ひぐらしのなく頃に 解 ～祭囃し編～ 其の壱「三四」
※祭囃し編のあらすじのご紹介では、アニメと順序が異なる場合があります。ここでは時系列順にあらすじをご紹介いたします。
時代的には、昭和三十年代でしょうか。
田無美代子は、両親をバスの事故で失ってしまいます。
今際の際に美代子の父は、
「お父さんもお母さんも…戦争で親類を皆失ってしまった…
お父さんが死んだら、お前の世話をしてくれる人は、誰もいない……。
お父さんが死んだら……た、高野先生を頼りなさい…。
高野……一二三先生だよ…。
高野先生は……お父さんの…恩師なんだ……」
結局両親はそのまま亡くなり、親類のいない美代子は、児童養護施設「空の家」に預けられることに。
しかしそこは体罰が蔓延（はびこ）る、子供たちにとっては「地獄」と呼ぶに等しい施設でした。
消灯時間後、美代子たちは施設の教官にバレないよう、小声で話をします。
山の向こうにある施設は、ここと違ってすごくいい所。
おやつの時間もあるし、院長がとっても優しい。
皆が「お母さん」と呼んで慕っている。
そこに行きたい。
「地獄」に閉じ込められた美代子たちにとって、その発想は必然でした。
中庭の鳥小屋のカギと、階段裏のドアのカギが同じ。
それで脱出しよう。
美代子はじめ、同室の少女4人が施設からの脱出を画策します。
でも、本当に逃げきれるものなのか…。
「昔、ここで集団脱走があったんだって。でも、その時捕まったのは1人。
全員、バラバラに逃げたから、1人しか捕まらなかったんだって。」
深夜、4人の少女は手はず通り、階段裏のドアのカギを開け、脱走します。
すぐに教官に見つかりますが、予定通り4人バラバラに逃走。
しかし、美代子の逃げた先は崖になっていて、行き止まり。
必死に崖を登るも転落し、落ちた先には追手の教官が。
頭を掴まれ、執拗に地面に叩きつけられます。
美代子は助かりたい一心で、頭を掴む教官の指を噛み千切ります。
「オレの指を、………指を指を指を～！」
怒り狂って追いかけてくる教官から、再び逃走する美代子。
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教官を撒いて、雷雨の山中を彷徨う美代子。
思い出すのは、両親が健在な頃の思い出。
デパートの食堂。
お子様ランチについた旗。
楽しかった日々。
「神様のバカ…
どうしてこんな目に遭わなきゃならないの！？
どうして私はこんな目に遭わなきゃならないの！？
私が何をしたの！？
人生は良いことと悪いことの二つがあって、どっちも長続きしないって、お父さんが言ってた。
だったら！！これも長続きしないんだよね！？
これで私の不幸を終わりにして！
今日までの不幸に見合う幸福に導いて！！
それもできないって言うなら……こんな人生、いらない！！！
私を殺して！！その雷で、私を殺してよ！！！
田無美代子はここにいる！
私のお父さんを…お母さんを奪ったように！
私の命もここから奪え！！！！」
美代子のもとに稲光が……！
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