「監獄実験~プリズンラボ~」第8巻ネタバレ・あらすじ紹介



【この記事では「監獄実験~プリズンラボ~」第8巻のネタバレ・あらすじをご紹介します。原作: 貫徹/作画:水瀬チホ】


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三崎由乃


監禁ゲームが行われる理由

なぜ藍都が参加者として選ばれたのか。

藍都たちの人生を壊した「理不尽の元凶」は自分だ、という原川の話を聞くため、原川に会いに行く愛都。


「その前にまず、会って欲しい人がいる」

相手は三崎由乃でした。

藍都が三崎由乃と会うのは、三崎由乃が失格になって以降初めて。

つまり2人で戸宮清を殺して以来の再会です。


原川が三崎由乃を生かしていた理由。

三崎由乃の罰金1,000万円をチャラにし、すぐ解放する。

その条件として三崎由乃に依頼したのが、「三崎由乃自身がこのゲームで感じたことを、全部藍都に伝える」ということでした。

原川に依頼された時は、意味が分からなかった三崎由乃ですが、藍都を一目見て

「なんとなくその理由が分かった」


旦那
旦那

サイコキラーなのですが、相変わらず三崎由乃は頭がいいですね。

観察力という勘の鋭さと言うか。


破滅のモデルケース


原川が三崎由乃を使って見せたかったのは「破滅のモデルケース

最初から三崎由乃は破滅すると予想され、その姿を見せることで「同じ過ちを犯さぬよう導きたかった

少なくとも原川は、藍都が監禁相手を殺すことを望んでいない。

復讐を踏みとどまることを望んでいる。

そのために自分が呼ばれたと、藍都に話します。


そうだとしても、自分で戻る場所を壊した藍都。

「監禁相手の桐島彩を殺し、僕も死にます」

三崎由乃にそう答えます。

「アイトくんは霧島って子に何されたの?」


旦那
旦那

この時点で三崎由乃は、藍都の監禁相手・桐島彩が、藍都に何をしていたのか知りませんから、当たり前の質問ですね。




「自分の手は汚さず他人を利用し、自分をイジメた陰湿なやり方で、黒幕のようなやつで」

という説明をすると、三崎由乃は笑い出します。

「ビビる必要ないよ!そんな子、弱いに決まってる!自分1人じゃ何もできないから、人を利用する。ただ臆病なだけでしょ?」


監獄実験~プリズンラボ~/貫徹・水瀬チホ©双葉社




以前原川にも言われたことです。

桐島ちゃんが一番臆病に見える


直後、鎮静剤が切れて苦しみ始める三崎由乃。

「ここまでにしましょう、ありがとうございました」

原川に告げられ、三崎由乃はお役御免です。



去り際、三崎由乃が藍都に何か、耳打ちします。

三崎由乃の「勘」に基づくアドバイスのようです。


旦那
旦那

この人の「勘」、当たりますからね…。

多分、核心を突いたアドバイスなのかもしれません。




原川によって自室に連れ戻された、三崎由乃。

原川と約束していた

「終わったら開放じゃなくて、私を殺して」

という願いに対し、

使えそうな道具を部屋に置いてあります。そちらもご自由にお使いください」


火傷の痛みに耐えてきた、三崎由乃。

一気に疲れが出ます。

枕元に置いてある箱を見ると、中には「注射器」と「拳銃」

好きな方で死ね、ということなのか…。

