マキ(阿野万記・あの まき)編①
5巻表紙がマキです。
【本記事には「ぼくらの」のネタバレを含みます】
モジの次のパイロットは、マキ。
もうすぐ弟が産まれます。
マキは(今の)両親と血の繋がりはなく、
実母のネグレクトによって2歳時点で6キロしかない体重で保護され、
今の両親の養子になりました。
子のできなかった両親にとって、唯一の子であるマキ。
そのマキの勧めで不妊治療をし、初めて妊娠した母。
産まれてくる子は男の子。
予定日は一か月後。
そんな中で、次のパイロットになったマキ。
弟の誕生を心待ちにしていたマキですが、
その日まで生きていることは不可能と、諦めていました。
その前に戦闘が始まる、と。
高齢で初産の母親を案じ、学校帰りに買い物を手伝い、来るべき日に備えるマキ。
そんなマキには、心残りが2つありました。
一つ目はウシロ。
日ごろから妹に対して暴力をふるうウシロ。
それは自然学校にいた際も変わらず。
何度もその場面に遭遇していたマキ。
一度、ウシロに言いたいことがありました。
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※2019年9月20日時点
夜中、コエムシを呼び出し、ウシロの家に転送してもらうマキ。
「寝る前の日課」「これをやるとよく眠れる」と、妹・カナに暴力をふるうウシロ。
話がある、とウシロを連れ出そうとします。
「寝る時間だ、明日にしてくれ」
というウシロに対し、
「私に明日はないかもしれないんだから、つきあいなさいよ」と。
説得力ありすぎですね。
いつ戦闘が始まるかわからないんですから。
この言葉にはウシロも従わざるを得ないでしょう。
カンジの両親が建設に関わった「沖天楼」が見える公園で話す2人。
全高500メートルだそうです。
カンジはこれを見ていたから、
ジアースが500メートルであることがすぐに分かったんですね。
自身の生い立ち、今の両親、産まれてくる弟の話をするマキ。
一方、ウシロの両親についても聞きます。
嫌々ながら、語りだすウシロ。
父親は中学教師。
自分は生徒の一人にすぎない、と。
母親が亡くなったのは3歳のころで、いたということを覚えているくらい。
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血のつながらない自分を叩くのに、父親にどれだけ勇気が必要か。
そういうマキに対し、おれは叩かれたことなんてないからわからない、とウシロ。
それに、人を殴るのに勇気なんて必要ない、と続けるウシロ。
カナちゃんと血がつながっている安心感に甘えている。
だから、カナちゃんに平気で暴力が振るえるんだと反論するマキ。
自分がいなくなり、弟が来る。
その3人のこれからの生活のためなら、私は戦える。
でもその後、あんたがちゃんと戦わないと、みんなのしてきたことが無駄になる。
あんたはカナちゃんを守って、ちゃんと戦いなさい。
諭すように、ウシロに話すマキ…。
次のパイロットになったマキ。
産まれてくる弟と、自分を育ててくれた両親のために戦う。
子を持つ親として、ウルっとくるセリフです。
母親の交際相手が子供を…なんてニュースが多い昨今。
マキは良い両親に育てられたんですね。
そして、自分の思いをウシロに…思うところがありそうな目で
マキを見ていたウシロですが、マキの思いが届くでしょうか…。
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