「私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!」(わたモテ、作者:谷川ニコさん)喪186:モテないしプレゼンする のあらすじをご紹介するもので、ネタバレを含みます。
喪186:モテないしプレゼンする
喪179で話していた文化祭での映画上映。
実は智子には、既にアイデアがありました。
ゆりちゃんとネモに話すと、思ったよりマジメに考えられていて好印象。
「明日のLHRでみんなに話したら?」
とネモに勧められますが、肝心の智子は引け気味。
「陽キャが言うとウケる下ネタでも、陰キャが言うとドン引きされたりする」
というロジックから、自分が言うよりネモから言ってほしいと。
智子自身にプレゼンして欲しいネモは、放課後プレゼン練習をすることに。
勉強ついで(?)に集まった聴衆は加藤さん・あーちゃん(岡田茜、ネモの友達)・ゆりちゃん・ガチ●ズさん(田中真子さん)・小宮山さん・伊藤さん・最前列には何故か隣のクラスの絵文字(内さん)。
知った顔の前でプレゼンして慣れろ、という意図のようです。
「え…えーと…今回の文化祭……の出し物…え、映画をやるのはど、どうでしょう?」
知った顔の前でやっても、「陰の者」には厳しそうで…キョドリまくり。
「ちょっといい?3年だし受験あるし、映画は厳しくない?多分多数決でもっと簡単な奴になるぞ」
陽キャでギャル感のあるあーちゃんですが、根は真面目でピュア。
まともな意見を挙げてくれます。
「映画の内容による。5分の短編か、30分以上の長編か」
こちらも真面目な意見ですが……智子の「キモさ」を求めて集まって来た「隣のクラス」の絵文字。
「まぁそうだけど」と返しながら『お前クラス違うけど…』心の中で突っ込むあーちゃん。
智子のアイデアはこうです。
映画自体は5分くらいの短編。
映画を流すまでの前フリ映像が30分程度。
学園もののラノベやアニメの学祭でよくある、「クライマックスのトラブル」を再現したい。
バンドメンバーがトラブルで遅刻して、仲間が時間稼ぎするとか、
演劇で当日主役級がいなくなって、裏方が本番中に探しに行くとか、
使うはずの箱が使えなくなって、当日急遽別の場所を探すとか、
そういうトラブルを乗り越えて成功する「青春の文化祭」を仕組んでみたい、と。
言わんとしていることは分かるが、いまいち内容が掴めない一同。
智子が具体例を挙げて説明します。
文化祭当日の上映時間に、映画の本編データを持ってる人物(仮でゆりちゃん)と撮影者(仮で絵文字MK-Ⅱ)を、上映時間ギリギリに体育館に到着できる場所にスタンバイ。
上映時間開始と同時に、絵文字MK-Ⅱの映像をスクリーンに中継。
裏ではゆりちゃんをどうやって時間内に発見し、到着させるか考える(ヤラセなしのガチ予定)
中継を流すスクリーンの前では、時間稼ぎの芸を披露。
時間内にゆりちゃんが到着できれば成功、出来なかったら失敗。
という前フリをしたうえでの本編映画の上映。
具体的なイメージがついた皆からは高評価ですが……
「一ついいか?」
懸念事項を挙げるのは小宮山さん。
「実際にやるとグダグダになるかもしれない。その場の空気によっては、めちゃくちゃスベってる内輪ネタ見せることになんじゃね?」
そうなる可能性を考えつつ、
「それも青春の一言で済むんじゃねーかなって…」
そうなった場合、それを皆が「青春」の一言で割り切れないかもしれない。
「言い出しっぺのアンタにヘイトが向かうぞ」
智子が皆からの非難の向け先になることを、危惧する小宮山さん。
この2人は何だかんだありますけど、付き合いが長いだけに一応お互いのことを考えてるんですね…。
そして明日のLHRに向けたダメ出し。
「声が小さかった」
と言うのはあーちゃん。
「ニヤニヤしながらボソボソ早口で話されるのは、人にとっては苦痛だと思う。聞くに堪えない。私はいいけど」
結構言うゆりちゃん。
「背中が丸くなってるから、背筋を伸ばして」
と真面目なアドバイスの加藤さん。
「キモさをもっと伝えて」
自分の欲望に真っ直ぐな絵文字。
小宮山さんにしか興味のない伊藤さんは
「大丈夫だと思う」
「じゃあ、それを踏まえてもう一回やってみようか!」
「いや、言うほどふまえることあった?」
智子の突っ込みは置いて、プレゼン練習は続きます。
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