この記事は「キングダム 第647話 河南の動き」をご紹介するもので、ネタバレを含みます。
李牧復活
趙王の座を遷一派に奪われ、「逆賊」の汚名を着せられ、趙王都・邯鄲から命からがら脱出した、李牧一行。
「趙国のため」に頑張ってきた李牧も、「国よりも自分」を大事にする前王・悼襄王と、宰相・郭開の我欲に疲れ、憔悴し切っていましたが…。
「もう少しだけ、そこに居てくれませんか」
李牧の願いに応じ、泣きながら李牧の背にしがみついたカイネでしたが……。
『つい変な感じで抱きついてしまったー!!私は何か越えてはならない一線を、越えたのでは…』
我に返ったカイネは、今度こそ天幕を出ようとします。
「すっ、すみません、失礼します!今度こそ!」
「カイネ…、こちらこそすみません。ありがとう」
天幕を出た後、「何てことしたんだ私」と「あの場にもっと居たかった、何で出た私」の戦い…。
事態は相当深刻なはずですが、そこはカイネも「乙女」ですね。
こちらも王都軍から、何とか逃げてきた、馬南慈・舜水樹・傅抵。
李牧の天幕を訪れます。
カイネのおかげ(?)か、李牧の表情にも、気力が戻っています。
舜水樹が、いきなり本題を切り出します。
これから李牧がどうするのか。
すでに王命に背き、王都軍と戦ってまで太子・嘉を逃がした「反乱軍」である李牧。
選択肢は三つ。
一つ:投降して断罪される
二つ:このまま逃走を続ける
三つ:邯鄲に攻め入り、新王と郭開を抹殺し、嘉を王位に就かせる
三つ目の選択肢を少し変え、嘉を王位に就かせず、「李牧様が新王朝を築くという道も」
頭はキレますが、なかなか怖いことを考えます、舜水樹。
そんな舜水樹を、李牧が諫めます。
邯鄲を攻め落として嘉が王位に座っても、それは「強奪」。
それでは嘉は、真の趙王として迎えられない、と。
ましてや自分がそれをするなど、「言語道断」だと。
李牧の考える道は、「逃走」。
考えもなくただ逃げるのではなく、自分が「軍総司令に戻るまでの間」の逃走。
李牧不在のまま、郭開が秦の侵攻を止め続けられるとは思えない。
此度の騒動は、まだ正式に新王が即位するまでの「空白時」の出来事。
「互いに勘違い」だった、という決着もあり得る。
まずは、司馬尚のいる「青歌」に向かう李牧。
秦が「鄴攻め」を開始したと同時に、燕のオルドが趙に侵攻した際、その侵攻を止めた「司馬尚」です。
趙の三大天に就くことを、「断り続けている」という司馬尚…。
「今の何倍もの力になって復帰できるよう、ここから立て直していきますよ!」
李牧、完全復活ですね。
河南の動き
邯鄲軍・扈輒軍の防御に、攻め手を失った王翦軍。
邯鄲への侵攻は、踏みとどまらざるを得なくなりました。
すべては李牧が郭開に授けた策だったのですが…。
一方、秦王都・咸陽では別の問題が…。
秦王・嬴政を葬り、自らが秦王になろうとしていた呂不韋。
現在は「河南」に封されてたのですが…。
そこに、今の秦王朝から「はじき出された」残党たちが、呂不韋の元に集まっている、というのです。
その報せを受けた肆氏は、「呂不韋の命を奪うこと」を、嬴政に進言します。
まずは自ら呂不韋と会ってみる。
嬴政は呂不韋の腹積りを探るようです。
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