【本記事には「かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~」第16巻のネタバレを含みます】
表紙は石上会計と伊井野ミコ会計監査。
この二人、特に石上会計に大きな動きのある巻でしたねぇ…。
第152話☆柏木渚は隠したい
文化祭、クリスマスを経て、遂に結ばれた(身体的な意味ではない)白銀会長とかぐや。
お正月を京都の本邸で過ごしたかぐやは、久しぶりに会長に会えた嬉しさから、会長にベタベタ…。
そこにボラ部の資料を持ってきた柏木さん、二人は何事もなかったかのように誤魔化しますが……。

バレバレでした。
かぐやの相談相手である柏木さん、もちろん二人の味方です。
ラブラブな二人に邪魔が入らないよう、生徒会室の前で二人を守ることに。
最初に現れたのは、石上会計と伊井野ミコ会計監査ですが……どんよりした雰囲気…。
ミコに至っては、骨折したらしく、右腕を三角巾で吊っています。
骨折の原因は石上のようで、石上がミコの身の回りの世話をしていて、弁当も食べさせるつもりでしたが…さすがに「教室では恥ずかしい」ので、生徒会室に来た、と。
ボラ部の部室を使ってと、二人に鍵を渡して一難回避。
一難去ってまた一難、今度は藤原書記が、早坂に追われています。「無理やりキスされそう」だと。
逆ならまだ分かるんですが…。
自宅でかぐやに「あのキスは良かった、このキスも良かった」と「24時間マウントを取られ」ている早坂、経験としてキスがしてみたく、その相手に冬休みに一緒にいた藤原を選んだようです。
が、藤原は「早坂さんが自分を狙っている」を勘違いし、早坂はその誤解が解きたい。
「誰でもいいなら柏木さんでもいいんですか?」
という藤原の無茶ぶりに対し、柏木さんは
「別にいいですよ。私、早坂さんなら全然いけます。早坂さん格好いいし。藤原さんにキスしてみたくなる気持ちもわかるなぁ。藤原さんレベルで可愛ければ、全然アリです。はい、どうぞ」
目をつむってみせる柏木さんに、早坂・藤原組逃走…柏木さんの方が、役者が上でした。
そして次話から、冬休みの回想に入ります……。
第153話☆四宮かぐやの無理難題「燕の子安貝」編(氷)
クリスマスプレゼントに、白銀会長に何を贈ったら良いか…「男子の意見」を求めるかぐやは、石上会計を呼び出します。
「子安つばめ先輩に贈るプレゼント選びを、手伝ってあげる」というのは表向き、「会長へのプレゼント選び」に付き合わせます。
が、これが石上にとって結果オーライ。
第104話同様、基本石上の考えは「気色が悪い」方向に行くきらいがあります。
石上の選んだクリスマスプレゼントは……
①ギフトカタログ(結婚式の引き出物で時々貰うやつ。守りに入り過ぎてて気色が悪い)
②もこもこパジャマ(女子にはファンシーで、モコモコしたものを身に着けてほしいという、恋愛経験の浅い男の歪んだ幻想と願望が透けて見える)
③ロングマフラー(二人で巻きたいという願望が気持ち悪い)
最終的に、無難なアロマディフューザーに落ち着いた、石上のクリプレ。
「じゃあ、そろそろ本番行きますか。本命の人への、マジなプレゼントが必要なんですよね?」

気色悪い言われながらも、何だかんだちゃんと見ている石上…。
「もし相手がろくでもない奴だったら、僕、何が何でも止めますので」
「変わってないのね……大丈夫よ、もう石上くんにそんなことさせる心配はない人よ」



大友京子の件ですね……あんな目に遭っても変わらない、自分を変えない石上、私的には格好いいと思います。
最後に「今日のお礼」にと、かぐやから「恋の成就を願う」ピンキーリングを贈られる石上。
「頑張りなさい」
「はい」
第154話☆四宮かぐやの無理難題「燕の子安貝」編②
世界的なバーテンダー兼大手飲食会社のエリアマネージャーの娘・子安つばめ先輩のクリパは、やはりオシャレ…。
港区のマンションのクリパに集まる面々は、総じて「陽キャ」。
石上会計も一生懸命「若者言葉」を覚えてきたものの、(石上とは体育祭の応援団で一緒だった)小野寺さん曰く、「先輩は楽しくなると概念で会話し始める」。
陽キャには通じる「概念会話」に戸惑いながらも、つばめ先輩に「シェイク」のやりかたを教えてもらったり、楽しい時間を過ごす石上…。
それが面白くないのは、伊井野ミコ会計監査。
つばめ先輩には優しく、自分には冷たくする石上の態度が気に入らない様子。
「文化祭の時みたく…つばめ先輩にするみたいにしてみなさいよ…」


