【本記事は「五等分の花嫁」第14巻の ネタバレ・あらすじ紹介です】
いよいよ最終巻。
最後の表紙は、五つ子全員です。
114話 最後の祭りが風太郎の場合②
四つ葉を選び、四葉が待っている保健室を訪れた風太郎。
当の四葉は、自分が選ばれるとは微塵も思わず、ただただ狼狽えます。
そして一言
「ごめんなさい」
風太郎、まさかの玉砕……。
「上杉さんが私を……てのはとっても光栄…なんですが…上杉さんにはもっといい人がいるはずです!私なんかで収まってちゃもったいない!私じゃなくて…みんなの方が…」
「今はお前に聞いてるんだ。お前の気持ちを…教えてくれ」
風太郎に迫られ、逃げ出す四葉。
思い返せば四葉は、いつも風太郎に言ってくれていました。
「後悔のない林間学校にしましょうね」
「後悔のない修学旅行にしましょうね」
「一ミリの悔いも残らない学園祭にしましょう!」
風太郎は「悔い」を残さないため、こんなところで諦めるわけにはいきません。
やっとのことで、四葉を捕まえた風太郎。
「お前の姉妹たちはみんな良い奴で、すげー奴で、大好きな奴らだ。あいつらの家庭教師をやれたことを、誇りに思う。だが、お前がいなければ俺は、とっくにつまずいていた。俺は弱い人間だから、この先何度も躓き続けるだろう」
そんな風太郎の「勝手な願い」
「そんな時には四葉、隣にお前がいれてくれると嬉しいんだ」
四葉が自分の支えであり、自分も四葉を支えたい。
それがひどく安心する。
そう考えた風太郎が、四葉を選んだのです。
「嫌いならそれでいい。お前の気持ちを聞かせてくれ」
という風太郎に対し、他の姉妹の事を考え「嫌いだ」と言わなければならない。
何度も何度も『嫌い、嫌い』と頭の中で繰り返します。
しかし、実際に口から出てきた言葉は…
「好きです。私…上杉さんには嘘をつけません…ずっと好きでした」
泣きながら自分の気持ちを伝える四葉が可愛すぎて、鳥肌です…。
115話 五通りの朝
学園祭最終日の翌日。
風太郎は駅で待ち合わせをしていました。
相手はもちろん四葉……ではなく、待ち合わせに現れたのは一花。
一花の息抜きに、風太郎が付き合わされる格好です。
風太郎と一緒に出かけることは、四葉にはちゃんと連絡しているようです。
風太郎から、後夜祭の後のことを聞き出す一花。
風太郎に「ずっと好きでした」と言った後、
「ですがすみません。まだやらなくちゃいけないことがあります」
と言った四葉。
二人はまだ、付き合っていなかったのです。
「まだ付き合ってないんだ……」
『それならフータローくんは……まだ誰のものでもない……?』
修学旅行の頃の一花なら、そのまま風太郎を奪いにいったかも知れません。
しかし、今の一花は違います。
風太郎の背中をパンと叩き、
「四葉は好きだって言ったんでしょ、じゃあ両思いじゃん!クヨクヨしてたら嫌われちゃうよ?」
風太郎を励まします。
修学旅行で三玖に変装し、三玖の告白を止め、二乃と揉めた時、二乃が言った
「たとえあんたが選ばれる日が来ても、私は…祝福したかった…」
その気持ちを今、理解した一花。
風太郎の話を聞くと、風太郎の方から「好きだ」と言っていない。
風太郎の方からも「好きだ」と言わなきゃ、と背中を押す一花。
一方四葉は、二乃と対峙中…。
二乃に突き飛ばされ、
「ふざけないで。四葉、もう一度言ってみなさい」
怖い顔で怒られています。
「昨日のこと…それに今までのこと、二乃に謝らなくちゃいけないと思って…」
という四葉に対し、
「あんたが私に、それを言う意味分かってる?皆がそれぞれの思いを知った上で、昨日を迎えたはず!今あんたに心配なんかされたくない!」
と返す二乃。
「心配だよ!二乃は大切な家族だもん!」
「それなら、私とあんたはここまでよ。もしこのまま関係が続くようなら、姉妹の縁を切らせてもらうわ」
風太郎とのお出かけから帰った一花を、家で出迎えたのは五月だけ。
五月も複雑な心境のようです。
「おめでたいし、応援だってしたい。ですが、皆の事を考えると、素直におめでとうと言えません…」
二乃に厳しいことを言われ、一人海辺で佇む四葉。
『上杉さんか皆か選ばないといけない…でも私は…』
そこに現れたのは三玖。
四葉のトレードマークの、リボンをつけた三玖がいました。
「私が選ばれないのなら、四葉に成り代わって風太郎と付き合う作戦。どうかな?」
