※ 本記事に於いて著作権を侵害する意図はございませんが、権利者様より著作権侵害のご指摘を頂戴した場合には、直ちに記事の修正・削除を行います。
お手数ですがお問合せフォームより、ご連絡いただけますようお願い申し上げます。
【この記事では死役所 第111条 「ゴリラ①」のあらすじをご紹介します】
第111条 ゴリラ①
前話で他人の自〇に巻き込まれた遊佐林太郎さん。
今回は「巻き込んでしまった側」のお話です。
加害者の湯田颯磨さん。
大学生の彼が自〇を選んだ理由とは。
彼の人生に大きな影響を及ぼした、高校時代のお話です。
ゴリラ
ゴリラ大好きな高校一年生、湯田颯磨さん。
友達のいない彼でしたが、カバンにつけていたゴリラの缶バッジをきっかけに、同じクラスの神保くん、吉川くんという二人の友達ができます。
二年に進級した湯田さんは、神保くんと吉川くんとは別クラス。
同じクラスに友達のいない湯田さんは、クラスでは「ぼっち」。
一方、ゴリラに似た人相ながら、愛嬌のあるキャラクターで人気者の浦野くん。
彼の「ドラミング」の真似に、
「またドラミングがグーだ」
と、心の中でダメだしする湯田さん…。
文化祭
クラスの文化祭の出し物が映画製作に決まった湯田さん。
「どうせ浦野のグループがはしゃぐだけ」
神保くんと吉川くんに愚痴ります。
ゴリラのドラミングについて、熱く語る湯田さん。
パーで叩く方がよく響くからゴリラはそうやっているのに、
「浦野のバカが今日もグーでやってた」
生き物NAVIより ゴリラのドラミング!手の形はパーで叩いている!? | 生き物NAVI動物園でもゴリラは飼育されていますが、今では森林伐採などの影響でどんどん数が減少し絶滅危惧種に指定されているものもいるようです。ゴリラが年々繁殖を行い数を増やしていると思っている人も多いようですが、それは大間違いのようです。森林伐採や開発な...
ゴリラが大好きなので、間違った知識の浦野くんを正したいのでしょうが…。
どうも湯田さんは「他人を見下す」傾向があるようです。
精神的に子どもなせいなのか…。
友達
浦野くんの愚痴が止まらない湯田さんに対し、神保くんと吉川くんは
「自分たちのクラスに来た浦野くんと、たまたま話す機会があった」
「いい人だから、湯田くんも話してみたら」
神保くんと吉川くんの方が、大人ですね。
しかし「子ども」な湯田さんにとって、自分の友達が浦野くんと仲良くなるのは面白くありません。
文化祭の準備が始まって、クラスでは皆がワイワイ作業しているのに、湯田さんは相変わらず「ぼっち」。
「どうせ二人ともあぶれて、暇そうにしてるはず」
神保くんと吉川くんのクラスを訪ねると、クラスメイトとワイワイ作業する二人の姿が。
「あいつら、クラスに話す奴いるんだ…。」
逃げるようにその場を去る湯田さん。
ゴリラとの遭遇
文化祭当日。
湯田さんのクラスの映画製作は、浦野くんが主人公(ゴリラ役)の「ゴリラとの遭遇」
劇中でもグーでドラミングする浦野くんに対し、
「ゴリラのカッコよさが全然伝わらねー」
不満しかない映画も終劇。
湯田さんは一人で文化祭を回ることに。
その途中で偶然、浦野くんと遭遇する湯田さん。
美術部の展示作の前で、またもやグーでドラミングする浦野くんでしたが…。
「間違えた、パーだ」
神保くんに「正しいドラミングを教わった」という浦野くんですが…。
人として
「お前クッソ卑怯だな」
神保くんと吉川くんとの合流後、開口一番に神保くんを責めます。
自分が教えたゴリラの知識を、神保くんが「自分の手柄」にしたと思い込んでいる様子。
「馬鹿が馬鹿にもの教えんな」
「馬鹿でチビでメガネのくせに卑怯」
「〇ねよ」
止まることを知らない湯田さんの暴言に、
「湯田」
吉川くんが割って入ります。
「お前は人として駄目だ」
「もう関わらないでくれ」
必要とされる
実は「同情」で湯田さんと友達付き合いしていた、神保くんと吉川くん。
「ほかに友達がいなそうだから」
悪口ばかり達者で、人の話を聞かない。
そんな湯田さんに、神保くんはストレスを感じ、10円ハゲまで出来ていたのです。
見かねた吉川くんが「絶縁」を宣言したのです。
自分の話、ゴリラの話、他人の悪口。
そんな湯田さんを、二人は見限ったのです。
「ぼっち」のまま、卒業を迎える湯田さん。
卒業式に、一緒に写真に納まる友達はいません。
雌ゴリラに選ばれなかった雄ゴリラは、そんなことを気に病む様子もなく、一人の時間を気ままに過ごします。
とはいえ、年を重ね、成熟した雄ゴリラは、必ず誰かに必要とされるそうです。
湯田さんも、誰かに必要とされるのでしょうか……。
感想
ゴリラが大好きな湯田さん。
好きなものがあるのは大いに結構ですが…。
神保くんと吉川くんとの会話も、自分の話、ゴリラの話が中心。
ゴリラの間違った真似をする、浦野くんの悪口。
「大人な」二人は、「仕方ないなぁ」と思いながらも、湯田さんの話を聞いてあげていたのでしょう。
そして「浦野くんはいい人」「一度話してみるといい」と助言してくれますが、基本的に人を見下す湯田さんに、それはできなかったようです。
結局は、数少ない友人まで失ってしまいます。
性格上の問題なのか、或いはもっと根本的な「性質上」の問題なのか…。
いずれにせよ、最悪な形で友達を失い、次のステージ(大学)に向かおうとする湯田さん。
彼の人生に変化は現れるのでしょうか……。
前の記事:第110条 ザ・青春
次の記事:第112条 ゴリラ②
コメント