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【この記事は死役所 第94条 「誰にも渡さない②」のあらすじをご紹介します】
第94条 誰にも渡さない②
私は本気で小平さんが好きだったのに……他に彼女を作り、自分とは「距離を置こう」なんて……。
弄ばれた福本紅姫さんのスマホ画面には
「復讐 方法」
と言う文字が……。
クズ男を成敗!効果的な復讐の方法は?
こんなサイトを見つけた紅姫さん。
見出しには
・徹底的に無視
・SNSに書き込む
・仲間を募って
・慰謝料を請求
・被害を訴える
等々、色々な「復讐方法」が並びます。
そんな中で紅姫さんの目を引いたのは
「■一番効果的な方法は?」
と言う見出し。
一番の復讐はあなたが幸せになることです。
相手を後悔させるくらい前向きになって、「私は幸せ」と毎日笑顔で過ごしましょう。
相手のプライドを傷つけることもでき、高い効果を得られるでしょう。
「へへへ…自分は幸せ……幸せ……」
無理でしょ。
思い込みだけで「幸せ」を感じるなんて。
頭の中には、新しい彼女と仲良くする小平さんの姿が…。
結局泣き出し、この方法では無理ですと。
呪い
次はオカルトなのが出てきました。
「呪い」
「貞子」とか「呪怨」みたいな呪いはガチでヤバいですが、ネットに載って個人が実践できる呪いでは、効果はいかほどでしょう…?
相手の写真を憎しみを込めて切り刻み、白い皿にのせる。
黒い蝋燭に相手の名前を彫る。
その蝋燭に火をつけ、
「あらゆる不幸と災難が小平秋平を襲う」
「あらゆる不幸と災難が小平秋平を襲う」
これを繰り返す。
蝋燭を買い足し、小平さんの名前を彫り、
「あらゆる不幸と災難が小平秋平を襲う」
「あらゆる不幸と災難が小平秋平を襲う」
呪文を唱え続けます。
が、そんな呪いが効果を発揮することもなく、小平さんの身には何事も起きません。
呪い代行サービス
紅姫さんが次に辿り着いたのは「呪い代行サービス」
その中には「復讐代行」と言うサービスも。
数十万から数百万の報酬で、依頼者に代わり標的に復讐を果たすというもの。
「お祖母ちゃんが持たせてくれた」と言う通帳を取り出し、「復讐代行」を依頼する紅姫さん。
振り込みを済ませ、確認のメールも来ました。
それでも……何日経っても何日経っても、小平さんの身には何も起きません。
当然ではありますが…。
紅姫さんがネットで検索したところ。
「復讐代行の99%が詐欺業者」
冷静に考えれば当たり前のことなんですが…その冷静さを失っているから、「復讐代行」なんて頼んでしまうわけです。
1%の業者
それでも諦め切れない紅姫さん。
99%が詐欺業者なら、残りの1%の業者を探します。
依頼内容は事実を若干盛り、
同じ職場で、婚約者のいる男性に薬を盛られ、レイ〇された
妊娠し、堕胎せざるを得なかった
相手は仕事で地位があり、信頼されている
自分の味方はおらず、独り泣くばかり
辛い、助けて欲しい……
というもの。
それをたまたま見つけたのは、「1%の業者」なのかどうか…。
『この依頼、相手の男とんでもない屑だな』
『俺の女を寝取った男にそっくりだ』
『世の中には生きる事が許される人間と、許されない人間がいる。こいつは後者だ』
『殺す事は悪。だが悪を殺すは正義』
『神よ、祝福を』
こうして、業者と思しき外国人に撲殺された小平さん……。
紅姫ちゃん
自分を殺したのが、全く面識のない外国人だと知った小平さん。
混乱の余り、事実をありのまま受け入れるのが難しい様子。
「かつての恋人に恨まれ、業者に殺害される。理解し難い事実でしょう」
とはシ村さんの言葉。
小平さんにとっては、紅姫さんに恨まれるようなことはしていないつもりでした。
しかし、
「彼女が恨んでいたのなら、それが全てとしか」
悪気なく紅姫さんを傷つけたようですが、殺されたことで紅姫さんを恨んだりする様子はありません。
しかし最後に
「どうせなら…紅姫ちゃんに殺されたかった……」
娘のことを
現世では、紅姫さんの家を訪ねた警官によって、小平さんが殺害されたことを知らされます。
取り乱す紅姫さん。
どの業者が殺したのか。
自分が依頼したことがバレてはいけない。
証拠を消さなくちゃ!
そんなことを考えながらも、
「他の女と付き合ってるときに死んじゃった……秋平さんの最期は、他の女のもの……」
「自分の秋平さん」でいてほしくて、自分の元に戻ってほしかったという願いは、叶いませんでした。
紅姫さんのことを全く責めなかった小平さんを「カッコイイ」と称賛するハヤシくん。
いまは小平さんの人生史しか見ていないため、相手女性の人生史を見れば、見方が変わってくるかもしれませんが…それでも自分とは大違いだと。
「そんな自分の弱さを知ってんなら、アンタも十分立派なんじゃねーか?」
松シゲさんが口を挟み、そのまま去っていきます。
「強盗殺人じゃなくて残念でしたね」
強盗にやられたかも、と言っていた小平さんを他殺課に連れてきたのが、松シゲさんでした。
「俺はあそこまでやってねーし」
と言う松シゲさんの言葉。
松シゲさんは強盗殺人で死刑になったんでしょうか……?
「じゃあ、松シゲさんのお話を聞かせてくださいよ」
いつになく、しつこくつき纏うシ村さん。
「そろそろ娘の事を教えてくださいませんか」
「俺は何も知らねーぞー」
娘(美幸)の殺害事件に関与していると確認するシ村さん。
頑なに殺害事件と、「加護の会」との関与を否定する松シゲさん……。
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