【本記事は「五等分の花嫁」第12巻の ネタバレ・あらすじ紹介です】
表紙は五つ子ではなく…花婿・風太郎です。
物語もいよいよ佳境。
風太郎が選ぶのは、五人のうちの誰なのか……。
運命の学園祭、スタートです!
第96話 進み続ける日常
二学期が始まり、学校は「学園祭」ムード一色です。
クラスの出し物の屋台は、「学級長が中心となって決めろ」と担任から言われた四葉。
しかし、忙しい風太郎を巻き込んでも良いものか、四葉は悩みます。
また、四葉自身が風太郎のことを「特別に」意識し始めます。
二乃や三玖のように、面と向かって告白したわけではありませんが、「独り言」ではありますが、「言葉」にしたことによって、自分の気持ちを改めて自覚した四葉。
風太郎に迷惑はかけられないと、自分一人で屋台のことを考えようとする四葉ですが、風太郎も
「これが最後の学校行事だ。やるからには徹底的に楽しむと決めた」
と協力します。
昨年のデータをもとに、一番人気の「たこ焼き屋」を推薦する二乃。
武田くんや前田をはじめとした男子勢も賛同します。
それに一部の女子が、「気に入らない」表情を見せますが…。
風太郎が三玖に話を振ると、
「パンケーキ屋をやってみたい」
案も出揃い、いよいよ学園祭に向け、準備を本格化してきます。
「一ミリも悔いの残らない学園祭にしましょう!」
第97話 変わり始める日常
二乃が提案した「たこ焼き屋」と三玖が提案した「パンケーキ屋」。
二つの意見で、クラスが完全に二分します。
たこ焼き屋には二乃を先導にした男子勢。
パンケーキ屋を推すのは、二乃以外の女子。
二乃と三玖が各々の「代表」のような形で、二分されたクラス。
当事者の二乃と三玖も困惑しています。
一方、クラスの出し物よりも「自分の成績」に悩む五月。
模試での志望校判定は「D」判定。
五月は「学園祭返上」で勉強に励むつもりです。
二乃がクラスの出し物に「たこ焼き屋」を推薦した時、「気に入らない」顔をしていた女子。
「女子なのに男子組の中にいるのはおかしい。男子の誰かに媚びを売って、狙っているに違いない」と学級長である風太郎に告げ口。
自分の狙っている男子が、美人の二乃と被っているのなら…自分に勝ち目はない。
そういう不安から、二乃を逆恨みしているようです。
それに対し、風太郎の答えは
「二乃は俺のことが好きだから、安心しろ」
いや、本当のことなんだけどね…それでも…。
さすがに女子に引かれます。
「上杉君、妄想はやめよう!?」「その設定は二乃ちゃんが可哀想だよ」
「妄想の被害者、二乃」に同情したのか、おとなしく去ってゆく女子。
本人がいないところで二乃を守った風太郎を見て、「影でコソコソ」する父親を重ねます。
迷っていた、学園祭への招待状を、父親にも送ることを決めた、二乃。
第98話 終わり掛ける日常
五つ子の父の病院の、院長室を訪れる風太郎の父。
二人は「高校の同級生」のようです。
「良い情報を知らせに来てやった」という風太郎の父。
「来てるぜ。十数年ぶりだ。同窓会しようぜ」
意味のわからない風太郎の父のセリフですが…後々何のことか、判明します。
一方三玖は、学祭直前の週末に、風太郎をデートに誘います。
結局男女の折り合いがつかず、「たこ焼き屋」と「パンケーキ屋」二つともやることになった風太郎のクラス。
学級長である風太郎は、疲れ切っていました。
そんな状況下でも、三玖にはどうしても、風太郎に「伝えたいこと」がありました。
志望大学の判定が「A」判定だった三玖を褒める風太郎ですが、その風太郎に対し、
「私、料理の勉強したい。だから大学には行けない。ごめんね、風太郎」
まずは大学に行く、というルートも考えましたが、「自分の夢に進みたくて仕方のない」三玖。
それを風太郎に、どうしても伝えたかったのです。
「風太郎は私にとって、特別な人だから。もちろん変な意味で」
ヤバイ……可愛すぎる……。
風太郎が自宅に帰ると、五月が来ています。
学園祭の招待状を、風太郎の父とらいはに、持ってきてくれたようです。
「ところで五月ちゃん、何もなかったか?」
五つ子の父のところに行ったり、五月に意味ありげなことを聞いたり、何か理由がありそうですが…。
五月を送る帰り道、「D」判定の五月に対し、大丈夫なのかと問う風太郎。
「これで落ちたら、俺のやってきたことが無意味になっちまう」
という風太郎に対し、
「それは違います、上杉くん。たとえこの先、失敗が待ち受けていたとしても、この学校に来なかったら、あなたと出会わなければなんて、後悔することはないでしょう」
五月の風太郎に対する想いは、男性として「好き」というのとは、若干異なるのかもしれませんね。
ある種「尊敬」を含んでいる感じがします。
そして自分の気持ちに答えを出そうとする風太郎。
「運命の学園祭」が始まります。
