「死役所」あらすじ・感想・ネタバレ 第79条 「正義②」[後半]



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死役所 16

死役所 16

  • 作者:あずみきし
  • 出版社:新潮社
  • 発売日: 2020年06月09日


聞き込みの対象を、比較的若い層(亡くなる前にも、ニュースを見て良そうな層)に変更し、死役所内で聞き込みを続ける豊田さんですが、「地方の小さい事件」だからでしょうか、事件自体を知らない人も多いのです。


旦那
旦那

「死役所」は「市役所」と違って、全国津々浦々から、亡くなられた方が集まるでしょうから…他県で起こったひき逃げ事件は、そこまで大きく取り上げられないのかもしれません。


事件の被害者、「高尾彼方かなた」くん(三歳)の情報を求め続ける豊田さんですが…。

死役所内で目にしたのは、「高尾彼方」くん、本人でした……。

残念ながら彼方くん、亡くなってしまいました…。


大きなショックを受けつつ、彼方くんの手続きに同行する豊田さん

行き先は「交通事故死課」、松シゲさんの所です。


まだ文字の書けない彼方くんに代わって、申請書類を記入する豊田さん

当の本人は、自分が死んだことも理解できず、

「ねーねー、おじたんなんのくるまがちゅきー?

シ村さんと無邪気なやり取りを繰り広げます。


申請書類を記入する、豊田さんの手が止まります。

運転していた人物

の欄です。


「こ、この欄は??」

豊田さんの質問に、松シゲさんが資料を見ながら即答します。

えーと、『大野祐沙恵』だな


旦那
旦那

「死役所」では、現世で解明されていない「真実」が、 簡単に分かってしまうんですね…。


捜査はどこまで進んでいるのか、犯人の名は分かっているのに…。

「クッソ!!分かったのに、犯人の名が分かったのに!俺には何も出来んのか!!

悔しさ、憤りを隠すことなく、大きな声を出す豊田さん。


「豊田さんの言葉を、現世に伝える術はありません。」

事実をありのまま、オブラートに包むこともなく、ストレートに伝えるシ村さん。

「死人に口なしか…」

「ですが、現世にはその死人の言葉を、汲み取ろうとしてくださる方もいます。豊田さんの仕事も、そうではありませんか?」


シ村さんの言葉で、少し冷静になった豊田さん。

そんな豊田さんに、

「なんのくるまがちゅきー?」

死役所 ©新潮社/あずみきし



無邪気に彼方くんが尋ねます。

おじさんは…パトカーかな…


旦那
旦那

根っからの「警察官」なんですね…。


自分は救急車が好き、という彼方くんに対し、

「救急車な、そうか。

彼方くん、乗ったことあるんだぞ?知っとるか?」

ひき逃げ事故の際の話ですが、先ほどまでと違い、穏やかな様子で話す、豊田さん。

シ村さんの一言で、何か吹っ切れたようです。


一方、現世。

「車当たり捜査」を続けていた警察は、ひき逃げ事件の「犯人」である「大野祐沙恵」に辿り着きます。

「署で詳しく話を聞かせてください」

死役所 ©新潮社/あずみきし



そういったのは、「松田さん」

仕事中に遭遇した「交通死亡事故」の衝撃から、心を病み、休職していた、豊田さんの部下です。


「復帰するならするし、辞めるなら辞めるじゃろ」

豊田さんはそう言っていましたが、見事復帰し、豊田さんが解決できぬまま亡くなった「ひき逃げ事件」を、解決に導いたようです。


犯人逮捕後、豊田さんの家を訪れ、豊田さんの遺影に犯人逮捕を報告する、松田さん。

「二浪で無職、そのうえ飲酒運転で当て逃げ」した、豊田さんの長男・翼さんは、執行猶予が付いたようです。

その翼さんに、話があるという松田さん。




豊田巡査部長…殉職したので、二階級特進で「警部」での退職となりますね。

豊田さんは翼さんの事故の責任を取って、「ひき逃げ事件」解決後に退職するつもりだった、と。

それを聞いた松田さんは、

さすがだなー

と思ったそう。

豊田さんは非常に厳しく、松田さんも何度怒られたか分からない。

自分の中に絶対的な正義があり、他人にも、もちろん自分にも厳しかった


「でも、僕は好きでした

翼くん、君のお父さんは、部下に尊敬される、立派な人じゃったよ

改めて、自己の軽率な過ちを悔いる翼さん。


死役所。

豊田さんはすでに成仏していました。

彼方くんと一緒に。

後は仲間を信じる

その言葉を残して…。


旦那
旦那

シ村さんの言った通り、「死人の言葉を汲み取ろうとしてくださる方」がいましたね。

松田さん。

メンタルをやられた状況から、見事復帰。

亡くなった彼方くんの「言葉を汲み取り」、ひき逃げ事件を解決。

亡くなった豊田さんの「言葉を汲み取り」、翼さんを諭してくれました。

松田さん自身も、もしかすると豊田さんの死をきっかけに、立ち直ったのかもしれません。

自分の想いは、出来れば生きているうちに伝えたいものですが、伝えられなかった言葉を「汲み取って」くれる人がいたなら、それはとても素晴らしいことかもしれませんね…。



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死役所
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