ひぐらしのなく頃に 解 ～皆殺し編～ 其の参「揺らぎ」
冒頭、「罪滅し編」でレナの父に美人局を仕掛け、レナに殺された間宮リナが登場。
暴力団の金をもって逃げようとしていたところを、見つかります。
その後は…おそらくですが、「祟殺し編」の冒頭のような形になるのかと。
ドブ川に捨てられたビニール袋をおばさんが突いたら、中から死体が…っていうシーンがあったと思うのですが、あれ多分間宮リナだったんじゃなかろうか、と。
「祟殺し編」では、間宮リナが殺されたことで、北条鉄平が雛見沢に戻ってきたわけですが…今回は果たして…。
「羽入ぅ～！！羽入ぅ～～！！」
梨花が大きな声で呼びます。
「沙都子がまだ帰ってこないの！」
冒頭で説明した通り、間宮リナは殺されたでしょうから…嫌な予感がします。
イヤな予感を振り払うように、北条家に向かった梨花ちゃんですが…。
やはり北条鉄平が、雛見沢に戻っていました。
「皆殺し編」の最初に、梨花ちゃんが過去を振り返って「袋小路」と表現した、北条鉄平の出現。
すべてがうまく行っていたように見えた、この世界。
やはり、運命には抗えないのでしょうか…。
赤坂に相談することを思いついた梨花ちゃん。
大石さんに電話しますが、奥さんと温泉に行ってしまったとのこと。
しかし、諦めない梨花ちゃん。
今度は入江先生に相談します。
「『山狗』を動かして、沙都子を救ってほしい」
自分の警護に充ててもらった「山狗」を使って、沙都子と救う…。
その提案に対し、入江先生は「山狗を使うということは、沙都子ちゃんの叔父さんは…」
おそらく「殺される」と続くのでしょうね。
「山狗」と呼ばれる部隊は、「そういう仕事」も手掛けるのかもしれません。
躊躇する入江先生に対し、梨花ちゃんは畳みかけます。
「去年の沙都子を思い出してほしいのです！また、あんな風になってしまうのです！」
叔父夫婦（北条鉄平とその妻）に徹底的にいじめられ、精神的にも肉体的にも擦り切れる寸前だった、沙都子と兄・悟史。
悟史は「叔母を殺す」ことで、沙都子を守ろうとし、それを実行。
（実際にはスケープゴートが用意され、その男は留置所で亡くなりましたが）
その後行方不明に…。
悟史の行動によって、結果叔父夫婦から解放された沙都子は、梨花と一緒に住むようになり、少しずつ元気になっていったのですが…。
「山狗は梨花ちゃんの警護、という目的で配備されているの。それ以外の目的で動かすのは…」
という鷹野さんを制し、
「鷹野さん、梨花ちゃんの言うことを聞いてあげてほしい」
入江先生が頼みます。
梨花ちゃんと沙都子（そして雛見沢症候群）を巡る、入江先生・富竹さん・鷹野さんの関係は、単に
入江先生（医師）と鷹野さん（看護婦）
富竹さん（彼氏）と鷹野さん（彼女）
だけではない様子ですが、入江先生から鷹野さんに頼んでいますからね…。
ここを先にサラッとネタ晴らししてしまうと、雛見沢症候群を研究する機関として、表向きは「入江診療所」ですが、実は「入江機関」と呼ばれる研究機関。
所長は入江先生、鷹野さんが副所長、富竹さんは監査役です。
「山狗」は、鷹野さん指揮下にある、入江機関の実働部隊であるため、「入江先生が鷹野さんにお願い」しているのです。
鷹野さんが山狗を動かせるか、検討してみるも、結果は「できない」。
理由は「北条鉄平には、『間宮リナ』殺しの件で、警察のマークがついている」ため。
やっぱり間宮リナ、殺されていましたね…。
山狗を動かせば、警察に気づかれてしまう。
だから「今はまだできない」と。
「じゃあ、いつになったら山狗は動けるの？」
「早くても…綿流しのお祭りの後かしら…」
「それでは遅い！！」
怒り狂う梨花ちゃん。
「私はお前たちに、ずっと協力してきた！
あれだけの力を持ちながら、どうして沙都子を救えないというのか！！
もういい、よく解った！！
