ナカマ編①
改めて、ナカマは↑2巻表紙の子です。
【本記事には「ぼくらの」のネタバレを含みます】
ダイチの戦闘が終わって2週間ほど経ち、子供たちは夏休みが終わり、
新学期が始まっていました。
次のパイロットはナカマ。
ダイチと共に、コダマの戦闘の際には街や人の被害を気遣っていた女の子です。
登場人物紹介にも書きましたが、ナカマは父親がおらず、母親は売春婦。
それが原因でいじめを受けていました。
正確には、小さい頃から「母親があんな職業だから…」
と言われることが多く、
「お母さんは悪くない」
「お母さんを悪く言われたくない」
という思いから、自分が模範的であれば、
母親を悪く言われることもないだろうと考え、
そのように行動してきたつもりが、周りから浮いてしまい、
「ウザい」「面倒くさい」という風にみられるようになってしまったのです。
いじめの主犯格「小田さん」からは、掃除を押し付けられます。
「掃除なんてしてたら塾に間に合わないもの。
私たち、やることがたくさんあって忙しいの。」
「私だって…」と言いかけるナカマに、
「半井さんはお母さんと同じ仕事をすればいいだろうけど」
残された時間は、小田さんよりも圧倒的に少ないであろうナカマ。
しかし、「握ったこぶしを振り上げることのできない」ナカマは、
仕方なく1人で掃除します。
この時ナカマには、やりたいことがありました。
ジアースの名前が決まった際に、ワクが言っていた
「制服みたいの欲しいよなぁ~」という言葉。
それがナカマの中に残っていました。
家計を助けるためにお針子の仕事をしている自分なら作れるかもしれない。
しかし、肝心の材料がありません。
掃除を終えて家に帰り、いつも通りお針子の仕事に精を出すナカマ。
ナカマの母、美子の外出と入れ違いで、
美子に「仕事」を持ってくる「ナベさん」が入ってきます。
売春婦に仕事を持ってくる…いわゆる斡旋なんですよね。
「またお針子かい?
偉いなぁ、そうやって美子さん助けて。
うちの娘に爪の垢を煎じて飲ませたいくらいだ」
と褒められます。
美子の不在を聞き、出直そうとするナベさん…。
ナカマは思い切って頼みます。
「ナベさん!
私にも……お客さん探して!!」
売春の斡旋をするナベさんも、さすがに驚きます。
母親の美子にはもちろん内緒、という条件付き。
「仁義にもとるなぁ…」
※「仁義にもとる」とは、人としての道義に反する、という意味だそうです。
「仁義」と聞くとヤクザ映画を連想しますが、もともとは孟子の中心思想だそうですね。
「おれが貸しておくってのはダメなのかい?」
「訳アリなんだとは思うけどよぉ…」
美子とは仕事上の関係があり、おそらくナカマとも付き合いが長いであろうナベさん。
ナカマがそういう子でないことは承知の上で、
それでもお金が必要な事情があるだろうことは汲みます。
しかし、なかなか「分かった」とは言えません…。
「いいよ、じゃあ街に立つから」
それはさすがに……マズ過ぎる……。
「分かった分かった!」
止む無く客を探す約束をするナベさん。
信用できる客を探すから、そのかわり「無茶はするな」と。
いい人です、ナベさん。
ダイチといいナカマといい、周りにいい大人がいますね~。
まるで私が悪い大人みたいな…。
休日、地域の清掃作業(用水路の掃除)です。
だんだん参加者が減っているという清掃作業。
子供の参加はナカマだけです。
模範的であろう考えから、参加しているんでしょうし、
大人から見ればよくできた子です。
しかし、同年代の子供から見れば、
「点数稼ぎ」「ええかっこしい」ということなんでしょうね。
そこへ現れるナベさん。
ナカマに「お客が見つかった」と。
しかも今日。
用水路の清掃、要はドブさらいですから、その後では…匂いが…。
「大丈夫、そーいうのも嫌いじゃない人だから」
どんな人…?
「やる」とは言ったものの、いまひとつ踏ん切りがつかないナカマ。
そこへ、学校でナカマをいじめる小田さんが、
取り巻き(普段は2人いるが、この時は1人)とそれぞれの両親と共に参上。
中国語教室の帰りに、美子さんに言いたいことがあって寄ったそうです。
母親がそんな職業だと、周りへの影響が気になると。
男の子の親御さんなんかは特に気を遣って大変なんじゃないかと。
余計なお世話だと思いますがね。
美子さんも、わざわざそんなことを言いに来たんですか、と。
私はそうかもしれないけど、あの子がしっかりしていれば問題ない。
その辺の子よりずっと立派ですよ、と。
確かに立派です。心配になるくらい。
「陰で何をしているかなんてわからないでしょ。」
「それはお互い様でしょ。」
「あり得ません、親が違うんですから。」
「そうですよねぇ、町内会の義務(清掃)もろくに果たせない親ですもん。」
美子さんよく言った。
清掃に参加している周りの大人たちも賛同します。
劣勢の小田ママ。
「普通の生活をしていると時間の余裕がないのよ。
あなたには分からないでしょうけど。」
ふぅッとひと呼吸ついた美子さん。
「その生活を選んだのは自分じゃねぇか!
言い訳にしてんじゃねぇ!」
一喝です。
まったくの正論。
小田ママ。
劣勢どころか崖っぷちです。
苦し紛れに「これだから売春…」
言い返す言葉が無いからって、それはないです。
同じように思ったのでしょう。
近くにいた張さん(ナカマにお針子の仕事を持ってくるおばちゃん)が、
小田ママに泥をひっかけます。
と言っても足元に少しだけ。
そして、
「羨ましいならあんたらも売春婦やりな
そうすりゃ旦那が相手してくれるかもよ」
プライドの高い小田ママにとっては、屈辱的な言葉でしょう。
「それってどういう…」
美子さんが、
「子供の心配する前に、旦那の教育をしなってことだよ」
思わず小田ママが美子さんに平手打ち。
美子さんもお返しの一撃。
小田ママ、意気消沈で退散……。
一部始終を見ていたナカマ。
ナベさんから
「それでもやるかい?」
多分美子さんはナカマに売春なんてしてほしくないし、
ナカマ自身もしたくてするわけではないでしょう。
そんな気持ちを汲んだ、ナベさんの問いかけだと思います。
「かえって決心がついた
やるよ」
真っ直ぐな母親の姿を見て、決心を固めるナカマ。




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