キングダムあらすじ紹介、第598話「紡ぐ者」です。
趙峩龍の回想から一転、舞台は朱海平原の戦いに戻ります。
将・亜光(あこう)を討たれ(死んではいませんが)、それでも奮闘する亜光軍は馬南慈軍と相対します。
同じく将・王賁(おうほん)を討たれ(こちらも死んではいませんが)、奮闘する玉鳳隊は、尭雲軍と相対します。
亜光軍が馬南慈を抑え、玉鳳が尭雲を抑え……その隙に飛信隊が趙峩龍を討つ、という策。
飛信隊のために、秦右軍の勝利のために、亜光、玉鳳両軍とも死力を尽くします。
そして最前線では……いよいよ、信と趙峩龍の一騎討ちが始まります。
軍師役で武力はそれほどと思われていた趙峩龍ですが、一騎討ちが始まると、それが間違いだったことに気付かされます。
矛での一撃一撃が重く、意識を飛ばされそうになる信。
我が双肩には先に逝った八将(藺相如に仕えた「藺家十傑」で、現在朱海平原で戦っている趙峩龍と尭雲を除いた8名)、そして病で早世した藺相如の思いが宿る。
その思いを紡ぐ自分が弱いわけがないだろう、と飛信隊を一喝。
しかし、それでも信は倒れません。
信も、この戦いで亡くなった松左をはじめ、漂や尾倒、麃公(ひょうこう)将軍や、敵将である輪虎(りんこ)、万極(まんごく)、そして何より、王騎将軍の思いを紡いでいるのです。
矛を振るう信の姿に、王騎が重なり見える趙峩龍。
力を使い切り、カタカタと震えながら、「中華を統一する王 嬴政の……金剛の剣だ!」自らを奮い立たせるかのように叫ぶ信。
「中華 統一」
主・藺相如の遺した言葉を思い出す趙峩龍。
「中華は一つになりたがっている」
中華を統一する、その剣を持つものに対し、「全てをかけてそいつを殺せ」。
その言葉通り、信を殺そうとした趙峩龍。
「伝えておきたいことが二つある」
金剛の剣としての自分の役割に奮い立った信に、趙峩龍は討たれます。
藺相如の遺した、伝えておきたい「二つ目」を尭雲に託して……。
趙峩龍を討ったとはいえ、まだ馬南慈が残っています。
尭雲も利き腕を王賁に砕かれたものの、存命であり軍も無事。
一方の秦右軍は王賁、亜光が不在のまま……。
何より兵糧が底を尽きてますからね。
まだまだ厳しい状況が続きます……。
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