この世界が袋小路だということがよく解った！！
鷹野、お前は山奥で焼かれて死ね！
入江は睡眠薬で自殺しろ！
死ね死ね、みんな死ね～～！！！！」
梨花の自宅。
沙都子は北条家に戻っているため、沙都子を気にせず、羽入と話します。
「2人とも、ひどく驚いてたわね…」
「運命に期待しすぎると、裏切られた時に辛いのです…」
「期待するなとは酷よ、
これだけ全てに恵まれた世界は、初めてだった……
でも、もうこの世界は駄目。」
「また幸運に恵まれた世界がくるのです…」
「それで何十年も待つの？
その前に、私の頭がどうかしてしまうわ…
もう、どうでもいい…
この世界だけでなく、これからの世界もどうでもいい…」
翌日の学校。
沙都子の叔父が戻ってきたことを、皆はまだ知りません。
梨花ちゃんの元に集まり、沙都子が登校しない理由を梨花ちゃんに聞きます。
完全にやさぐれた梨花ちゃん。
「うるさいな、帰る」
「にぱ～☆」とか言ってた可愛らしい子と、別人です。
知恵先生に止められ、沙都子の叔父が戻ってきて、沙都子が北条家に連れ戻されたことを話します。
「で、あなたには何ができるの？」
知恵先生を煽る梨花ちゃん。
「北条さんの家に行ってきます。
問題があるようなら…」
「児童相談所に行っても無駄よ
沙都子は過去に嘘の通報をしている
信じてもらえないわ」
職員室の外では、部活メンバーが梨花ちゃんと知恵先生のやり取りを聞いていました。
特に、悟史に沙都子を「頼まれている」詩音は、激高します。
「沙都子と悟史君があいつにどんな目に遭わされたか、覚えてるでしょ！」
知恵先生に詰め寄る詩音。
知恵先生も、気合を入れて北条家に向かいますが…。
相手は「チンピラ」。
「沙都子は熱出して寝とる言うとるじゃろが～！」
鉄平に簡単にあしらわれる知恵先生。
「それで、のこのこ帰ってきたわけですか？」
詩音はキレる寸前です。
「私は、このことを校長先生に報告してきます」
業を煮やした詩音、ついにキレます。
「私が沙都子を助ける
北条鉄平を殺してでも
それが一番手っ取り早い
あなたたちが、自らの無力さを嘆いている間に
私は北条鉄平を片付ける
今から家に行って、あいつを殺して1,500秒もあれば、何もかも終わらせることができる！」
「人殺しなんてしたって、何の解決にもならないよ！
皆がもっと不幸になるだけ！」
「罪滅し編」をわずかに覚えているレナ、言葉の重みが違います。
が、詩音はキレています。
「私は沙都子が、どれほど苦しんできたか知ってる！
雛見沢じゅうからつまはじきにされて！
叔父夫婦に苛め抜かれて！
実の兄が行方不明になって！
それでも負けずに、強くなろうとしてきたことを知ってる！！！」
「待ちな」
詩音の行く手に、圭一が立ちふさがります。
「沙都子の叔父を殺したら、お前は絶対後悔する。
お前が本当に求めている世界は、元通りにみんなが楽しくできる世界。
殺人を犯したら、元通りには戻れない」
圭一も、「別の雛見沢」で叔父殺しをしており、その記憶も持っているようです。
「邪魔するならあんたから片付ける！」
手近の椅子を持ち上げる詩音。
「私はやりますよ。園崎詩音はやりますよ！」
魅音が止めに入ろうとするも、レナが「大丈夫」と魅音を制します。
「圭一君なら、詩ぃちゃんを説得できる」
屋上での戦いが、レナの脳裏には浮かんでいました。
振り上げた椅子を、圭一の頭めがけて振り下ろした詩音。
ポタポタッと、数滴の血が床に落ちます。
「どうだ？少しは落ち着いたか？」
自分の身を犠牲にして、詩音に冷静さを取り戻させた圭一。
「今はおれにも、どうしたらいいか分からない。
でも、必ず方法を見つける！
だから俺を信じろ！」
「後は我々に任せなさい」
知恵先生から事情を聴いた校長が、児童相談所への通報を約束します。
「前にもそっくり同じ事がありましたのです…
