※「キングダム 第654話 楚にあらず」をご紹介するもので、ネタバレを含みます。
呉鳳明の強さ
呉鳳明が直接指揮を執る魏軍は、秦軍の想像以上に早く鋭い攻めを見せます。
魏の速さに遅れを取り、挟撃に間に合わない秦。
不満げな魏軍ですが、「無理もない」と。
呉鳳明が指揮を執る魏軍の攻勢の鋭さについて来れるのは、せいぜい李牧ぐらい。
秦はせめて昌平君を連れてくるべきだった。
「蒙武の倅」では荷が重い。
そんな側近たちの言葉に、反意を返す呉鳳明。
確かに秦本陣の軍師が、自分の速さについて来るのは無理。
「だが、秦軍には戦術の遅れを十分に取り戻すだけの”個”の力がある」
その「個」こそ、本陣軍師を務める蒙毅の父・蒙武。
そして秦の六大将軍だった王騎の片腕・謄。
両大将が先頭に出た途端、蒙武軍・謄軍ともに加速し、呉鳳明の言った通り「戦術の遅れを十分取り戻し」ます。
同盟を組み共闘しながらも、「三年後」を見据え、その首を真っ先に取らねばならない蒙武と謄の戦いを、目に焼き付ける呉鳳明。
楚にあらず
一方の什虎軍。
軍師・寿胡王は指示らしい指示を出しません。
「まだこの戦況では、この什虎軍に特別な指示など必要ない」
断言する寿胡王。
秦軍・魏軍の挟撃を受ける楚軍ですが……。
精鋭部隊がその挟撃を許しません。
呉鳳明、蒙毅、そして味方の楚軍・項翼から見ても異常に「強い」精鋭部隊。
しかもその数の多さ…。
什虎軍の面々は、それぞれが滅びた小国の生き残り。
国が滅びた今、なお生き残っているのは
「国が消滅してなお戦で敗れず、観念した楚が生存を認めたから」
つまり彼らは、
「楚軍にあって、楚軍にあらず」
かつて「汗明」やらの楚軍と戦い続け、それを返り討ちにしてきた怪物達。
それが「什虎軍」なのです。
その強さは、呉鳳明の片腕足る将・馬介を一刀で切り捨てるほど……。
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