「とりあえず疲れた……眠い………」

そのままベッドに倒れこんだ、三崎由乃。



告白


藍都の監禁室。

「桐島さんにも聞いてほしい」

と、桐島彩と藍都、と2人に対して話を始める原川


監獄実験~プリズンラボ~/貫徹・水瀬チホ©双葉社




「監禁ゲームは俺が作ったんだ。俺がルールさ。今だけ、ここの監視カメラも切ってきた」

という原川は、10年以上昔の話。

九字間の養護施設で、「入瀬都」と出会った時の話を始めます。


高校生の頃の原川。

両親が事故で亡くなり、九字間の運営する児童養護施設に、引き取られました。

施設内ではすでに仲良しグループがあり、うまく馴染めずイジメられていた原川

そのイジメは、藍都が受けていたものより陰湿、かつ凄惨なものでした。

殴る蹴るは日常茶飯時で、罵声を浴びせられ、尿をかけられ、バットで殴られる。

時には施設の職員までもが、一緒に暴力を振るってくる。

救いのない環境の中で、ずっと耐え抜いてきた原川。

そんな原川に優しい言葉をかけてくれる人が2人

それが入瀬都いりせ みやこ新村渓にいむら けい(監禁ゲーム主催者側の新村)でした。


新村は別の養護施設に入っていましたが、時々遊びに来ては、よく原川にちょっかいを出す。

だけど普通に「友達」として接してくれる、良い奴だったと。


入瀬都


入瀬都は、原川より少し前に同じ施設に入所した女の子

母親の再婚にあたり、相手の男に問題があり、捨てられるように施設に入れられた。

母の元に残った幼い妹が、義父に虐待されていないか、心配していたことをよく覚えている原川。


入瀬都と話せる、ほんの少しの時間が唯一の救いだった原川。

入瀬都が好きだったのです


監獄実験~プリズンラボ~/貫徹・水瀬チホ©双葉社




しかしある日、入瀬都は突然施設から消えました

施設の職員に聞いても「卒業した」としか教えてくれず。

理解も納得もできない。

原川は理不尽な人生に、ただ絶望しました。


監獄実験


数日後「すぐに出かける準備を」と連れ出された原川。

案内されたのは大きなマンションの地下。

そこで初めて九字間に会います


これから君は救われる。理不尽を全てゼロへ。そのためにやってもらおう、『監獄実験』を

新村や原川、九字間が話していた、「昔行われた監獄実験」。

その参加者として呼ばれたのが、原川だったのです。

監禁室に入ると、そこには鎖で繋がれた入瀬都が。


意味が分からず抵抗する原川ですが、逃げ出すことも入瀬都も助けることもできない。

仕方なく覚悟を決めた原川。

「数日で終わる」という話を信じて。

そして何よりも「監獄実験で自分が救われる」。

その言葉の意味が知りたくて。


真相


監獄実験が始まってすぐ、原川は1つの異変に気づきます。

入瀬都の様子です。

施設にいた頃の明るい元気な姿はそこに無く、「思い詰めた」ような表情をしていました。


入瀬都を励まそうと話しかけても、反応すらせず、原川と目を合わせようともしませんでした。

しかしその理由は、すぐに分かります。

実験二日目のモニターに流れた映像です。

施設内の監視カメラに映っていたその映像には、入瀬都が映っていました。

「原川って人いるでしょ?一週間前に施設に来たばかりの。みんなであの人をイジメてくれない?

