「ひぐらしのなく頃に 解」 祭囃し編 其の四「謀略」あらすじ


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ひぐらしのなく頃に 解 ~祭囃し編~ 其の四「謀略」

今回も雛見沢の過去話になります。

主に鷹野さん、入江先生、梨花ちゃんのお話ですね。

「ボクは何もできなかった…。

そう悩み、葛藤しながら、ボクはゆるゆると悲劇を受け入れていく…。」

羽入が思い出していたのは、2年目の「オヤシロ様の祟り」。

沙都子の両親が、旅行先で転落事故に遭った、というものですが…。

転落は「事故」でなく「沙都子が突き落とした」ものでした。

悟史に背負われて入江診療所に運ばれ、そのまま入院が続いている沙都子。

検査の結果「レベル5」の雛見沢症候群と確認されます。

『精神は不安定になり、いつ錯乱して凶行に走るとも…或いはすでに…』

沙都子の身を案じる入江先生に、鷹野さんが紙を差し出します。

「これに決裁を」

それは、沙都子の解剖スケジュールでした。

「まさか、今更良心の呵責を感じていらっしゃるの?

既に一人、解剖なさっているというのに。

サンプルの解剖は必要不可欠。

研究とは、目に見える結果が伴わなければ認知されない。

所長もそれを、十二分に味わったはずでしょう?」

沙都子を解剖なんてできるわけがない。

入江先生は、雛見沢症候群の「女王感染者」である、梨花ちゃんに協力を仰ぎます。

この時はまだ、梨花ちゃんの両親は健在なので、梨花ちゃんの父親(古手神社の神主)にお願いします。

「ひぐらしのなく頃に 解」 ©2007竜騎士07/雛見沢御三家

依頼された梨花ちゃんの父は、梨花ちゃんの母親と梨花ちゃん本人に、雛見沢症候群の説明をします。

村にいる限りは発病しないが、村を離れると発病すること。

この村を離れると祟りがあるという村の決まりは、ご先祖様たちが風土病を恐れての決めたものだろう、と。

「ひぐらしのなく頃に 解」 ©2007竜騎士07/雛見沢御三家

「それはオヤシロ様に対する冒とくよ!

入江先生でしょ?あの人がそんなでたらめを…」

梨花ちゃんのお母さんは、若干ヒステリックな性格ですね。

梨花ちゃんとお父さんは、穏やかな性格ですが…。

「入江診療所は、政府が作った研究機関なんだ。

私も今日、色々見せてもらった。

雛見沢症候群は、ある種の寄生虫が原因で、目に見えないくらいの小さいもの。

その寄生虫の親分格、女王と呼ぶべき寄生虫。

それは、古手家の直系だけに受け継がれるものなんだ。

治療のためには、女王感染者の研究が不可欠だそうだ。」

「私は反対よ」

即座に反対する梨花ちゃんのお母さん。

「ボクは良いのですよ。ボクが生贄になって沙都子が助かるなら、全然いいのです。」

梨花ちゃん本人の承諾を得て、研究への協力が始まります。

診察室で写真を眺める、入江先生。

自身の家族写真でした。

「これが入江所長のお父様?