第99話 日の出祭 初日
学園祭初日、「15時に教室に来てくれ」風太郎は五つ子全員に、メールを送信します。
学園祭のオープニング。
二乃がセンターを務める、女子生徒ユニットによるオープニングアクトで幕が開きます。
本当は四葉が頼まれていたものですが、演劇部の助っ人もしている四葉。
さすがに掛け持ち過ぎ、ということで、二乃が代役を買って出たのです。
アイドルのように歌って踊る二乃。
本人はかなり照れていますが、二乃のようなツンデレの恥じらいは、可愛らしいです…。
クラスを二分した「たこ焼き屋」「パンケーキ屋」いずれも順調です。
オープニングアクトで最も注目を集めた二乃、見知らぬ人から声をかけられまくり。
学食に避難した二乃に、声をかけてきたのは五月。
学園祭中なのに、学食で自主勉強。
「学園祭を返上して勉強する」
というのは、大げさではなかったようです。
風太郎は、学級長として文化祭全体の雑用をこなします。
四葉は色々な部の助っ人と、出し物のお手伝い。
風太郎も五つ子も、皆が皆大忙しです。
約束の時間を二十分ほど過ぎ、やっと教室に全員集まった五つ子と風太郎。
「俺はお前達五人が大好きだ。この六人でずっと、このままの関係でいられたらと願っている。ただ、答えを出さなければいけないと思う」
いきなり切り出します。
「とはいえ、こんな祭りの最中に言うほど野暮じゃない。俺も俺で整理しきれていないから。最終日まで時間をくれ」
それが言いたくて、全員を呼び出したようです。
五つ子各々は、この場で「誰か一人が選ばれる」とドキドキしていたようですが…。
兎にも角にも、学園祭初日、無事終了を祝して全員で乾杯!
第100話 日の出祭 二日目
学園祭二日目。
前日は学級長の仕事で忙しかった風太郎ですが、今日は「他の学級長が仕事をしてくれる」ということで、いきなり暇になってしまいます。
そこに現れたのは、小学校の頃の(まだヤンチャだった)風太郎の片恋相手の「竹林さん」。
二人で文化祭を回っているところを、三玖と四葉に見つかります。
「昨日私たちにあんなこと言っといて、今日は別の子とデートですか。上杉さん…隅に置けないね…」
ジトっとした目で、陰から二人に見つめられます。
竹林さんと風太郎が向かった先は、「パンケーキ屋」。
出迎えたのは二乃と五月。
「自分が風太郎に勉強を教えた」という竹林さん。
五つ子と自分、「どちらが風太郎とより親密なのか」マウントを取り合う様相で、険悪な雰囲気…。
実はパッと見で「五つ子が風太郎に好意を持っている」と気づいた竹林さん。
からかい半分でちょっかいをかけていたのでした。
二乃・三玖はもちろん、四葉にとっても、改めて「自分は風太郎が好きなのだ」と気づかされる出来事でした…。
第101話 最後の祭りが一花の場合①
映画のロケ撮影のため、休学中で学園祭にも参加できない一花の元にも、風太郎からのメールが。
『別に、何も期待してないんだから!たまたま仕事が無しになっただけで…期待してないんだから!』
心の中で「一人ツンデレ」状態になりながら、学園祭に駆け付ける一花。
CMにも出演し、今や「有名芸能人」となった一花には、当然人が集まってきます…。
「念のため」に用意してきた変装用の衣装は、二乃。
学園祭のオープニングアクトで、女子生徒ユニットのセンターを務め、一躍人気者になった二乃…に扮した一花には、再び人が集まってきます…。
風太郎の機転で、追っ手を撒いた一花と風太郎。
迷子になった子供の親御さんを探します。
寂しさと不安から、泣き出しそうになる子供。
その子を力強く励ます一花。
修学旅行付近の「悪い一花」ではなく本当に可愛い一花です。
こういう「姉御肌」というか「お姉さんらしさ」が、一花の魅力ですよね。
子供の母親を見つけたところで再び、「女優一花」であることがバレ、騒がれ始めます。
風太郎にファンを任せて、逃げる一花。
教室に集まり「お前ら五人が好きだ」という風太郎の告白を聞いた一花は、そのまま翌日の撮影に向かいます。
「自分は仕事で、もう来られないかもしれないから、今答えを聞いちゃダメかな?」
一花に対し、風太郎の言葉は
「誰も選ばない。それが俺の答えだ」
第102話 最後の祭りが一花の場合②
学園祭二日目。
仕事終わりに「学園祭で妹さんが倒れた」との報せ…。
この時点では「どの妹」が倒れたのか、明らかにはされず、一花も
「元気そうで安心したよ。しっかり休んでなよ」
と言い残し、病室を出るところで…いったい誰が倒れたのか…。
そこに、二乃と風太郎も駆けつけます。
自分は後片付けのため学校に戻るから、一花を送るよう頼む二乃。
前日の別れ際に「誰も選ばない」宣言をした側・された側の風太郎・一花は、なんとなくぎこちない雰囲気ですが…。
「硬派に見えて、案外俗っぽいところもある」
