【この記事には「ひぐらしのなく頃に業」のネタバレを含みます】
北条鉄平

祟騙し編第1話です。
オリジナルの「祟殺し編」は沙都子メインのお話。
梨花ちゃんと2人で暮らしている沙都子の許に、叔父で親権者の北条鉄平が戻ってくるところから、沙都子の生活が一変。
虐待を受けこき使われ、ボロボロになっていく沙都子。
その沙都子を圭一が救おうとする……というお話でした。
さて祟騙し編。
誰が何をして惨劇になるのでしょうか(惨劇前提)
場面はアパートの1室。
雛見沢ではない、興宮かどこかでしょうか。
酒類のビンや缶、食べ終えたカップラーメンが無造作に転がる部屋。
「ちゃんとした人間」の暮らしではない。
そんな雰囲気を醸し出す部屋。
鳴らされ続けるチャイムに、イラつきながら玄関を開けるのは「北条鉄平」
沙都子の叔父です。
チャイムを押すのはアパートの大家さんなのでしょうか。
小太りの中年女性が「近所から臭いについて苦情が来ている」と伝えます。
オリジナルの「祟殺し編」同様、「ザ・チンピラ」の鉄平は、女性を怒鳴りつけて追い返します。
室内に戻る鉄平の足元には、薬の袋。










このシーンどこまでの意味を持つのか分からないのですが…。
オリジナルを知らない人に「今のチンピラは『北条鉄平』という名の男なんだよ」というアナウンスが目的なのか。
或いは「ザ・チンピラ 北条鉄平」を知っている前提で、鉄平実は病んでるんだよ、ってことなのか……。
料理
6月9日、木曜日。
雛見沢分校はお昼。
お弁当の時間です。
「昨晩村長らが酒盛りした」際の料理を詰めた、魅音の豪華な弁当。
レナの女の子らしい、可愛らしい弁当。
梨花ちゃんのボリューミーかつ、彩鮮やかな弁当。
どれも素晴らしい出来ですが…沙都子と圭一は料理苦手組。
お互い「圭一さんよりは」「沙都子よりは」自分の方が料理上手だ、と主張します。
しかし、ブロッコリーとカリフラワーの区別がつくのか、と圭一にイジられ、泣き出す沙都子。










オリジナルの「皆殺し編」にもありましたね。
拳銃を持った鷹野さん。
緑がブロッコリーかカリフラワーか、当てたら助けてあげる、と沙都子に問題を出し、見事「ブロッコリー」と正解した沙都子ですが、鷹野さんの
「正解」
という言葉と共に射殺された沙都子…。
そんな圭一と沙都子のやり取りを聞いて、
「圭ちゃんもそこまで言うからには、料理ぐらいできるんだよね?」
と突っ込む魅音。
その一言から翌日のお昼は、各々自分で作ったお弁当勝負に。
にーにー
家に帰った圭一。
父の仕事の都合で、しばらく両親が不在になるという置き手紙を発見…。
頼りの綱を失い、開き直った圭一。
「こうなったらやってやるぜ!」
と料理を開始。
料理本を見ますが、どれも作り方が分からない……。
唯一できそうな「野菜炒め」に挑戦。
皮もむかず、ザクザクと適当に切った野菜を中華鍋に乗せ、コンロにかけます。
必要な油は「小さじ一杯」ですが、「小さじ」が分からない圭一は、お玉にいっぱいの油をフライパンに注ぎます。
火柱が上がり、火事寸前のところに
「何をしてるでございますの!」
沙都子のとび蹴りに倒れる圭一。
結局沙都子に夕飯を作ってもらうことに…。










このあたりの流れは「祟殺し編」のまんまですね。
沙都子の作った夕食をほめる圭一ですが、自分が作ったのはご飯とみそ汁だけ。
あとは缶詰を並べただけだと、素直に自分の料理の腕のなさを認める沙都子。
それでもこれは立派な夕食だ、と褒める圭一。
「祟殺し編」同様、ここで沙都子の兄・悟史についても話を聞きます。


沙都子が「にーにー」と呼び慕う兄・悟史が、昨年「家出」したことを。
「悟史がいた時のように、今日の沙都子は楽しそうだったのです」
圭一の対応が100点だったと、帰り際の梨花ちゃんに褒められる圭一、
トラップ
6月10日、金曜日。
数日戻れないという圭一の両親。
「自分の夕食は、自分で何とかしなければならない」圭一のため、一緒にスーパーに買い出しに行く沙都子。
そして先日同様、自分の手料理を振る舞います。
食事前にまず手を洗うこと。
沙都子に促され、洗面所に向かった圭一を襲ったものは……天井からの大量のタライ。
沙都子のトラップです。
一人っ子の圭一にとっては、こういう時間も悪くないもの。
「しばらくご両親がいらっしゃらないのでしょう?圭一さんさえ良ければ、明日以降も食事を作りに…」
沙都子が言いかけたところで、電話が鳴ります。
明日のお昼頃には、圭一の両親が帰れるというもの。
せっかく楽しかったのにと、少し寂しげな沙都子…。
実戦
6月11日、土曜日。
学校から帰宅した圭一に、レナから電話です。