116話 五時間一部屋
強風で電車が止まってしまい、(四葉と同じリボンを着けた)三玖と四葉は、カラオケで時間をつぶすことに。
選曲がかぶったり、四葉が歌い出そうとした時に三玖が間違って、演奏を停止してしまったり…わざとでないにせよ、ぎこちない空気が二人の間を流れます。
「三玖が怒ってるかと思っちゃった」
という四葉に対し、
「ミスだから…本当に……。でも、怒ってはいる。私だったら、フータローを困らせるようなことはしない」
風太郎への返事を迷ってる四葉に対し、三玖の一言がチクり…。
「迷ってない。私の気持ちはずっと前から、変わってないよ。上杉さんのこと、想い続けてる!」
真っ直ぐな四葉の告白を聞いた三玖。
それでも風太郎に返事をしないのは、前の学校のことを気にしているのだろうと、図星を突く三玖。
前の学校のことなど、全く気にしていないのに…。
「たとえそうだとしても、四葉の背中だけ押すことはできない。どうしても、感情が荒だってしまう。それだけ本気だったから。もし四葉も、そうなら私たちのこの感情も受け止めてほしい」
やっと本音で話し合うことの出来た、三玖と四葉。
選曲が被って歌えなかった曲を、
「三玖よりも絶対に、上手く歌う」
と歌い始める四葉。
夜通し歌い続けて、二人の声はガラガラ。
「帰ったらみんなに笑われちゃう」
「じゃあどうする?帰らない?」
「いや、私皆に会いたい」
自分は四葉になれなかった…自分は風太郎に選ばれなかった…それでも、自分は四葉になれないけど、四葉も自分にはなれない。
風太郎と会って、少しずつ変わっていった三玖は、そう思えるくらい、自分を好きになることができていたのでした…。
117話 五里霧中ランチタイム
五つ子の中で、最も風太郎への明らかな好意を、表に出さなかった五月。
四葉が選ばれた後、二人を祝福したいと思いながらも、モヤモヤした感情を抱える自分に、気づいていました。
しかし、そのモヤモヤの感情の理由が分からない(頑なに「嫉妬」ではないと)…。
そんな時、風太郎から昼食に誘われます。
話したいことがある、と。
学食で一緒に昼食を摂る二人。
そこに、同じように二乃に話がある、と昼食に誘った四葉…。
混み合った学食の中で、四人で昼食を摂ることになりますが…。
険悪な雰囲気を変えようと、五月が進路の話題を振ります。
進路を決めかねていた四葉ですが、体育系の大学から声をかけてもらっているらしいと。
四葉とギスギスしている二乃。
「いいわね、あんたは。恵まれてて、何もしなくても向こうから来てくれるなんて。気楽だわ」
険悪な雰囲気を変えることに失敗した五月は、二乃を無理やり引っ張り、学食を後にします。
どうしても二乃と話をしたい四葉は、その後を追います。
気づけば、二乃とはぐれた五月。
風太郎と合流し、二乃と四葉を探します。
空き教室に入ったところ、ネズミが出たはずみで、五月が風太郎を押し倒すような格好に…。
そこに、
「ここなら空いてるわよ。ここなら誰かに聞かれる心配ないわ」
と入ってくる、二乃と四葉。
こんなところを二人に見つかったら……修羅場です。
118話 五月の思い出
小さい頃、五つ子は皆同じ格好をしていました。
その輪を最初に乱したのは四葉。
今となってはトレードマークの、大きなリボンをつけ始めた時です。
それまでずっと、仲良くやってきた五つ子。
一人で何も言わず、突っ走った四葉を、ずっと疎ましく思っていたのが二乃でした。
「自分勝手でごめん。だけど、今も考えてることは同じ。私の願いは、私と上杉さんとのお付き合いを認めてもらうこと」
自分のことなんて無視して、勝手に付き合えばいいじゃない、という二乃に対し、
「これは自分と上杉さんだけの話じゃないと、思っている」
と返す四葉。
「二乃と上杉さんとの関係を…三玖や一花、五月と上杉さんが、これまで過ごした日々を、無視なんて私にはできない」
自分なりの覚悟で、風太郎との関係を皆に認めてもらうことが、四葉の願いでした。
「ただそれは、今じゃなくていい。数ヶ月、数年、どれだけ時間がかかるか分からないけど、私が上杉さんをどれだけ好きなのか。この想いの強さを見ててほしい!きっと負けないから!」
このセリフをCV:佐倉綾音さんで聞きたいなぁ…。
風太郎と同じくらい、姉妹の皆のことが好きな四葉。
それなりの覚悟を持った上で、茨の道を進むつもりでした。