理不尽な暴力を繰り返し、ついには家庭を崩壊させたという…」

「違う!父は事故で頭を打ち、それが原因で精神的な障害を…」

「しかし、誰も信じなかった」

「精神医学は発展途上の分野。だからこそ私は…」

「父の汚名を晴らすために研究を続けている…クスクス」

「何がおかしいんですか?」

温厚な入江先生にしては、鷹野さんに対する「怒り」を顕にします。

まぁ、鷹野さんが煽りますからね…。

「そんな崇高な目的があるのに、未だ罪の意識を感じている。」

「罪の意識は必要です。犠牲を無駄にしないために、私は最大限の努力を…」

「詭弁ね。古手親子に事前承諾を取るなんていうのも詭弁。いえ偽善ね。

医学は常に、その時代の倫理や価値観と戦って進歩を遂げるもの。

強い信念と、ゆるぎない鉄の意志だけが、結果を紡ぎだすのよ。

どんなに自分の手を、血で染めようとも…。」

倫理観とか、そういうものを抜きにすれば、「ある側面においては」という前提条件付きで、鷹野さんの言っていることも、正しいように思います。

「人の命を扱う以上、最低限の誠意は持ち続けたい…医者として…」

「フンッ」

今度はあからさまに、入江先生のセリフを鼻で笑う鷹野さん。

梨花ちゃんの協力のおかげで、雛見沢症候群の研究は進み、その成果が認めらます。

高野一二三おじいちゃんの親友・小泉さんからも、鷹野さんに祝福の電話が。

「三四ちゃんの研究が、大金星を挙げたと聞いてな」

「おかげさまで、雛見沢症候群の病原体特定に成功しました。」

「そうかそうか…天国で高野くんも、きっと大喜びしているだろうな!」

入江診療所。

雛見沢症候群研究のため、梨花ちゃんの協力は続きます。

「沙都子はどうなのですか?