どうやら「ウィスキー入りチョコ」で酔ってしまったミコ、そのままソファーで眠ってしまいます。
終電が近くなり、パーティーは解散。
片づけを手伝った後、ミコを自宅近くまで送って帰るつもりの石上。
「あっ、優くん、終電何時?乗り遅れには気を付けてね!」
「えっと、12時40分だったかと。ケータイ棚に置きっぱで…今何分ですか?」
つばめ先輩のスマホは「0:27」の表示。


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第155話☆四宮かぐやの無理難題「燕の子安貝」編③
結局、終電に乗り遅れた石上会計。
「走れば間に合う」時間でしたが、伊井野ミコ会計監査はソファーで熟睡中……。
「クリスマスの夜…女子の家で一泊…ワンチャンあるのでは!?」
という石上の思惑に反し、渡されたのは「ゲストハウス(ゲストルーム)」のキー。
ですよね……。
軽くヘコミながら、ゲストルームに入った石上ですが…そこにつばめ先輩が「お菓子持ってきたからお話しよーよ」と。
「左小指に指輪を付ける意味…知ってる?」
かぐやに贈られた指輪を触りながら、つばめ先輩が尋ねます。
「……恋の、成就を願う…」
「ゆーくんは……私のこと好き、だよね」
「はい」
「よかった」
石上にもたれかかり、そのまま抱きつくつばめ先輩。


つばめ先輩的には、完全に「OK」という感じですが…石上には、ハッキリと、言葉にしておく必要がありました。
「先輩……好きです。凄く好きです。僕と付き合ってください」
「えっと……ごめんね…。付き合うとかそういうのは、ちょっと……
私もうすぐ卒業だし、神奈川の大学行っちゃうし、付き合うとかそういうの、難しいと思うの…」
「じゃあ、なんで僕と寝ようとしてるんですか?」
「好きになってくれて、ありがとうの気持ち?」
酔いから醒め、帰ろうとしていたミコと、エレベーターホールで遭遇した石上。
「私が寝てる間、つばめ先輩とエッチしたんだ。良かったじゃん、おめでと」
「いや、しなかった」
「もしかして、石上……たたなかったの?」



なんてこと言うんですか…風紀委員……。
第156話☆伊井野ミコは愛せない②
石上会計に好いてもらって、嬉しい気持ちはあるけれど、でも気持ち云々でなく、現実的に厳しい……「だからせめて、これ位はしてあげようと…」
そんなつばめ先輩を抱けず、帰途に就く石上。
「同情で、愛してるフリなんてされたくない…」
と泣き出した石上を、伊井野ミコ会計監査は
「えっ、うわっきも、泣いてんの?これ泣くようなこと?無理無理、普通に引くんだけど…」
容赦ない口撃…。
フラフラになりながら、「41階から階段で」帰ろうとする石上。
案の定、足を引っかけ、階段を転げ落ちます……が、石上の下にはミコが。
どうやら石上を心配して付いてきて、石上を庇って下敷きになったようです…。
「クリスマスに転落死とか、洒落た冗談だわ…ほんと、あんたは…私がいないと危なっかしくて駄目ね……」
これが、ミコ骨折の経緯でした。
年が明けて新学期、ミコの手足となって、身の回りの面倒をみる石上。
そこへつばめ先輩が…。
「私考えなしで…ごめんね、嫌だったよね」
「嫌なんかじゃないです。僕は、ああいう事は好き同士がする事だと思ってます。だから、先輩にはこれから僕を好きになってもらえるよう、頑張ります」
「ぽよみがえぐい……」




つばめ先輩の「概念の言葉」なのか、言葉の意味は分かりませんが…真っ直ぐな石上に、グラっと来ている感じに見えますね、つばめ先輩。
そこに、その空気を遮るように
「石上、喉乾いた」
と、ミコがカットイン…。



この三人は……ちょっと拗れてきたなぁ……。
第157話☆藤原千花は超超食べたい
藤原書記の冬休み。
自称「ロカボガール」の藤原は、「電動自転車」で、ダイエットのためサイクリングに出かけます。
小腹がすいたのでお昼に…目に入ったのはラーメン屋さんの「激辛ら~めん」の文字。
「汗をかくから実質0カロリー」
というサンドウィッチマンの伊達さんみたいな理屈で、激辛ら~めんを食べることに。
そこに居合わせたのは、「元ラーメン王」の田沼尊彦。


「田沼」…柏木さんの彼氏の翼くんや、かぐや・白銀会長が倒れた際に「恋の病」の診断を下した「田沼正造」と同じ苗字ですが、何か関係あるんでしょうか…?
93歳の田沼氏とともに、激辛ら~めんにチャレンジする藤原ですが…両者とも想像以上の辛さに、苦戦します。
激闘の末、両者完食……も、藤原はアイスをおかわりしながらの完食。
そのことを石上に話すと、1,000キロカロリー超えてて、電動自転車で「5時間半」走らないと消費できない、と。
対する藤原の名言。