五つ子であるが故に、自分達はずっとお互いを意識しながら、生きていくのだから。
四葉の本音を聞き、二乃も本音で返します。
「往生際が悪いのかもしれないけど、私のフー君への気持ちは、収まる気がしないの。ここで勝負は終わってない!少し後ろで、あんたたちの行く末を見ててあげる!ほんの少しでも隙なんて見せたら、私が彼を奪ってやるんだから!」
一花や三玖と同じ、やり場のない気持ち。
その気持ちをぶつけてくれた、二乃の言葉を聞いて、五月は理解しました。
自分もやはり、風太郎のことが好きだったのだと。
五月のスマホに、大切に貼られたプリクラ。
それは、風太郎に最初の給料を届けに行った時、風太郎の妹・らいはと三人で、ゲーセンに行った時に撮ったプリクラでした。
その頃から、風太郎を意識していたが故の、「モヤモヤ」とした感情。
しかし二乃の言葉で、その心境に変化が現れます。
『やっと言えそうです。上杉くん。おめでとう』
119話 五つ星ツアー
四葉と風太郎の初デート。
行き先はファミレス…そして、一花・二乃・三玖・五月の尾行付きです。
次の行き先の図書館で、四人の尾行はあっさりバレますが、四葉は全く意に介しません。
「上杉さんとなら、何だって最高に楽しいです」
最後に例の公園に行きます。
四葉がよく、ブランコを漕ぎに行く公園です。
「本当はまだ迷ってます。姉妹のみんなを差し置いて、私だけこんなに幸せな思いをしていいのかと…この選択が正しいのかって」
本心ではまだ迷いのある四葉。
運動神経抜群の四葉は、立ち漕ぎからジャンプし、遠くまで飛びます。
「もし俺がそこまで飛べたら、聞いてほしい話がある」
勢いをつけて、四葉のところまで飛ぼうとする風太郎ですが……途中で鎖が切れ、ジャンプというよりは、漕いでいた勢いのまま吹っ飛ばされる風太郎。
「四葉…こんなデートひとつ、こなすことのできない未熟者の俺だが、それでもお前の横に立って並べる男になれるよう、精進する。正しい道も間違った道も、一緒に歩いていこう。だから、お前が良ければ…俺と…俺は…好きです!結婚してください!」
段階を飛ばしすぎた告白に、慌てる四葉ですが、
「小さい頃の夢を、思い出しました…みんなが憧れてた、ベタなやつ。お嫁さんです。上杉さん、約束ですよ?いつかきっと、私の夢を叶えてください」
この笑顔は……反則です。
120話 五年前のとある日
高校生活も残りわずか。
「勉強だけが武器」の風太郎は、学歴に拘り、高校入学前から決めていた通り、高校卒業と同時に家を出ることにしていました。
進学先は東京。
それでも、進学する四葉と五月のため、五つ子の家庭教師は続けています。
放課後の勉強会後、仕事で勉強会欠席の一花を除いた五人での帰宅途中、風太郎が
「卒業したら東京に行く」
さぞかし驚かれるだろうと、腹をくくっての告白でしたが…
「あえて聞くことはしませんでしたが…」
「フー君ならそうだろうと思ってたわ」
特に驚かれもせず…いつも通り「またな」「はい、また明日」と別れましたが…。
やはり寂しい四人は、泣き出してしまいます。
四葉と五月は大学へ、二乃は三玖と一緒に調理師の専門学校へ、一花はドラマの主演に抜擢され、忙しい日々。
五つ子は、それぞれの道を歩み始めます……。
121話 五分の一の確率
風太郎と五つ子の、高校卒業から五年…。
久し振りに、五つ子が全員集合です。
夢を叶え、教師として頑張る五月。
相変わらず、女優として人気者の一花。
二乃・三玖は二人でカフェを開店。
そして、風太郎と一緒に東京で暮らす、四葉。
今日はその四葉と風太郎の、結婚式です。
早めに集まった五つ子には、二つ目的がありました。
一つ目は、五つ子の母・零奈の形見であるピアスを、四葉に渡すこと。
ピアス穴を開けていない四葉は、その場で二乃にピアサーで穴を開けてもらいます。
ピアサーの痛みに、祝福以外の「別の感情」を受けた気がする四葉…。
そして、「もう一つの目的」のため、早めに会場に向かう五つ子たち。
新郎の控え室では、風太郎が四葉以外の五つ子を探していました。
どうやら皆、式には出てくれなかったようです。
早めに会場に向かったはずなのですが……。
「新婦のご親族様がお越しくださいました」式場係員の声で、やっと五つ子来たと思った風太郎ですが…入ってきたのは五つ子の父・中野マルオ。
表現が下手ながらも、五つ子を愛するマルオは、「直前まで来るかどうか迷った」らしく、式にも出ていませんでした。