悟史から、まだよくないと聞いているのです。

入江はボクの身体をたくさん調べて、たくさんのことが分かったのではないのですか?」

「梨花ちゃんのおかげで症状を抑える試薬も、次々開発していますよ。」

「それを沙都子に与えることは、できないのですか?」

「まだ試験段階ですから…」

梨花ちゃんの口調が変わります。大人梨花です。

「医学に100%はない。

でも、このまま放置すれば、沙都子を待ち受ける運命は、100%の絶対の死でしかない。

どちらに賭けるかは明白なはず。」

「最悪の場合…彼女は人としての心を失って、一生を過ごすかもしれません…。」

「入江が作った薬なら信用できる。

本来、人の生き死になど人がどうにかしようというのが、おこがましいこと。

その重圧は、背負ったものにしか分からない。」

「梨花…ちゃん…?」

大人梨花に威圧される入江先生。

「人の命はとても重い。

その重みに耐えかねているのは、あなたに人の命を大切にしたい心があるから。

そして薬は、人の心から生み出されるもの。

私は自分の身体を、他の誰でもない、沙都子のために差し出した。

私の身体から抜き出された物はすべて、私から沙都子に捧げる心の雫。

その雫から、命の本当の重さを知り、日々後悔と自責を忘れないあなたが、『何か』を抽出してくれたなら…

それが沙都子に効かないわけがない。」

「ひぐらしのなく頃に 解」 ©2007竜騎士07/雛見沢御三家

圧倒的な説得力と信頼感です。

鷹野さんは「東京」への、雛見沢症候群に関する説明を。

資料は鷹野さんのおじいちゃん・高野一二三先生のものです。

「女王感染者に何かあってから、一般感染者が急性発症するまでの猶予は48時間…短すぎる…」

高野先生の論文内容にざわつく「東京」の面々。

『かつて嘲笑され、踏みにじられた資料。

読むがいい。

そして、書かれた真実の重みに震えるがいい。

天国のおじいちゃん、見てますか。

三四は、三四はついにやりましたよ!』

梨花ちゃんの助言(?)を受け、試薬を沙都子に投与し始め、容態がだいぶ安定してきます。

不満げな鷹野さんに、入江先生がチクり。

「解剖が中止になったことが、そんなに不満ですか?」

「いえ。ただ、気の長い作業ですこと。

投薬とカウンセリングを繰り返すだけ、なんて。」

「それで沙都子ちゃんを救えるなら、十分ですよ。」

「それよりもあの方、またいらしてますわよ。」

大石さんでした。

沙都子への面会を求め、入江先生に拒まれ続けているのです。

沙都子の両親の、転落事故の件で。

「沙都子さんが嘘をついている可能性があるんですよ。

沙都子さんは車で眠っていた、と言っていました。

ここまではいいんです。

沙都子は目を覚まし、両親がいないことに気付いた。

そして車を降りて泣いていたところを、近くにいた公園作業員が事情を聴いて、通報したわけです。

その通報した公園作業員によれば、沙都子さんは真っ先に『両親が崖下に落ちた』と言ったそうなんです。

寝ている間のできごとなら、両親が落ちたことなど知らないはずです。

起きていたなら…話は別ですがね。」

『沙都子ちゃんがその時、既にレベル5状態だったなら…。

両親と不和で、かなりのストレス状態にあったはず。

両親が自分を殺そうとしているという、疑心暗鬼に捕らわれていたら…。

殺される前に殺す、という行動をとったかもしれない…。』

雛見沢症候群の研究に協力していた梨花ちゃんが、38度6分の熱を出します。

入江診療所に入院。

「そうそう、例の『転落事件』。

山狗に『事故』として処理させましたから。」

警察が真実を突き止める前に、入江先生が鷹野さんに「もみ消し」を依頼していました。

「梨花ちゃんの急変はともかく…沙都子ちゃんの回復には驚きましたわ。」

「自宅療養に移れるとは、思いませんでした。」

沙都子は症状が落ち着き、退院したようです。

そこへ梨花のお母さんが現れます。

梨花ちゃんの高熱は、研究に協力したせいだ。

すぐに連れて帰る、と言い出します。

雛見沢症候群の研究は、まだ梨花ちゃんの協力が必要なフェーズを脱していません。

入江先生と鷹野さんは、引き続きの協力を乞うべく、古手神社を訪れます。

「長くとも3か月以内に、梨花に対する研究を終わらせてください。」

「検討します」という入江先生に対し、「検討の余地などない」と一蹴する鷹野さん。

『こんなくだらないことで、つまずいてたまるものか…。

打開策はあるはず…』

考えついた答えが、「オヤシロ様の祟り」を利用する、というもの。

梨花ちゃんの父親を、病死に見せかけて殺す。

梨花ちゃんの母親を、入水自殺(死体は見つからない)に見せかけて、消す。

3年目の「オヤシロ様の祟り」は、鷹野さんが仕組んだものだったのです。

雛見沢症候群の研究に邪魔な、梨花ちゃんの両親を殺す。

それが3年目の「オヤシロ様の祟り」の真相でした。

診療所で「うまく行った」と高笑いする鷹野さんのもとに電話が。

「小泉先生の急逝」を知らせる電話でした。

葬儀の帰り道、「東京」の会合に連れられる鷹野さん。

「今後のことについて相談」があると。

「小泉先生亡き今、プロジェクトも見直しが必要だ。」

「入江機関の研究目的は二つ。

雛見沢症候群と呼ばれる奇病の研究と、治療法の確立。

そしてその軍事的運用の模索。」

「後者は即時中止。

生物兵器の研究など許されない。」

「雛見沢症候群の治療についても目処が立ち、入江機関はその役目を終えた。」

雛見沢症候群の研究は、終息期に入る、という内容の話です。

「雛見沢症候群は、ただの病気ではありません!

人類の定義をも覆す、可能性を秘めた存在なのです!」

「病原体の特定も完了し、試薬の成果も上々。

もう十分だろう。」

「君が提出したレポートな、『読み物』としてはなかなか面白かったよ」

「『高野一二三』という第一発見者が、この病気を少々脚色しすぎたようですな!」

「死ぬまで信じていた小泉先生も、気の毒ですなぁ。」

幼いあの日、祖父の論文が踏みにじられた時のことを思い出す鷹野さん。

「入江機関は、あと三年ですべての研究を終え、解散。これは決定だ。」

そう告げられ、雨の降る中を、傘もささず、憔悴した様子で歩く鷹野さん。

そんな鷹野さんに、一台の車が近づきます。

「お乗りください」

野村と名乗る女性が、声を掛けます。

「私たちは、あなたの味方。

私たちは、あなたをお救いしたい。

あなたは、小泉先生の後釜を狙う、派閥争いに巻き込まれただけ。

彼らの目的は、あくまでもプロジェクトにおける、権益の独占と保身。

雛見沢症候群の研究は、そのためのスケープゴートにされたにすぎません。

だから、まだ終わっていません。

鷹野さんの、雛見沢症候群の研究の、本当の目的は?

亡き高野先生の研究を認めさせること。

そして、あなたの祖父が心を込めて書き上げた論文を、踏みにじった連中への『復讐』ではないのですか?

もしそうなら、私たちは力を貸し合える関係になれると思います。」

『これは…天の助けか?いや、悪魔の囁きに違いない…。

そうか神め、また私を試そうというのだな。

この女がどのような目的であるかなど、どうでもいい!』

野村の差し出す手を、しっかりと握り返す鷹野さん…。

「ひぐらしのなく頃に 解」 ©2007竜騎士07/雛見沢御三家

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