原川が受けていたイジメの主犯は、入瀬都だったのです


イジメが終わった後の、監視カメラの映像には、

「とにかく徹底的にやってほしいの。施設から逃げ出したくなるくらいに」


イジメられた後に優しく接してくれた入瀬都と、映像の入瀬都が違いすぎて、すぐには理解できない原川。

入瀬都に理由と問いただしても「嫌われたくなかった」と

そんな身勝手な言い分。


そして原川は気づきます。

入瀬都への復讐

それが九字間の用意した「救い」なのだと。


救い


映像は定期的に流されます。

入瀬都が裏でイジメを指示し、その後負傷した原川を介抱する

入瀬都の優しさに喜ぶ原川の姿が、非常に「間抜け」だったと。


監獄実験3日目。

入瀬都が「本当のこと」を話し始めます。

原川を「施設から逃げ出すよう追い詰めろ」と施設の職員に言われたと。

母の再婚相手は、自分に暴力を振るっていた。

自分は施設に預けられて幸せになったが、その後再び母が来た。

新しい父が、妹に暴力を振るい出したため、妹も施設で預かって欲しいと。

しかし施設に新しい子供を受け入れる余裕がなく、その希望は却下された。


そして職員は入瀬都に

原川追い出せば、妹を助けることができる。ヤツが消えれば世話してやれるぞ

そう言われて、妹を助けたい一心で原川のイジメを指示したと。


その話を、当時の監獄実験の担当・蓮見に相談します。

「全部彼女の作り話。助けて欲しくて嘘をついて、同情を引こうとしたんだろう」


入瀬都に心底失望した原川は、彼女に復讐することを決めます。

モニターから定期的に流れる、原川へのイジメ映像。

それを横目に、原川が入瀬都を暴行し始める

入瀬都が言葉を発するだけで腹が立ち、逆に入瀬都が喚くほど心が癒されていく。


謝罪を繰り返す入瀬都に対し、

「欲しいのは謝罪じゃない。俺の痛みを知ってくれ。そうすればきっとまた、笑い合える」

そんな言い訳を頭の中で考えながら、入瀬都に復讐を続ける原川。


限界


そして監獄実験7日目。

入瀬都の体は、限界を迎えます。


監獄実験~プリズンラボ~/貫徹・水瀬チホ©双葉社




藍都が三崎由乃と、戸山清に対し「骨潰しゲーム」をしていた時に話していた「『助けて』が『殺して』」に変わる。

その瞬間が入瀬都に訪れます。


爪は全て剥がされ、殴られ蹴られ、ナイフで体中を切られ、声も枯れ涙も出し尽くした入瀬都。

とても静かに、消え入るように死んでいました


入瀬都の死を見届け、監禁室に入ってくる担当の蓮見。

実験が終わったからと、1つの真実を原川に伝えます。

入瀬都の妹が虐待されてるって話は、僕らが彼女に吹き込んだ嘘。彼女には実験のために君をイジメて欲しくて。こんな話作り話にまんまと騙されて、ほんと素直ないい子だったね」


怒り。

後悔。

色々な感情が原川の中を渦巻く中、気がつけば原川は持っていたナイフで、蓮見の首を斬っていました。

蓮見の懐から銃を奪った原川は監禁室を飛び出し、自分を捕まえようと駆け寄ってきた黒服達を、全員殺して回りました


再実験


その後九字間は原川を殺さず、自分の組織に入れます。

そして3年前、原川はまた九字間から呼びつけられます。

「入瀬都のことは、お前が気に病む必要はない。あの環境を用意すれば、誰でもああなる。それを証明するために、もう一度『監獄実験』を開催する。あの実験を他のものにやらせてみろ」


監禁者が監禁相手を殺すことによって、原川の行為は正当化される

原川ではなく、環境が悪かったと証明できる。

そのための実験を行うと。


その実験に藍都と桐島彩が選ばれた理由。

それは原川が感情移入しやすいよう、入瀬都と似た近しい人物がふさわしい

そう言って九字間の送ってきた一枚の写真。

それは「桐島彩」の写真でした。

桐島彩は入瀬都の妹

苗字が違うのは母親の再婚のため。


監獄実験~プリズンラボ~/貫徹・水瀬チホ©双葉社




桐島彩を入瀬都に見立て、実験を再び行う。

そのための人選でした。


再実験は原川自身が仕切るように命令され、原川が桐島彩の姿を見て「入瀬都」だと思い込める年齢になるまで、桐島彩の成長を待つとにします。

そして藍都が最初に桐島彩を選ばなかったとしても、桐島彩を連れてきてゲームを始める予定だった。

「どうせこの環境が江山藍都を狂わせて、桐島彩を追い詰めるだろうから。さらに言えば、桐島彩が江山藍都をイジメていなくても、構わない。恨みなどいくらでも作り出される」

