【この記事には「ひぐらしのなく頃に業」のネタバレを含みます】
北条沙都子

祟騙し編第2話です。
夜、走ってくる原付バイクを、金属バットを持ち、待ち構える圭一。
バイクが近づくと、バットを振り上げ襲い掛かります。
バイクは転倒、投げ出されたのは北条鉄平。
「痛たたたた……」
という鉄平に対し、
「その程度で痛いだと…?沙都子はなぁ、もっと痛かったんだぁ~!!!!」
鉄平の頭目がけ、バットを振り下ろす圭一。
………という夢で、圭一は目を覚まします。







オリジナルの「祟殺し編」で、圭一が沙都子を救うために鉄平を殺した…。
圭一の記憶のカケラに、その様子も残っていたのでしょうか…。
夢のせいで寝不足の圭一。
レナとの待ち合わせ時間に遅れ、魅音も巻き込んでダッシュで登校、ギリギリセーフですが…。
沙都子と梨花ちゃんがまだ来ていません。
「昨日のバーベキューではしゃぎすぎて、沙都子が熱でも出したんだろ」
魅音の表情はすぐれません。







「祟殺し編」に近い展開、前話の最後で鉄平が返ってきたことを踏まえれば、鉄平と住むことになり、虐待を受けながら家事全般をやらされているのでしょう。
そして魅音も前話で「今は……ね」と、含んだ言い方をしていました。
鉄平が雛見沢に戻ってきたことを、知っていたのかもしれません。
遅れて登校してきた梨花ちゃん。
明らかに元気がありません。
「沙都子は…ちょっと遅れるかもしれないのです…」
大石蔵人
昼休み、校庭にいた圭一に声を掛けてきたのは大石さん。







「祟殺し編」の大石さんは、あまり印象良くありませんでしたが…。
祟騙し編でも、そのキャラは継承されているようです。
沙都子に「2、3聞きたいことがある」という大石さんに対し、それくらいなら電話で済む話。
「わざわざ学校まで来るなんて、どうかしてる」
と返す圭一。
イラっとしたのか「あなた、沙都子さんのマネージャーさんか何かですか?」と、嫌味で返す大石さん。
沙都子や休みだと知ると、仕方なく退散しようとする大石さんですが、目の前の少年が「よそ者」の前原圭一と知ると、グッと肩を掴み
「こういう土地では敵を作らない方がいいですよ」
と忠告…。
そこに割って入ったのは入江先生。
入江先生にも話が聞きたい、と言う大石さんに
「職質と任意同行は拒否できる。次は令状をお持ちになってください」







温厚な入江先生も、「祟騙し編」の大石さんには手厳しいです。
この辺りのやり取りは、「祟殺し編」と同じですね。
その後、大石さんに掴まれた肩を、保健室で入江先生に診てもらい、沙都子の過去を聞くあたりも含めて。
「オヤシロ様の祟り」で両親を失った沙都子。
父親の弟にあたる叔父夫婦に引き取られるものの、夫婦は沙都子の両親が遺した全財産を奪い、沙都子と兄・悟史にまともな食事も与えず、虐待を続けた。
そんな叔母が昨年の「綿流しのお祭り」の日に、薬物常用者に撲殺された。
叔母の撲殺は「オヤシロ様の祟り」と噂され、祟りを恐れた叔父は雛見沢を出て行った。
叔父夫婦から解放された沙都子だが、入れ替わるように大石さんが現れた。
過去の「祟り」は事故や、薬物中毒者による事件として片が付いているのに、大石さんだけはそれを認めようとせず、関係者に蛇のように付きまとっている。
雛見沢では彼を「オヤシロ様の使い」と呼んでいる、と……。
盾
お弁当の時間になっても登校しない沙都子。
朝から様子のおかしい、「何か知っている」風の魅音を、圭一が問い詰めます。
「夕べ、町内会の役員から『嫌な噂』を聞いたんだ…」
もちろん、北条鉄平が雛見沢に戻ってきた、と言う話でした。
直後、沙都子が登校します。
「叔父さまに、お使いを頼まれていただけですのよ…」
入江先生と圭一が「守りたい」と言った笑顔は、沙都子の顔からは消えていました…。


