マチ(町 洋子・まち ようこ)編⑥
砂場で遊んでいた、カタリくんの弟・惣二をいじめた子供を、注意したマチ。
子供が取り出したのは、おもちゃの拳銃。
「パパパン」
小さい音が鳴ったと思うと、マチが砂場に倒れこみます。
頭部からは流血。
拳銃はおもちゃではなく、本物でした。
子供は、迷いなくウシロに向かって走ってきます。
再び拳銃を構え、トリガーを引いた瞬間、少年は転送されました。
コエムシによって。
「お前…何やってたんだよっ!!」
マチが撃たれる前に、コエムシが転送していれば…。
「お前らの会話が、聞くに堪えなかったんだよ!」
確かに、妹の好いた惚れたの会話は聞きたくないでしょうが…。
すぐに国防医大に転送されるマチ。
国防の護衛もついていましたが、「ブランコに乗る子供」は完全にノーマークでした。
コエムシ曰く、
「子供じゃねえ、おっさんだ。40くらいの。おそらく世界のどこにも戸籍はねぇ。」
暗殺専門のスパイだったようです。
頭を抱える佐々見さん。
「意識は戻らない。
それはほぼ絶望的だと医師が。
命を取り留めているのが、奇跡だと。
今、戦闘になったら---」
「話がある」
佐々見さん、ウシロを呼び出すコエムシ。
「現状は極めて厳しい。
いつ戦闘が始まるか分からねえが、こいつに意識が戻っても使い物になるとは思えねえ。
だから、こいつをパイロットから外す。」


「普通」そんなことはできないはずです。
「子供たちを助ける」ために国防省が介入し、結果何もできず、でしたから(田中さんや関さんのような、「実働」の方は別ですが)。
佐々見さん、ウシロとも気づきます。
「まさか…」
「ルール上は無理だ。ルールにのった方法以外な。」

ルールにのった方法…パイロットが味方に殺される…。カコのパターンですね。
ウシロが反論します。
「オレはこのまま待っても構わない、だってマチはまだ、生きてるんだぞ?」
一呼吸空いて、コエムシが返します。
「戦闘になったらどうすんだ?
戦闘になったら、結局同じことをするしかねーだろ!?
バタバタした状態で!!
それなら今の方が、いいだろが!!
いつ戦闘になるか分かんねーんだ。
それじゃてめーだって、覚悟が決まらねーだろが!!」
「おれは…それでもいい。」
「その気持ちで、こいつのことを送ってやってくれ。」

先ほどのコエムシの「一呼吸」は、ウシロの気持ちに対して、すぐに言葉が出てこなかったんでしょうかね…。
「バタバタした状態で、誰にも想われないより、ゆっくりと想ってもらう方がいいだろ。
やるしかねえよ。
こいつだって覚悟は決まってたんだ。
てめーらは心配しなくていい。
オレがやる。」
自分が、自分の手で妹・マチを殺す、と。
マチが最終戦、ウシロが引き継ぎ戦の予定でしたが、ウシロが最終戦のパイロットになります。
引き継ぎ戦については、コエムシか
「オレに考えがある。任せとけ。」
佐々見さん、コエムシの逆恨みを恐れてか、或いは本心からか、
「君の妹さんがこんなことになったのは、この世界の人間のせいだ。」
謝罪を口にします。
「オレのことが信用できねえか?
洋子は自ら契約した。こんなことにならなくても、死ぬことになってた。
洋子をこんなことにしたのは、オレだよ。
こんなこと言わせんじゃねえ。
オレでもそれぐらいのことは分からる。」
コエムシとマチ、兄妹2人きりになった病室。
「こんな情けない兄貴で、すまねぇ。洋子。」
奇しくもお互い「妹」を失った、コエムシとウシロ。
「まさかおめーと同じ喪失感を、共有することになるとはな。
こういう時ってよ、古いドラマとかマンガだと空に、死んでいった仲間の顔が浮かんだりするんだぜ。
洋子の顔、空に浮かんでたりするか?」

昔のマンガとかだとありますね。
北斗の拳とか。
「強敵」と書いて「とも」と読む的な。
懐かしいです。
しかし、そこはウシロ。
「バカか?」
の一言で返します。
「空じゃねえけど、いいもの見せてやるぜ。
ほら、向こう。」
コエムシの言った方向にいたのは…「マチ」でした。
自然学校と同じ格好のマチ。
今は冬ですが…。

実は、コエムシ・ココペリ・マチが彼らの地球から、今の地球にやってきた際に、偶然同じ「町家」があり、そこには「町洋子」がいたのです。
今の地球の「町洋子」と、別の地球の「マチ」がすり替わり、自然学校に参加し、そのまま自然学校の子供たちを、ジアースと契約させたのです。
その間、今の地球の「町洋子」はどうなっていたのでしょうね…自然学校と同じ格好で現れたということは、すり替わった瞬間から、本人的には今現在まで「時間が飛んだ」感じなのでしょうね。
真冬に半袖半ズボン。
「夏休み始まったばかりだってのに、何この寒さ!?」
くしゃみをしながら、自宅に走るマチ。
優しい表情で、それを見送るウシロ…。


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