原川が入瀬都を恨んだように。


だとすれば、監禁者は藍都でなくても良かったのかもしれません。

しかしそれは、藍都でなければならなかった。

江山君が桐島ちゃんを大好きだったから


準備


自分は入瀬都に恋をし、それが憎しみに変わり暴走した。

「桐島彩に惚れていること」は、原川の代役には絶対必要な条件

そして3年前から下準備が始められた、再実験。


その直後、事件が起こります。

霧島彩への集団暴行

それはすべて、九字間が仕組んだことでした。

原川も事前に知らされていなかった事件。

九字間が言うには、入瀬都は「性的暴行を受けた過去がある」

だから桐島彩にも同じ経験が必要なのだと。

藍都が殺そうとしていた谷崎竜二も、結局は九字間の命令で動いていただけでした。





暴行事件後、桐島彩の尾行を始めた原川。

そしてすぐに車の中で、義父に襲われる桐島彩を発見します。

霧島敦を殺し、遺体を処理した原川。

桐島彩には「再実験で死んでもらわなければならない

でないと自分が救われない。


自分たちの都合のいいタイミングで、桐島彩には死んでもらいたい

そのために、今死んでもらっては困る。

自分勝手な言い分に、藍都がキレます。

「そんなことを白状して、あんたオレに殺されたいの?」


監獄実験~プリズンラボ~/貫徹・水瀬チホ©双葉社




しかし原川は、「これだけはハッキリしておきたい」と。

江山藍都に、桐島彩を殺して欲しくない


可能性


霧島敦を処分した後、カバンを取りに来た桐島彩を見て「無事で良かった」と安心した原川。

彼女が生き残る未来の方が、自分は救われるのかもしれない

そんな考えが頭を過りました。

そして原川は、監獄実験をすればきっと自分と同じ道を辿る、桐島彩が確実に殺されると確信していました。

前回とは可能な限りルールを変え、「桐島彩が生きて帰れる

そんな可能性もある未来を信じ、この監禁ゲームを開催したのです。


他の参加者、勝又誠二や三崎由乃も、桐島彩を生かすため、藍都が迷った時2人を参考にしてもらうために、原川が用意したのです。


三崎由乃は「破滅」のモデルケース

彼女を模倣するか、破滅を目にして復讐を止めるか。

藍都に選択肢を示すため。


勝又誠二は実験中、藍都に良い影響を与えられるモデルケースにするため。

そのために「呆れるほどに生真面目」な男、勝又誠二を見つけた原川。

この人なら監禁相手を殺さずに、生きて帰る姿を見せられるはず。

そう思って勝又誠二をゲームに参加させようとしたのですが、彼の境遇は幸せで、ゲームに参加する理由などありませんでした。

そのことを九字間に相談したところ、「九字間がすべてをやってくれました

娘を暴行し、仕事をクビにし、家庭を崩壊させたのです……。


原川の考えた「情報聴取」も目的は同じ。

桐島彩の過去を知り、復讐を考え直す機会を与えたつもりでした。

しかし勝又誠二は殺され、桐島彩が生き残る可能性はことごとく潰れていく…。

そんな状況下で、原川はいつのまにか「焦って」いました。

そこで本心に気づきます。

桐島彩を殺させたくない


提案


そして藍都に提案します。

みんなの理不尽の元凶はこの俺だから…俺だけを殺して、全て終わりにしないか?桐島彩……いや、入瀬都の死を再び見るなんて、俺はきっと耐えられない!」

藍都は断ります。

「九字間のやり口は桐島と同じで、他人を利用し相手を攻撃する陰湿なタイプ。アンタはしょせん、九字間の操り人形。理不尽の元凶は九字間。アンタは復讐相手としての価値すらない


監獄実験~プリズンラボ~/貫徹・水瀬チホ©双葉社




加えて

「アンタもオレと同じだろうが。都合よく利用され、九字間に一番復讐したいのは、どう考えてもアンタだろ?アンタが九字間に復讐しろよ!

