他人に厳しく、自分にはもっと厳しい「正義漢」を絵に描いたような、警察官の「豊田さん」。
通報を受けて向かった現場は、「ひき逃げ事件」現場。
被害者は三歳の男の子は、心肺停止状態。
AEDで蘇生措置を施した豊田さんは、加害車両の捜査に当たります。
部下の松田さんは、仕事中に遭遇した「交通死亡事故」の衝撃が大きく、約一か月「不眠状態」
松田さんの同期も、既に三人辞めており、松田もマズいかも…。
そんな中、二浪中で二十歳の豊田さんの長男・翼さんが、飲酒運転の末、当て逃げ事故を起こします。
息子の不祥事に、親として責任を取るべく、警察官を退職する覚悟を決めた豊田さん。
警察官としての最後の事件、「ひき逃げ事件」を追います。
遺留品と目撃証言から、「ひき逃げ事件」の加害車両の車種を特定した警察。
早速「車当たり捜査」を開始します。

「警察24時」とかで、ひき逃げ事件を取り扱う際、よく出てくる用語ですね、「車当たり捜査」。
遺留物の鑑定や防犯カメラ映像の解析で、犯行車両の車種を割り出した後、所有者を1台1台捜す捜査ですね。
上司から「翼くんと話をしたのか」と尋ねられる豊田さん。
二浪して、無職の息子が飲酒運転の末、当て逃げ事故。
情けなくて、何を話したらいいか分からない、と答える豊田さん。

「励ますなり叱るなりしてやれ、親として、警察官として。もし今死んだら、後悔するぞ」

死んだらおしまいだから、後悔のしようなんてない、という豊田さんですが…。
これ、フラグ?
その後、拘置所から釈放された、豊田さんの長男・翼さん。
安心したな、という上司に対し、
「家におろうが拘置所におろうが、関係ない」
とキレ気味に返す豊田さん。
精神を病んで休んでいる、部下の松田さんのことを聞かれても、
「知らん。復帰するならするし、辞めるなら辞めるじゃろ」
冷たい、とする上司に対し、
「仕事でメンタルやられたんじゃ。俺なんかが連絡したら、悪化するだけじゃろ」

案外、優しいところもあるんですね。
その時、本部から無線。
交通事故を知らせるものでした。
豊田さんと上司が現場に到着すると、車が信号機に衝突し、信号機を倒していました。
高齢の運転手から事情を聞く上司。
その後ろから聞こえる、衝突音。

信号機が倒れて機能していないため、交通整理をしなければ、と考えた豊田さんが交差点に立ち入った際、交差点に進入してきた乗用車に撥ねられたようです。
「豊田ぁ!!大丈夫か豊田!返事せぇ!!おい!!」
上司の呼びかけに、ピクリとも反応しない豊田さん……。
死役所。
「人為災害死課」の岩シ水くんが担当したのは、公務員の「豊田啓五」さん。
公務中の事故で、殉職した警察官。
申請書の字が読みづらくて、データ通りに許可証を作成していいのか、迷っていました。
通りがかかったシ村さんが、「本人に聞いてみては?」というと、
「申請書を書いて、すぐにどこかへいなくなってしまった」と。
シ村さんが死役所内を探すと、やはりあの「豊田さん」でした。
死役所を訪れた人たちに、例の「ひき逃げ事件」のことを聞いて回っていたのです。
自分より後に亡くなった方に、ひき逃げ事件の犯人が捕まったかどうかを…。
しかし、死役所を訪れる大半は「病死」。
「病床に伏せっていた方が、直前までニュースを見ていて、それを覚えているかと言われたら、難しいかもしれません。」
シ村さんのアドバイスを基に、ターゲットの年齢層を下げる豊田さん。

続きは明日…。
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