父と子
馬南慈軍の南下に伴い、傅抵軍との挟撃に晒される王翦。
李牧軍を挟撃し、勝利目前かと思いきや…一転して大ピンチです。
王翦に迫る趙の騎馬兵。
そこに現れたのは……もちろん王賁です。
しかし、尭雲との死闘でボロボロの状態…。
「理解に苦しむ
お前がその数で入ってきても
この死地は何も変わらぬ
…愚か者が」
命を懸けて父親を守りに来た王賁。
その王賁に対してこの言い草…。
しかし王翦の言う通り、状況は変わりません。
傅抵、馬南慈が秦軍総大将・王翦に迫ります。
王翦の退路
王翦軍の退路を断つ役割を担う趙軍兵士。
彼らがいるために、王翦は退路がない状態に。
その趙軍兵を攻撃する少数部隊。
蒙恬率いる楽華隊です。
前夜に「じぃ」こと胡漸（こぜん）を、龐煖の夜襲により失ったばかり。
こちらは精神的にボロボロの状態蒙恬が、左軍から中央に移動、
王翦軍を助けに入ります。
ここで賭けに出る蒙恬。
単騎で馬南慈に向かっていきます。
100回戦って1回勝てるか、くらいの武力の差。
唯一の利は、馬南慈が蒙恬を知らないこと。
最初の一太刀で仕留め損ねたら、俺は負ける。
覚悟を決めて馬南慈に向かって突っ込む蒙恬。
「じぃ…力を貸して」
馬南慈の、振りの大きい矛一閃。
首を持っていかれたか、と見紛うくらいギリギリ、紙一重でかわした蒙恬。
馬上で、ほぼ水平くらい体を倒した状態から…。
馬南慈の目に渾身の突きが決まります。
蒙恬の突きは、馬南慈の命を取るまでは至らないものの、
右目は使い物にならないくらいの傷の深さに見えます。
これで「挟撃」状態を脱し、王翦は退路を確保できそうです。
あとは…王賁と王翦ですね。
その前に立ちはだかる傅抵を、どう討つか。
傅抵のような若くて有能な将に対しては、李牧から
挟撃が失敗した時点で撤退指示が出ていてもおかしくないですね。
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