「かぐや様は告らせたい ~天才たちの恋愛頭脳戦~ 」「199話☆夢」の ネタバレ・あらすじ・感想をご紹介します。
前話では初めての白銀家訪問。
そして初めての白銀家お泊り……。
が、「(外泊なんて)大丈夫なのか?」と問う会長に対し、
「もう大丈夫なんです」
と意味深な言葉を残すかぐや…。
そして翌日、帰りがけに
「私、会長に言わなきゃいけないことがあるんです。聞いてくれますか?」
「言わなきゃいけないこと」とは何なのか…?
第199話☆夢
かぐやが会長に「話さなければならないこと」とは、
「私、スタンフォードの出願を取り下げたんです」
文化祭で
「俺と一緒にアメリカに来い!」
と会長に誘われ、快諾したかぐやでしたが……。
「四宮本家」には筒抜けだったようです。
話は少し遡り、修学旅行の少しあとのお話。
四宮家三男・雲鷹とのひと悶着は、長男・黄光の耳にも入っていました。
長兄を煩わせるようなことは何もない、というかぐやですが、
「何もないことはない。早坂家は俺の持ち駒だ」
あくまでこの長兄、人を人と見ず「駒」と見るようです。
早坂も元々は、黄光の指示でかぐやのお付きになっていましたからね。
そこからは「早坂愛」は自分の人質と言わんばかりの言い様で、かぐやのスタンフォード出願取り下げを迫ってきます。

四宮家のため、自分のためにかぐやの結婚を使いたい黄光。
いい相手が見つかっても、相手よりかぐやが良い大学を出ていると知ったら、渋る家も多いだろう。
「その時困るのはお前だぞ?」
かぐやのため、という体で自分の都合のいいように、話を進める黄光。
女を道具として扱い、世の中を男が回していないと気が済まない、封建制度の権化。
旧時代の人間。
昭和の遺物。
それが黄光と言う男でした。
そして的確に相手の弱みを握り、それを利用してくる男でもあります。
「早坂の処遇は自由にして良いし、付き合ってる男が居るんだろ?親父と違って俺は口出ししない」
早坂の処遇も会長との仲も、自分次第だと言いたいようです。
「ここまで俺が譲歩することもないぞ?賢い四宮かぐやなら、どうするべきか分かっているだろう?」
最終的には「脅迫」に近い、完全に「脅迫」ですね。
ここまで見事にしてやられるかぐやも珍しいです。
それだけ「四宮家」の人間は、一筋縄では行かない、ということなのでしょう。
「私の弱いところはすべて握られている。いずれ結婚相手も決められ、男を孕めと追い立てられ、生まれた子供すら自分の利益のために駒として使われる」
「今どきそんな話が」と思いがちですが、かぐやの周りでは「ごく普通にある」ことのようです。
しかし、かぐやは諦めたわけではありません。
「戦うことにしたんです」
四宮の中に残り、四宮の中で力を得て、自分の未来を自分で選ぶ。
それがかぐやの出した答え。
そのためのスタンフォード出願取り下げだったのです。
ならば自分も…会長なら言いそうなことを、やはり口にします。
「日本に残ってお前の側に…」
その言葉をかぐやが遮ります。
「馬鹿なことを言わないでください。」
かぐやは知っていました。
スタンフォード行きは、会長の「夢」を叶えるためのものだと。
悪い人間に騙し取られた、父親の会社を取り戻す。
そのために一流の大学で経営を学ぶ。
それが会長の「夢」でした。
そして、父親の会社を騙し取った「悪い人間」が、四宮グループであることも…。

憎き「四宮家」のはずなのに、かぐやには優しく接してくれて…。
「素敵な家族……どうして私の家と、こんなに違うのでしょうか。私の今の夢は、あの家と縁を切り、貴方達と一緒にいる事」
力をつけなければ、いずれ四宮家に連れ戻される。
かぐやの出した答えは
「お互いの夢のため、少し違う道を歩きませんか?」
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