昭和58年が舞台になってますから、まだ土曜日は「半ドン」だった頃ですね。
私も小学生の頃は土曜半ドンで、帰宅後「女の60分」を見ながらお昼を食べる、というのが懐かしい思い出です。
レナからの電話は部活の誘いではなく、「実戦」だと。
「沙都子ちゃんが追い詰められて、危機的状況なの!」
レナの焦りように、ケンカか何かと勘違いした圭一は、とりあえず近くにあったゴルフクラブを持ち、自転車で興宮まで全速力。
到着した先のグラウンドで行われていたのは…もちろん「草野球」
せっかく駆け付けた圭一ですが、活躍の機会もなく沙都子のサヨナラホームランで試合終了。
沙都子の笑顔
翌6月12日、日曜日。
古手神社の境内で行われていたのは「バーベキュー大会」
野球の試合に勝ったら、「監督」である入江先生のおごりでバーベキュー大会という約束を、魅音が取り付けていたようです。










入江先生、「ひぐらしのなく頃に業」では何気に初登場ですね。
オリジナルでは「鬼隠し編」で風邪を引いた(?)圭一が入江診療所を訪れるシーンがありましたが…。
今回「鬼騙し編」の同じシーンでは、入江診療所は改装中でしたから、入江先生の出番はありませんでした。
昨日の試合で大活躍した沙都子を魅音やレナ、梨花ちゃんが労います。
そんな様子を、少し離れた所から見つめる圭一。
「沙都子ちゃんを見てると心が洗われる気がしませんか?」
そう圭一に話しかける、入江先生。










この辺りのやり取りは、「祟殺し編」のまんまですね。
沙都子が大きくなったら求婚しようと思っているとか、養子に迎えようと考えたが、独身の自分ではそれができなかったとか…。
「それでも、彼女の笑顔を見ていたい」
という入江先生と圭一。
沙都子を泣かせたりしないと、男同士の約束を交わします。
「もし仮に、沙都子を養子に出来たらどうします?」
という圭一の質問に対し、
「まず私をご主人様と呼ばせて、ご奉仕メイドに教育します…」
と茶々を入れるのは詩音。


雛見沢ファイターズの「幽霊マネージャー」です。
「さっきの約束、私も混ぜてほしいです」
と申し出る詩音。
「私は沙都子のねーねーだから」










これはオリジナルの「祟殺し編」にはないパターンですね。
詩音が沙都子の「ねーねー」を自称し、沙都子の世話を焼くようになるのは、厄醒し編あたりだったと思います。
目明し編では、悟史が最後に「沙都子のこと、頼んだよ」と言っていたにもかかわらず、悟史がいなくなったのは沙都子のせいだと、沙都子を拷問の上殺してしましました。
沙都子を殺した後に「悟史君との約束、守れなかった」と後悔した詩音。
厄醒し編では「悟史くんに頼まれたんだから」と、沙都子の世話を焼いていました。
オヤシロ様の祟り
バーベキューの後片付け。
沙都子の姿が見えないので梨花ちゃんに聞くと、沙都子は夕ご飯の買い物に行ったと。
「逃げやがったな~」
という圭一に対し、
「沙都子は要領がいいのですよ~、にぱ~♪」
とかわす梨花ちゃん。
圭一がバーベキューの鉄板を洗っていると、雛見沢分校の男の子たちの噂話が聞こえてきます。
「もうすぐオヤシロ様のお祭り」「今年もまた祟りがあるのかな」「去年は悟史さんが…」
バーベキューからの帰りは、圭一と魅音とレナの3人。
先ほどの噂が気になった圭一。
悟史について魅音とレナに尋ねます。
オヤシロ様の祟りを、圭一の耳に入れたくない魅音。
悟史は転校した、と説明します。
「それって…『オヤシロ様の祟り』ってのと関係あるのか?」
核心を突かれた魅音は、横目でチラッとレナを見た後、
「圭ちゃん、こないだマンガ貸すって言ってたよね?これから寄ってく?」










「祟殺し編」にもあった会話の流れで、オヤシロ様の祟り、悟史の失踪の話になった際に、「自分も祟りに遭った」レナは暴走し、魅音に引っ叩かれて正気に戻りました。
そういう「レナの事情」を予め悟ったうえで、「祟りと悟史の話」はレナ抜きで、と考えたのでしょう。
水車小屋のところで、魅音から説明を受ける圭一。
沙都子の両親がダム誘致派であり、そのリーダー格だったこと。
その両親が旅行先で事故に遭うと、村人は「オヤシロ様の祟り」だと噂しだしたこと。
悟史の失踪も「オヤシロ様の祟り」だと噂されたこと…。
沙都子にとっては、いい思いのする話ではありません。
「だから私たちは、この話に触れないことにしている」
軽はずみに変なこと聞いてしまったと、反省する圭一。
「沙都子も今は、梨花ちゃんと幸せに暮らしてるんだもんな!」
「そうだね…今は……ね」
含んだような言い方をする魅音。
そして、雛見沢の北条家に戻ってくる鉄平。
「さ、家に入るんね、沙都子」
沙都子を家に入るよう促します……。
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