため、オヤシロ様の立像に軽く触れると、簡単に頭部が左右に割れます。
「綿騙し編」で詩音がオヤシロ様の頭を壊してしまいましたが…もともと「壊れやすい」仕掛けだったんですね。
剣が刺さっているはずの場所には、何もありません…。
「バカ羽入……無いじゃない……ろくでもない置き土産のくせに……それすらも無いなんて……」
傷ついた自分を解放してくれるはずの、最後の頼りが見つからず、泣き出す梨花ちゃん……と、立像の奥に光るものを見つけ、手を伸ばします。
それは神剣の「カケラ」
それでも喉をかっ切れば…「目的は達成」できそうです。
外から、部活メンバーが呼ぶ声が聞こえます。
「梨花ちゃ~~ん!!いたら出てきて~~!!」
「梨ぃ花ぁ~~!!出てきてくださいまし~~!!」
神剣の「カケラ」のお陰で、あと少しだけ頑張ってみようという気になった梨花ちゃん。
「あと、5回……5回だけ頑張って…それでダメなら………もう、諦めよう…」
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