その時は圭一が沙都子の叔父を殺しましたけど…」
圭一が冷静に対応したことに驚く羽入に、梨花ちゃんは冷たく答えます。
「言ったでしょ、もう何も望まないって」
その夜、校長からの連絡受けて、児童相談所が沙都子の家に赴きました。
が、沙都子の答えは「助けなんか必要ない、虐待なんか受けてない」
魅音が校長から連絡を受け、圭一、レナに報告。
「詩音が言ってたんだ、
沙都子は、悟史がいなくなったのは自分のせいだと思ってるって。
自分に耐える力がなかったから、そのことが悟史を追い詰めた。
誰の力も借りずに堪えることが、悟史への罪滅ぼしになると思ってるんじゃないか、って」
「レナはさっき、詩ぃちゃんが言ってたこと、圭一が言うんじゃないかと思って心配したんだよ」
「詩音が先に騒いだから冷静になれたんだよ」
『おれはずっと前に、本当に沙都子の叔父を殺した…
そして、結果は最悪だった…』
「鬼隠し編」だけでなく「祟殺し編」の世界の出来事も覚えていた圭一。
「おれ達が何とかしなきゃな！」
「どんな難問でも、力を合わせればきっといい方法が思いつく
誰かにそう教えてもらったような気がするよ」
「誰だか知らないが、それをレナに教えたやつは立派だな」
「罪滅し編」の時の、あなたですよ、圭一。
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自宅に戻り、両親に相談する圭一。
「祟殺し編」では母親から完全犯罪のヒントを得ようとしていた圭一ですが…。
ありのままを話し、どうしたら良いかを聞きます。
「世の中には色々な戦い方があるが
ルールに則ったやり方じゃないと、理解は得られない
つまり、方法は初めから決まってるんだ」
圭一の父親が答えます。
翌日、部活メンバー皆で児童相談所に行こうと誘う圭一。
何のひねりも策もなく、真正面からの正攻法です。
この世界のことは諦めていた梨花ちゃんも、行くことにします。
「無駄だってことは分かってる。
圭一たちがどんな風に足掻くか、見にいくだけよ。
この世界が終わるまでの暇潰し…」
興宮の児童相談所に赴いた圭一・魅音・詩音・レナ・梨花ちゃん。
児童相談所の対応は、
「現在対応中です。
見殺しとか放置とか、そういうのではありません。
事情は伺ってきました。
北条親子が…」
言いかけたところで、詩音が声を荒げて訂正します。
「叔父と姪です！
本当に事実を認識してるんですか！？」
「皆さんから訴えがあったことは、担当者に伝えます。
貴重なお話ありがとうございました。」
一方的に終了…。
「園崎」の名前を出せば一発なんだけど…と、魅音は悔しがります。
「鬼婆が悪いんです！一体いつまでダム戦争やってるつもりなんだか！！」
詩音も同調します。
「すまん、梨花ちゃん…
でかい口叩いて、打つ手なしだ…」
落胆する圭一。
しかし、それ以上に落胆していたのは、「この雛見沢を諦めた」はずの梨花ちゃんでした。
「信じない……圭一は私に教えてくれた
運命は打ち破ることができるって…
だから、圭一がそんなこと言うなんて…私は信じない！」
涙を流し、悔しさを噛みしめながら訴える梨花ちゃん。
「やっぱり…諦められてなかった、
私、やっぱり諦めたくない！
沙都子を救いたい！！
圭一！助けて！！
この運命から、沙都子を助けて！！
お願い……」
「そうだな……ここが踏ん張りどころだ」
自分に両頬にビンタし、気合を入れ直す圭一。
「お陰で目が覚めた！
ここはしょぼくれるところじゃない、怒り狂う所だ！！
そうだろ？みんな！！
次の手は、オレが元も得意とする戦術になりそうだ！」
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コメント
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