正面から言い放ちます。


ただ、桐島彩には原川に復讐する理由があります。

桐島彩の姉・入瀬都を殺したのは、原川だから。

「お前がこの男を許せないなら、オレが代わりにこの男を殺してやる。どうする?」

藍都に問われた桐島彩は、もちろん復讐を断ります。

「お姉ちゃんもきっと、あなたにひどいことをしてしまったって、悔やんでます。できることなら、姉を許してあげてください」

その顔を見て原川は気づきます。

自分が求めているもの。

自分の救いは、入瀬都に許されること

そして自分が今、入瀬都のためにしてやれることを考えます。


監禁室を出た藍都と原川。

原川は過去のモヤモヤを吐き出せて、少しすっきりした様子です。

そして自分が好きになり、殺してしまった相手、入瀬都の妹・桐島彩が選んだのが藍都でよかった。

個人的な原川の感謝を、藍都に伝えます。

「選んだんじゃなく、偶然目をつけられてイジメられただけだ」

という藍都に対し

強くなってほしいってのは、江山くんに守ってもらいたいってことでしょ?1人では無理。理不尽の辛さを分かち合える、相手が欲しい。そして選んだのが江山くんでしょ」

そして原川と藍都には、1つの共通点が。

原川の名前も「アイト」

原川愛途


お互いをさらけ出し、アイスブレイクしたところで、原川は藍都に伝えます。

部屋のベッドを持ち上げた足の裏に、桐島彩の手錠を手動で開ける鍵があることを。

もし俺が戻らなかったら、使ってくれ

「戻れぬ覚悟」で、九字間のもとに向かうようです。


対峙


新村に電話する原川

用事で外出するから、明日までに戻らなければ、自分の代わりに藍都の担当をしてもらいたいと。

電話を切った後、

『全くお前は…隠し事ばかりだ……』

呟く新村のパソコンに映る映像は、原川が藍都と桐島彩に「監獄実験」の話をしていた監禁室の映像。

監視カメラを切り、「映っていないはず」の映像でした……。


藍都にハッパをかけられ、九字間の復讐を決めた原川。

九字間の滞在するホテルに向かいます。

駐車場で遭遇したのは米澤。

勝又誠二と倉梨エリカを狙撃した男です。


3年ほど前、九字間に雇われた米澤

その前は暴力団組員でした。

組織内での権力争いの最中、仲間に裏切られ、たった1人で組員全員を殺し、壊滅させた男

その腕を評価され、九字間に雇われたのです。


そんな米澤を蹴り一発で倒した原川

監獄実験の際、「自分を捕まえようとした黒服を、全員殺した」という腕前は、確かなようです。



九字間の部屋へ向かうと、待っていましたとばかりに九字間本人が出てきます。

「大体の察しはついている。私を殺しに来たんだろう?殺してくれて構わんよ。どうせもうすぐ処分される身。君に復讐されて死ぬならば、本望だ。九字間の役は別の者が引き継ぐだろう


目の前にいる「九字間」が言うには、自分は本物の九字間ではない。

15年前に本物が死んだとき、そのことを隠すために依頼を受け、九字間の名を継いだ

九字間の「役」を与えられただけの、ただの老人だ。


だとすれば、今までその九字間を操り、「九字間」として暗躍した黒幕がいるはず。

それが一体どこの誰なのか

それは「九字間役」の男にも分かりませんでした。

自分は伝言役から命令を受け、芝居をするだけ。

伝言役の男も、素性は不明だと。


自分は何も知らない。

そしてもうすぐ処分される身。

「情報聴取」の説明で、自分の姿を見せた

その勝手な行動が、規約違反であり、自分は殺される

すでに通告も受けたと話します。


勝手な行動の目的は、藍都を挑発して早く怪物に仕上げ、1日でも早く監禁ゲームを終わらせ、原川を救う。

それが自分にできる精一杯だったと。

操りの身の九字間ですが、15年間九字間を演じ、原川と接する上で、親心のようなものが湧いたようです。


黒幕


そして、原川からの最後の質問

黒幕が「監獄実験」をした目的は何だ、と。

九字間(役の男)は答えます。

怪物を集めた強力な武力集団を作り出す。

それが実験の目的。

「スタンフォードの監獄実験」では参加者は看守役を与えただけで怪物に変わった。

そんな兵士を作り、部下として使おうと企んだものだと。


実際、原川の知らないところで「監獄実験」は何度も行われていました。

自分が経営する養護施設の子供を利用して。

まるで「思春期の妄想話」のようですが。


その中で原川が最高の結果を出してしまった。

怪物となり、入瀬都と黒服達を殺し歩いた

その強さこそが、監獄実験で求められたものだと。


自身の中の怪物に懐疑的な原川ですが、一応の納得を見せた上で九字間(役の男)に黒幕を探す協力を仰ぎます。

本物の黒幕を潰さないと、監獄実験は続く。この理不尽は終わらない。探すだけでいい。見つけたら連絡しろ。あとは俺がやる。抑圧の代価は、そいつに必ず支払わせる


監獄実験~プリズンラボ~/貫徹・水瀬チホ©双葉社




九字間のマンションを出る原川。

エレベーターで移動中、銃声が聞こえます。

すぐさま九字間の部屋に戻った原川ですが、九字間(役の男)は既に頭を撃ち抜かれ、死んでいました

遺体を目にし、改めて黒幕に対し、自分が葬る決意を固める原川。


温もり


藍都の監禁室。

コンクリの床では寝づらい桐島彩に、新品の毛布を持ち込む藍都


監獄実験~プリズンラボ~/貫徹・水瀬チホ©双葉社




藍都と桐島彩。

お互いの気持ちを吐露し、このまま藍都が桐島彩を殺さず、監禁ゲームの終わりを迎えるのかと思いきや…。

話題は3日後の2回目の名前当てゲームの話に。

そこまで耐えて、藍都の名前を言えれば桐島彩勝ちに。

しかし藍都は

お前が殺してくれと言わなくても、名前当ての前に殺す。桐島、ありがとな。オレ、強くなれた。お前が望んだオレになれたよ」


それは桐島彩の望んだ終わりでは、もちろんありません。

ですが、元はと言えば自分が悪い。

自分のせい。

藍都が出ていった監禁室で、1人になった桐島彩。

「もう殺してもらおう……。柔らかいね…江山…ありがとう………」

藍都の持ってきた毛布の柔らかさと温もりに包まれ、眠りに落ちる桐島彩

監禁ゲームの12日目が終了……。



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監獄実験
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