ひぐらしのなく頃に 鬼隠し編 其の弐「隠しごと」Bパート
「綿流しの日に殺された、、、前原さんにはどういう意味があるのか、
分かりますよね?」
「意味って、、、『オヤシロ様の祟り』?」
大石刑事の話によると、富竹さんの死亡状況はこんな感じです。
- 富竹さんは、雛見沢村から街へ出る道路の路肩に倒れていた
- 自分の爪で喉を掻き毟った後、動脈を損傷し、出血多量により、死亡
- 薬物を疑い検査するも、検出されず
- 身体にいくつもの外傷が発見され、何者かに暴行を受けた可能性がある
- 暴行は複数犯の可能性がある
- 死亡推定時刻は21時~23時頃(圭一君と別れてすぐ)
- 一緒にいた女性は行方不明
このままだと、富竹さんは「オヤシロ様の祟り」による死亡、
神聖な綿流しのお祭りで、無神経にバシャバシャと写真を撮って、
オヤシロ様のお怒りに触れた、ってことになってしまうらしいです。
もちろん警察はそれで終わらせるつもりはありません。
要は、「オヤシロ様の祟りを信じない余所者」の協力が必要ということで、圭一君に接触してきたのです。
雛見沢にいながら、情報収集ができる者の協力が必要、ってことなんでしょう。
確かに田舎って、閉鎖的なところがありますからね。
ただし、この話は「園崎さんたちには内緒」と釘を刺されます。
誰がどれだけこの事件に関わっているか分からないから、祟りを信じる者に警察が嗅ぎまわっていることを知られたくない、とのこと。
さすがに大事な友達に内緒で、と言われると抵抗ある圭一君でしたが、祟りを信じる村人を心配させたくないから内緒、という言い換えで、渋々納得する圭一君。
その日、大石刑事の話のせいで寝られなかった圭一君、翌日のお昼休みに机に突っ伏し、寝ようとしていると、傍からレナちゃんと魅音ちゃんの話声が聞こえてきます。
いつもの元気な感じでなく、ヒソヒソと話す感じで。
「綿流しの晩に、失踪したらしいよ」
「えっ。。。他にもいるんでしょ」
「彼女が祟りに遭ったのか、鬼隠しに遭ったのかは、分からないけどね。」
「もう一人いるんだよね。。。」
「『オヤシロ様』なら。。。ね」
「次は。。。レナ、かな。。。」
「レナはちゃんと帰ってきたよ。」
「でも、悟史君は駄目だったんでしょ」
「昔の話だよ、もうやめよ、この話」
放課後、何事もなかったように部活に勤しんでいたメンバーですが、魅音ちゃんが用事を思い出し、お開きに。
沙都子ちゃん、梨花ちゃんも帰って、圭一君はレナちゃんと部活の後片付けをします。
そんな時、「悟史」と書かれたカードを目にする圭一君。
「やっぱりこのクラスからも、転校しちゃった生徒っているのか」
「うん、時々いるよ」
「『悟史』ってやつも転校してったのか?」
レナちゃんの様子が変わります。
「ゴメン。。。よく知らないの。レナの転校と入れ替わりだったみたいで、、、
だからあんまりお話したことないの。」
笑いながら答えるレナちゃんですが、やはり「拒絶」を感じます。
帰り道、圭一君はレナちゃんを問い詰めます。
「みんなは俺に嘘や隠しごとなんかしてないよな?」
「してないよ~、ぜんぜん」
「嘘だろ」
「どういう意味だろ、、、圭一君、、、」
「してるよな、、、隠しごと」
レナちゃんの目が、爬虫類のように冷徹な目に変わります。
「圭一君こそ、レナ達に嘘や隠しごとをしてないかな。。。かな」
どうやら、大石刑事と話しているところを誰かに見られていたようです。
「なんの話をしてたのかな。。。かな」
「みんなとは関係ない話だよ」
「嘘だっ!!!」
「圭一君に、内緒や隠しごとがあるように、レナたちにだってあるんだよ。」
明らかに、いつものレナちゃんとは様子が違います。
完全にその雰囲気に飲み込まれる圭一君。
レナちゃんはフッと表情を和らげ、
「行こう。だいぶ涼しくなってきたよ♪」
いつもの調子に戻ります。
圭一君の心は、いつもの調子には戻りません。。。
夜、自室にいると大石刑事から電話が来ます。
昭和58年なので、もちろん携帯ではなく、家電(固定電話)です。
相手の大石さんは、雀荘の公衆電話(所謂ピンク電話)からかけてきます。
圭一君は、昼間レナちゃんと魅音ちゃんが話していたことを伝えます。
「鬼隠し」とか「オヤシロ様ならもう一人」とか話していたと。
大石刑事から聞いたのは、
- 鬼隠しが雛見沢独特の言い回しで、一般的な「神隠し」であること
- 雛見沢はその昔、「鬼の棲む里」と言われ、恐れられていたこと
- 雛見沢に棲んでいた鬼は、人喰い鬼であったこと
- オヤシロ様の祟りは毎年、「祟り」によって一人が死に、一人が「鬼隠し」によって行方不明になっている
- 昨年近所の主婦が撲殺された際は、「鬼隠し」によって「北条悟史」が行方不明になっていること
昼間、レナがよく知らないと答えた「悟史」は、昨年「鬼隠し」によって行方不明になっていたのでした。。。
電話中、圭一君の父親が部屋をノックします。
電話を切った圭一君がドア(正確には襖(ふすま)でした)を開けると、
紅茶を持った父親がいました。
「さっきレナちゃんが来てたじゃないか、せっかくだからお茶でもって思ったんだが。。。入れ違いだったか?」
聞けば、圭一君の部屋は階段を上がってすぐだよ、と伝えた父親は、2階に上がるレナちゃんを見たそうです。
ただ、圭一君はずっと大石刑事と電話していました。
レナちゃんと魅音ちゃんが昼間こんな話をしていた、、、どういうことなのか。
過去のオヤシロ様の祟りがどういった内容なのか。
悟史は鬼隠しに遭っていた、とか。
おそらく、襖一枚隔てた廊下で、圭一君と大石刑事の話を聞いていたのでしょう。
外には、圭一君の部屋を見上げるレナちゃんの姿が。。。
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