ひぐらしのなく頃に 祟殺し編 其の伍「謝罪」
【この記事には「ひぐらしのなく頃に」のネタバレを含みます】
沙都子の叔父が生きているなら…もう一度殺すまで。
今度はコソコソせず、獲物も殺意を隠そうともせず「鉈」を持ち、沙都子の家に向かう圭一。
玄関は施錠されておらず、上がり込む圭一。
飯台には昨夜のお惣菜が2人分。
やはり叔父が生きていたのか…?
家の中を探し回ると…風呂場から音が。
脱衣所には沙都子の服。
服についたご飯粒は…乾いて固くなっている!
まさか…昨夜から風呂に…!?
「沙都子!!」
急いで風呂場に入ると、浴槽のふちにぐったりともたれかかった沙都子が。
脱衣所に運び、
そして、うわ言のように「5037……5038……5039……」
「沙都子…お前、いくつまで数える気だ!?」
「……いちまん………」
圭一の怒りが沸点を超えます。
叔父を探して鉈を振り回しながら、家中を走り回ります。
このシーンは昔よく、ネタとして使われてました…。
圭一が憤怒した際のセリフが「ウッディー!」と聞こえ、色んなMADに使われました…。懐かしい。
家の中に叔父はおらず、ひとしきり暴れ回って落ち着きを取り戻した圭一、沙都子を背負って入江診療所に向かいます。
診療所が見えてくると、周りにパトカーや救急車が停まっているのが見えます。
「何かあったのか?」
沙都子を置いて様子を見に行く圭一。
「こんな格好(バスタオル一枚)のレディーを置いていくなんて、礼儀がなっていませんわね」
沙都子もいつもの憎まれ口が叩けるくらいには、回復したようです。
診療所に近づくと、警察官と診療所職員のやり取りが聞こえてきます。
どうやら、監督が睡眠薬を多量摂取し、死亡したと…。
要は自殺、ということです。
更には刑事の大石さんも行方不明…。
沙都子に伝えると、当然ですが大きく動揺します。
取り敢えず、沙都子がバスタオル一枚という格好なので、梨花の家(叔父が戻ってくる前は沙都子と梨花が一緒に住んでいた、古手神社の倉庫)に行って着替えをするため、古手神社に向かう2人。
道中、圭一が恐る恐る話し始めます。
「おれが死ねと願ったから…死んだんだ…」
鷹野さん・監督・大石さんともに、圭一が「オヤシロ様の祟りで死んでしまえ」と願った人ばかり。
鷹野さん・監督は死に、大石さんは行方不明…偶然ではない、と主張する圭一。
「偶然にすぎませんわ。色々なことが起こって、圭一さんも混乱されているだけでしょう」
フォローする沙都子も、圭一の言動を恐れているよう。
古手神社の境内に着くと、「ここで大丈夫ですのよ」と、そそくさと行ってしまう沙都子…。
ふと拝殿を見ると、やたらとカラスが集まっています。
何事かと近づく圭一。
すると……
さい銭箱の近くに……
無残に腹を裂かれ……
内臓を取り出された……
梨花ちゃんの遺体が……。
その内臓を、カラスが啄(ついば)んでいたのです。
驚き、恐怖しながらもカラスを追い払う圭一。
そこへ着替えを終えた沙都子が…。
「いやあぁぁぁぁ~!!人殺しいいぃぃぃ~~!!」
完全に誤解された圭一。
コミックス版「ひぐらしのなく頃に 祟殺し編」
2巻表紙の古手梨花
一目散に逃げる沙都子。
誤解を解こうと、追う圭一。
「にーにーがいなくなって寂しかったけど、圭一さんが来てくれて本当に楽しかった」
「圭一さんのこと、本当のにーにーと思っていましたのに」
つり橋に差し掛かる2人。
「たぶん圭一さんは悪いものに憑りつかれたんですの。私も小さいころ、かくれんぼをしていて祭具殿によじ登り、祭具殿の中に落ちました。その時、雛見沢の守り神であるオヤシロ様を壊してしました。私の代わりに梨花が怒られました。私は自分がやったと名乗り出られなかった。梨花のおじ様の怒りが本当に怖くて…。」
「そして私はオヤシロ様の祟りを受け、両親と叔母が死に、にーにーがいなくなった」
「今度は圭一さんが憑りつかれて……梨花も死んで……いやあぁぁぁぁ~~!!!」
錯乱状態に陥る沙都子。
圭一は腰にぶら下げていた、沙都子の叔父を殺すための鉈を川に投げ捨て、両手を後頭部に回し、敵意がないことを示します。
そんな無防備な圭一を、つり橋から突き落とす沙都子。
片手一本でつり橋を掴み、ぶら下がる圭一。
「沙都子……信じてくれ…おれは本当に、お前の幸せを、願っていたんだ……」
「こいつっ!最後で圭一さんの真似をっっ!!落ちろ!!落ちろ~~!!」
力いっぱい、つり橋を揺さぶる沙都子。
片手で体重を支え切れず、落下する圭一。
沙都子のために奔走し、人殺しまで犯した圭一。
その最後の言葉が「落ちろ」だなんて、報われない……。
圭一が最後に望んだことは、この狂った雛見沢、そのものの死……。
場面は変わり、中華料理屋で映されるテレビ。
ニュースが伝えるのは、「雛見沢大災害」。
雛見沢にある「鬼ヶ淵」(圭一が沙都子の叔父殺害時に、叔父のバイクと凶器の金属バットを捨てた沼)より、火山性ガスが村内全域を覆いつくした。
このガスによって、雛見沢の住人1200人余りが死亡。
生存者はなし…。
生存者1名の情報が入りました!
生存者は雛見沢地区に住む中学生の「前原圭一」さんです。
繰り返します、生存者1名を確認。
雛見沢地区に………。
圭一が望んだ、「雛見沢、そのものの死」……。
さて、「祟殺し編」はこれで終わりです。
何のことやら分かりませんね。
なぜ圭一が死ねと願った人たちが死に、圭一が殺したはずの叔父が生きていたのか…。
わたしも初見では「何のことやら」でした。
鬼隠し編・綿流し編・祟殺し編と観てきましたが、「誰かが壊れて、事件が起き、悲劇へと…」の繰り返しですね。
次回は「暇潰し編」。
これまでの3編とは、少し趣向が違います。
前の記事:其の四「失しモノ」
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