放課後、部活を始めようとする魅音。
「特別に今日は、沙都子のしたいゲームにしよう!」
魅音なりの気遣いだったようですが、
「お気持ちだけで結構ですわ。色々、やらなければならないことがありますので…」
元気なく、下校する沙都子。
残った部活メンバーは、何があったのか梨花ちゃんに尋ねます。
バーベキューの後、「要領のいい」沙都子は買い物に行ったまま、夜になっても帰ってこなかった。
沙都子の帰りを待ち続けた梨花ちゃん。
やっと帰って来た沙都子は、「叔父と暮らすことになったから、荷物を取りに来ただけ」だと、身の周りの物だけ持って出て行った…。
「叔父夫婦に引き取られた時と、同じ状況って事か…」
圭一の言葉にレナが異を唱えます。
「全然違う!悟史君がいない!」
叔父夫婦からのイジメに、沙都子を守る「盾」となってくれた悟史がいない。
誰も守ってくれる人がいない状況は、あの時とは違うというのがレナの言い分です。
「こういうのって虐待じゃないのか!?児童相談所とかに連絡すれば…!」
圭一の意見にレナも賛同します。
「一昨年の冬だったかな…」
魅音が話し始めます。
一昨年の冬、児童相談所に通報した。
役人はすぐに来てくれて、悟史と沙都子、それに「叔父と叔母にも事情聴取」した。
結果は「様子見」
痕が残るようなケガを負わされたわけでなく、暴言も録音していたわけじゃない。
家の中の出来事だから、証人もいない。
その後、2人への虐待は「より陰湿なものに変わっていった」と。
「あれは…失敗だったよ……」
「オレ達には何もできないのかよ…」
意気消沈する一同。
家庭訪問
翌日、やはり登校しない沙都子。
知恵先生が梨花ちゃんに事情を聞き、鉄平と暮らしていることを知ります。
「まずは家庭訪問を…」
とする知恵先生に対し、一刻も早く児童相談所に通報すべきとする圭一・魅音。
それに対し、今は知恵先生に任せた方がいい、とするレナ・梨花ちゃん。
後者の意見を尊重し、知恵先生は家庭訪問に。
が、相手は「ザ・チンピラ」の北条鉄平。
「沙都子は風邪で熱出して、うんうん唸っとるんね!」「明日?明日になってみんと分からんわ!!」
一蹴される知恵先生。
学校に戻った知恵先生を待っていた部活メンバー。
「沙都子さんには、会わせてもらえなかった」
という知恵先生に、予想通りと呆れる魅音。
憤る圭一と、それを抑えるレナ。
梨花ちゃんはもう「この雛見沢」を諦めているのか、階段に座ったまま顔を伏せています。
このまま諦めるつもりはない知恵先生。
この後、児童相談所に通報すると。
「あたしじゃダメだったけど…知恵先生なら…」







「一昨年の冬」、通報したのは魅音だったようですね。
通報
翌6月15日、水曜日。
知恵先生の通報の結果は、再び「様子見」
知恵先生の通報の後、児童相談所から沙都子の家に電話して、沙都子と叔父から話を聞いた結果だと、魅音から聞かされた圭一。
当然憤る圭一ですが…
「あらあら、騒がしいですわねぇ」
いつもの調子で登校してきた沙都子。
皆の心配をよそに、
「風邪が治ったから登校してきただけですわよ」
あっけらかんとしていますが…一緒に登校してきた梨花ちゃんの表情は、暗いままです。
休み時間、児童相談所からの電話に、沙都子は「何でもない」と電話を切ってしまったことを、梨花ちゃんから聞かされた圭一。
そして児童相談所への通報が「3回目」であることも。
3回目は昨日の知恵先生の通報。
2回目は一昨年の冬の魅音の通報。
1回目は、沙都子自身の通報でした。
2年目の祟りで亡くなった沙都子の両親。
父親は本当の父ではなく、沙都子と悟史は両親の連れ子。
良好な親子関係でなかった沙都子は、義理の父を陥れようと「嘘の虐待通報」をしていたのです。
今回も「嘘をついているかもしれない」から「様子見」になった、というのが梨花ちゃんの見立てです。
その日のお昼は、久しぶりに5人そろってのお弁当。
「いつも通り」元気におかずの取り合いをする沙都子を見て、安心した圭一。
沙都子の頭を撫でようとします。
圭一の手を払い、嘔吐し、泣き出し、錯乱する沙都子。
頭を撫でようとする圭一の手が、自分に手を上げる鉄平の手とラップしたようです。
「もう嫌!もう嫌!!助けて~~!助けて、に~に~~!!助けて~~!!」
教室の隅で、泣き叫ぶ沙都子……。
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