風太郎はマルオに、母の話をします。
風太郎の母が亡くなったのは十年以上前。
事故で亡くなった母は、夢であった自分の料理店を出した直後だったそう。
母が亡くなり、上杉家に残されたのは、開業資金のために借りた「多額の借金」と「空き店舗」。
二ノと三玖のカフェは、その「空き店舗」を、風太郎の父が二人に貸したのです。
「親父が二乃と三玖に空き店舗を貸したのも、半分はあいつらを助けるため。そして半分は、母の夢を託すためだったのかもしれません。一人の女性を一生かけて愛する。俺はそんな男になりたい。二人の父のように」
平静を装ってはいますが、「父」と呼ばれることに慣れておらず、「祝い事の時にしか飲まない」という酒を飲むマルオは、見た目よりも高揚しているのかもしれません。
そこへ再び式場の係員が「新婦様がお呼びです、お越し下さい」と。
新婦の部屋に入った風太郎が見たものは、同じウェディングドレスを着た五つ子でした……。
最終話 五等分の花嫁
披露宴直前。
「五つ子ゲームファイナル。愛があれば見分けられるよね」
二年かけて五つ子の面倒を見てきた風太郎。
「せっかくだから、言いたいことを言わせてもらう」
と、一人一人誰なのかを当てていきます。
まずは一花。
「お前にはずいぶん手を焼かされた。それでも強くあろうとする姿は、俺には眩しく見えた。大した長女だよ、お前は」
次は二乃。
「お前の強さは、その人一倍の弱さの裏返しだ。厳しさも、それだけ大きな愛情があるからなんだろうな。あの頃の俺は、その答えを見つけることができなかった。すまん」
「いいわよ…私は…後悔してない……」
泣きながら応える二乃。
どうやらまだ、風太郎に想いがあるようです……。
次は三玖。いきなり風太郎に抱きついてきます。
「たまに不安になる。私…うまくやれてるかな?」
「お前はそうやって、常に自分の不安と戦ってきた。そうして勝ち得た結果は、間違いなくお前の戦果だ。自分を信じろ。お前は昔から、できる奴だ」
次は五月。
「この際だから言わせてもらうが、お前に会ってからだ!俺の人生が狂い始めたのは!諸悪の根源!!」
「私だってあなたと会うまで、こんなにデリカシーのない人がいるなんて、想像もつきませんでした!やっぱりあなたとは、一生馬が合いそうにありません!!」
「仲良く喧嘩」という言葉が、ぴったりな二人です。
「余ったお前が四葉な、はい全問正解」
新婦に対して、一番そっけない風太郎ですが…。
二人はもう「夫婦」ですからね。
二人の時に、いくらでも話せることでしょう。
「お前達五つ子に出会えたことが、数少ない俺の自慢だ」
披露宴も終わり、一段落ついた風太郎と四葉。
誓いのキスの時、手がブルブルだったと、四葉に揶揄われる風太郎。
緊張していた風太郎に、
「五年前を思い出して」
と、四葉は声をかけていました。
五年前、家族旅行で温泉に行った時、「誓いの鐘」の下でキスをした時のことです。
あの時は五つ子全員が「五月の格好」をしていたため、風太郎は誰にキスをされたのか、分かっていませんでしたが…。
あれが四葉だったのです。
トレードマークのリボンを控え室に忘れていたと、式場の係員から受け取った四葉。
「ごめんなさい、やっぱりもう要らないので、捨てておいてください」
「いいのか?」と聞く風太郎に対し、
「どんなにそっくりでも、私に気づいてくれる人がいるから」
いい笑顔です、四葉。
こんな可愛らしい奥さんと、新婚生活が送れるなんて……。
涙しか出てこない……。
式が終われば新婚旅行。
「夫婦水入らず」と思いきや、他の姉妹もついてくるようです。
「みんな一緒の方が、もっと楽しいよ」
と四葉。
「五つ子ってめんどくせぇー」
全十四巻のネタバレ・あらすじ、ご紹介させていただきました。
アニメ二期が十月から放送されますが、五つ子はそれぞれ
一花:花澤香菜さん
二乃:竹達彩奈さん
三玖;伊藤美来さん
四葉:佐倉綾音さん
五月:水瀬いのりさん
が演じられてます。
個人的には、風太郎に選ばれた四葉の声、佐倉綾音さんが一番好きな声優さんなので、そこまで含めて「風太郎×四葉」でめでたしです。
十月放送開始予定の二期「五等分の花嫁∬」楽しみに待ちましょう。
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