昨日予告しておりました通り、「死役所」1巻ずつご紹介していきます。
まずは第1巻から。
自殺ですね?
最初に登場するのは、いじめを苦に自殺した「鹿野 太一(かの たいち)」君です。
鹿野君については、死役所の作品自体をご紹介した際に、細かく語ったので、割愛します。
イジメ、かっこ悪い。ダメ、絶対。
命にかえても
2番目に登場するのは、身を挺して恩人を守って死んだ、
前科者の女性「上杉 涼子(うえすぎ りょうこ)」さんです。
↑の1巻の表紙にもなっている、赤髪の女性です。
執行猶予期間中で、就職活動がうまくいかない涼子さん。
公園で偶然出会った町工場の社長が、そんな涼子さんを自分のとこで働かないか、
と誘います。
優しい社長に感謝しながら、楽しく生き生きと働く涼子さん。
離れて暮らすお母さんに、「ずっとあそこで働いてもいいかな」と話すくらい、
気に入っているようです。
お母さんの方は、「危なくないの?よく工場で事故とか聞くから」と心配しますが、
「ちっさい工場だし、安全面には注意してるし」と意に介さない様子。
ある日仕事中、昼食の弁当を何にするか、社長に聞きに行く涼子さん。
社長の頭上にある、数百キロ、或いはトンはあろう鉄板が、
バランスが崩れて社長めがけて落ちてきます。
とっさに社長を突き飛ばす涼子さん。
鉄板は涼子さんめがけて落下。
頭が削られたような状態(1巻の表紙の絵の状態)で、即死の涼子さん。
葬儀に参列する工場社長はじめ、同僚の皆さん。
社長は代表して、涼子さんの遺体と対面。
その間同僚の皆さんは、こんな会話を…。
「だから、あの子にも計画を伝えるべきだった」
「涼子ちゃんが乗るわけない、社長のこと好きだったのに」
「あんな強欲男を、幸せな子だね」
「ワケありばかりの人間だからって」
「異常な低賃金重労働」
「私服ばかり肥やしやがって」
涼子さん以外の工場の方は、計画的に社長を殺そうとしていたのです。
社長はワケありの人間を雇い、低賃金で重労働を課し、私腹を肥やしていたため。
涼子さんは乗らないだろうから、伝えなかった。
その結果、涼子さんは社長を守って死んだ。。。
「罪の意識で 自殺でもすればいいのにな…」
とは工場の方の言葉。
あしたのわたし
3番目のお客様は、以前語った虐待死した女の子。
十分語ったので、割愛します。
働くたくない
4人目の客様は、お客様ではありませんでした。元死刑囚です。
死刑囚は成仏できず、死役所で働かなくてはなりません。
なので、お客様ではないのです。
死刑囚は「江越 伸行(えごし のぶゆき)」。20歳の青年です。
身勝手な性格で仕事が続かず、働きたくない江越は、立ち読みした雑誌の記事
「死刑囚の生活とその実態」に書いてあった
独房で過ごし、1日3度の食事、日用品の購入も可能、30分の運動、ほとんどが自由時間
を読み、死刑になろうと決めます。
「どうせならいっぱい殺した方が面白い」
「未来ある子供を」
「包丁だと面倒だから車で」
「集団登校の列に猛スピードで突っ込んで」
「何人殺せるかなー」
クソみたいな発想を、現実にやってしまいます。
5人の子供の命を奪い、望み通り死刑に。
元々「働きたくない」から死刑になった江越。
死役所で働かなければならない、というシ村さんの説明にキレ、
「誰がこんなワケわかんねーところで働くかよ!
死んでんだぞぉー俺はー!
何のために死刑になったと思ってんだよぉー
5人殺したんだぞ 5人ーー!!
5人の命 無駄にする気かぁーー!?」
とこの上なく身勝手な言い分。
シ村さんは、
「働かなければ『冥途の道』行きになります。何もない真っ暗な道で、
彷徨っていただきます」と。
超楽じゃん、それでいいわ、と同意する江越。
実は、死役所で働いていれば、いつかは成仏できるのです。
働かずに「冥途の道」に行くと、永久にそこで彷徨わなければならないのです。
「聞かれなかった」から説明しなかったシ村さん。
いつもの笑顔でなく、真顔、寧ろ怒りを露わにして、
「屑が、永久に彷徨ってろ」と一言。
冥途の道に江越を送り出し、いつもの笑顔に戻るシ村さんでした。
「死役所」
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