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第158話☆伊井野ミコは愛せない③
伊井野ミコ会計監査の冬休み。
骨折後のお話ですね。
怪我を心配して様子を見に来た、小野寺さん、大仏こばち。
大きいクマのぬいぐるみに、お姫様抱っこされる体勢で、子供の頃からずっと使っているタオルケットで寝ているというミコ。



「イケメンに癒されるCD」もなかなかのものですが、所謂「ライナスの毛布」あたりもなかなかなエピソードですね…。
「BL本ばっか読んでるからそうなるんだよ」
と、小野寺さんに腐女子認定されるミコ。大仏さんが否定しますが、
「ミコちゃんは腐の者じゃないよ。ゴリゴリの夢女子なの」
と暴露される始末…。
小野寺さんに
「大仏さんレベルの美人がオタクって、ちょっと意外」


と言われるほどの、美少女大仏。
今の、ミコと石上の関係を好ましく思っていません。
いつもと違い、石上に身の回りの世話をされ、優しくエスコートされ、顔を赤らめるミコ。
「これは悪手だ。よくない。ミコちゃん、そろそろ気づいちゃう」



小学生の頃からミコの隣にいた、大仏さんだからこそ、思う所があるんでしょうが…。
「気づく」のは、ミコの「石上に対する想い」なんですかね?
第80話で、中学時代にミコがもらった一輪の花と「君の努力は いつか報われる」という手紙の思い出を、大事にしているような話がありましたが、あれって石上なんですかね?
子安つばめ先輩への告白方法云々の件で、花がどうこう出てきましたし…。
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第159話☆かぐや様は 前編
かぐやと白銀会長の冬休み。
藤原書記のクリパの時に「デートをしましょう」を、実際に行ったお話です。
第3話で「隣同士」でなく「前後同士」で映画を見る羽目になった二人、今度はちゃんと隣同士です。
「ちゃんと、言葉にしたいことがあります」
会長に伝えたいこと、今日こそ!と意気込むかぐやですが、早坂から「非常事態」の連絡が。
エントランスに藤原千花が出現。
西エリアには石上・伊井野、東エリアには白銀父が出現…。
かぐやピンチ……。
第160話☆かぐや様は 後編
藤原千花は早坂が相手をする、石上会計達と、白銀父は
「そちらでどうにかしてください」
と、突き放されたかぐや…。
白銀父は、「仕事」でこの場を訪れていたようです。
その仕事とは……「手相占い」。
かぐやと白銀会長のデート場所は、大型ショッピングモールです。
そういうとこだと、ありますもんね、そういう「占い」ブース。
そして、お客は「子安つばめ先輩」…。
しっちゃかめっちゃかな状況です。
前の彼氏と酷い別れ方をし、「恋愛に臆病」になっているつばめ先輩。
何で人は告るのか、形に拘ろうとするのか、縛ろうとするのか……大事じゃなくなったのに大事なふりをしたり、飽きて他の人の方が魅力的に見えたり…人の心は簡単に離れるのに、契約でそれを縛ろうとする理由が分からない。



相当嫌な恋愛したんですかね…石上に対して、その好意に応えられないのも、そういうバックボーンがあるんでしょうか…。
「あるかも分からない真実の愛。それを追い求めて、その過程に好きだとか告るとか、あったっていいだろうさ。
告白は契約だっけか?上等じゃねぇか。縛ったり縛られたりすんのも、後々振り返れば楽しいもんさ。
君は自分から告ったことはあるか?一度経験してみたらいい。
色々計画立ててジャストなタイミング狙ってみるけど、その時は全然言葉に出来なくってさ。
今日は言えずじまいで終わるのかと思い始めたころ…」
「貴方が好き、私と恋人になって……」
石上、藤原らから逃げ切ったかぐやの、会長への告白でした。





白銀父、非常にいいことを言いますね…。
縛ったり縛られたりすんのも、後々振り返れば楽しいもんさ。
ある程度歳いくと、本当そうだなぁ、って思います。
最後につばめ先輩に、「真実の愛を引き寄せる、パワーストーン」なんて売りつけなければ、もっと良かったんですけどね…。
第161話☆四条眞妃は悟りたい
クリスマスに男女が恋愛を謳歌する…その輪からはじき出された「四条眞妃」。
悟りを開くため、俗世の煩わしい雑念から解放され、涅槃を目指すために、双子の弟・四条帝とともに、「インド」に旅に来ていました…。
「翼くんと渚ちゃんが付き合ったこと、まだ引きずってんの?そんで悟りとか涅槃とか言い出した訳じゃないよね?」
弟から寸分の狂いなく、図星を突かれた四条眞妃。
悟りを開くどころか、普通に観光して回り、挙句お腹を壊す…。
「やっぱり私、インドより日本が好きかなぁ…」
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