風太郎が可愛い、そういう気持ちを大事にしてほしい、
「だから、誰も選ばないなんて言わないで」
長女らしい「お姉さん視点」で風太郎にアドバイスする一花。
温泉旅行の時の「キス」の話になり、
「フータロー君は誰だったら嬉しいですか?」
真剣に悩む風太郎。
途中で休んだ「花火大会の時」の公園で、風太郎を引き寄せ、一花の方からキス。
「どう?私だった?」
美少女が、美少女の方からキスしてくるとか……羨まし過ぎる……。
戸惑う風太郎ですが、一花の方も
『フータロー君が誰を選ぼうと関係ない。この気持ちは、まだしばらく静まりそうにないや』
風太郎を焚きつけようとした結果、自分の気持ちを再確認する結果となった、一花…。
第103話 最後の祭りが二乃の場合①
学園祭のオープニングアクトで、一躍有名人になった二乃。
人目を避けて、コソコソしているところに現れた風太郎と四葉。
オープニングのままの格好でいる二乃に対し、
「いつまでそんな、目立つカッコしてんだよ」
「だって…見てほしかったんだもの…」
二乃のデレは破壊力が強い……前話の一花の「どう?私だった?」の表情も可愛かったんですが、個人的な好みでは、二乃のデレの方が上をいってます。
元々四葉が頼まれていたオープニングでしたが、演劇部その他諸々の仕事を引き受けていた四葉、「陸上部の時」のようになることを危惧し、二乃が代わりを買って出たのです。
四葉が「体力バカ」なら、二乃は「姉妹バカ」。
そんな二乃には、他にもオープニングアクトを引き受けた理由がありました。
これまであまり接点のなかった父に、勇気を出して贈った招待状。
父が来ているかどうか、舞台の上からなら見つけやすいと思った、というもの。
しかし、父の姿はなかった、と。
「マルオの部屋に行ったとき、ここの招待状があったけどな」
風太郎の妹・らいはと共に現れた風太郎の父。
風太郎の父と五つ子の父は「学生の時からの腐れ縁」で、風太郎の父曰く「俺はバリバリのアウトロー、あいつは不動の学年トップで生徒会長」だったそう。
しばしば対立した二人を繋ぎとめたのが、教師である五つ子の母、だったのです。
学園祭も、二日目の終了時刻を迎えます。
業を煮やした風太郎、例のバイト先のケーキ屋の店長のバイクを借り、二乃を連れ、直接五つ子の父に乗り込みます。
第104話 最後の祭りが二乃の場合②
五つ子の父の元に、直接乗り込もうとする風太郎ですが、二乃はこれを拒否。
「パパは来なかった。招待状は読んだのに。私たちのことなんか微塵も考えてないのよ!」
しかし風太郎は知っていました。風太郎に対する、父の警戒心を。あれが「父親の目」だと。
お互い思い合っているのに、素直になれない父と子。
そんな親子に、文句を言うために行くんだと。
「お前らめんどくせーってな」
そこに、風太郎から「あること」を依頼されていた放送部員が駆け寄ります。
「例の人見つけたよ」
来場者にインタビューをしていた放送部員に、五つ子の父の特徴を教え、該当する人がいないか探してくれと、頼んでいたのです。
確かに五つ子の父は来場はしていました。
が、病院からの連絡で、すぐに病院に戻ったようです。
それを見た二乃、
「パパの所へ連れて行って!」
患者のために、病院に戻っていた五つ子の父。
その父の院長室で、パンケーキを焼いて待つ、二乃と風太郎。
パンケーキは、五つ子と母の「思い出」の料理でした。
入院中の五つ子の母「零奈」から、「最後に作ってあげたかった」と聞かされた、主治医の「中野マルオ」。
零奈の教え子であり、学校では「生徒会長」と「零奈のファンクラブ会長」を務めあげたマルオは、医師になり、余命僅かな零奈の主治医になっていました。
零奈の死後、自分が五つ子を引き取るわけですが、受け入れがたい「零奈の死」から目を背けていたるため、五つ子と距離を置いていたマルオ。
しかし、子供たちは「逃げずに向き合ってきた」ことを知ります。
「次は家族全員で食べよう」
五つ子と父の関係、一歩前進です。
風太郎の行為を、「家庭教師の範疇を越えている」としながらも、「自分にはできなかったこと」であり、
「不出来だが親として、君が娘たちとの関係を、真剣に考えてくれることを願おう」
風太郎のことも、改めて見直してくれたようです。
帰り際、二乃が風太郎を強引に引き寄せてキス。
「やっぱ恋は攻めてこそよね」
学園祭二日目の夜の出来事なので、時系列的にはこの後、「学園祭で倒れた五つ子の誰か」の病室に行き、そこで一花に会い、一花を送る帰り道(公園)で一花にキスをされる、ってことですかね。
まぁ、時系列とかどうでも良くて、単に「羨ましい」ですね。
これだから「ハーレム系」は嫌なんですが、二乃の可愛さにデレる気持ちの方が大きいので、良しです。
前の記事:あらすじ紹介 第11巻
次の記事:あらすじ紹介 第13巻
コメント