【本記事には「かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~」第9巻のネタバレを含みます】
表紙は白銀会長と石上会計…男くさいですね…。
第81話☆かぐや様は触りたい
体育倉庫でのキス未遂の件以降、白銀会長を見ると、必要以上に意識してしまい、結果会長を避けてしまうかぐや。
早坂の提案で「ルーティーン」を身につけることにします。
「右手で左頬を触る」のが、心地よいと感じたかぐやは、それを「ルーティーン」と決めて、「右手で左頬を触る」とリラックスできる術を会得します。
生徒会室で二人きりになった、会長とかぐや。
自分が避けられていると自覚している会長は、その理由をかぐやに問い質します。
会長が近づいてきたことによって、再び心拍数が急上昇するかぐやですが、今のかぐやには「ルーティーン」があります。
が!!
「逃げないで俺の話を聞いてくれ」
と、その右手を会長に掴まれてしまいます。
体育倉庫の話を振られ、肩を掴まれ、至近距離に顔を近づけられ、みるみる心拍数の上がっていくかぐやは、「合気道初段・柔道二段」の腕前で、会長を投げ飛ばします。
やっとのことで「ルーティーン」を実行し、落ち着きを取り戻したかぐや。
床には、かぐやに投げ飛ばされ、気を失った会長が寝転がっていました…。
第82話☆かぐや様は断らない
体育祭が近づき、クラスで男女一人ずつが応援団に参加することに。
陰キャの石上会計は、それまで「滅びてしまえ」と思っていた陽キャ集団である応援団に、自分を変えるため、リア充になるために、勇気を出して入りますが…。
石上の論理展開は間違っていました。
「応援団に入ればリア充になれるのではなく、リア充しか応援団に入らない」
陽キャの中に陰キャが一人、同じクラスの小野寺さんからも、「正気かよ」という眼差しを向けられ、針の筵の石上。
当然、話し合いに参加などできず、ラインをやっていない(ディスコードはやっている)石上は、応援団の副団長・子安先輩から個別に連絡をもらうことに。
そして、「もしかして私たち、入れ替わってる~!?」というコンセプトで、「制服は男女逆」で着用することに。
男子は女子の、女子は男子の制服を着るわけですが…石上には制服を借りられるような、仲の良い女子がいません。
「やっぱり応援団やめるか…」
一人でブツブツつぶやく石上のもとに、たまたま通りがかったかぐや。
「私のでよければ貸しますよ」
覚えたての「陽キャ語」で、礼を言う石上…。
「せっかくだから、お化粧もしてみましょうか」
悪乗りするかぐやですが、石上の「胸周りがキツイ」という言葉をきっかけに、完全にいたずらモードに入ったかぐや。
化粧し終わった石上の額には、「果肉入り」の文字…。
そして、その仲良しな二人の様子を、白銀会長が嫉妬まじりの眼差して見つめます……。
第83話☆白銀圭は話せない
反抗期の圭に対し、母親のように逐一小言を言う白銀会長。
対する圭は、口を開けば「ウザい」だの「死ね」だの、必要連絡か暴言以外で口を開くことがほとんどなく、いったんブチ切れたら、3日は口をきかない有様。
しかし、最近どうやら兄は恋をしているらしい…しかも、今日にいたっては「花占い」をやった痕跡と、ヘコミまくる兄が…。
かぐやに避けられ、背負い投げを食らい、石上会計と仲良くしているところを見て、心を病んでいた白銀会長。
その様子は圭としても気になるところであり、生徒会にはあこがれの存在・四宮かぐやと、友達の姉・藤原千花がいます。
詳細を聞きだしたい……が、反抗期の圭は、ガツガツ行けばまるでブラコン、今までの刺々しい態度との整合性が取れず、それは圭にとって恥ずかしいことです。
最終的に取った行動が「罵倒風質問」。
「え?何これ花占い?キモいんですけど?失恋でもしたの?どう振られたか聞かせてよ?」
「うるせぇほっとけ」
当然の結果ですが…。そこに帰宅した父が、花占いの痕跡を見て、「息子の悩みを聞くのもパパとしての活動だ、略してパパ活だな」と話を聞き始めます。
が、まるで役に立たない父に、会長は家を飛び出そうとしますが…、
「待って、おにぃ!いい感じだった女の子に避けられるのは、『好き避け』の可能性もあるから」
と、アドバイス。少し心が軽くなった会長、何だかんだで仲良し兄妹…。
第84話☆白銀御行は踊りたい
体育祭での集団演技で、「ソーラン節」に自信満々な白銀会長が、逆に不安な藤原書記。
実際に踊らせてみると……。
再び、藤原による「特訓」開始です。
が、ある程度踊れるようになったところで、「そこそこの形」になっていればいいと、もう練習は不要という口ぶりの会長に、藤原はキレます。
自分の発言を省み、藤原に申し訳ない気持ちから、今度は自分で練習することにした会長。
生徒会室での練習中、かぐやが入室します。
「踊りなら教えられる」というかぐやに、教わり始まったところで……藤原帰還。
「私は会長に教えるのを辞めたんです(笑) むしろ、こんなにすぐ代わりを用意する、切り替えの早さには感服すらします。いい政治家に慣れますよ(笑)」
(笑)が付いているものの、顔は全く笑っていない藤原の前で、かぐやに踊りを教わる会長。
かぐやの教え方に逐一ケチをつける藤原。「精神」を大事にする藤原書記と、「正しい形」を大事にするかぐやが、真っ向から対立し、自分が教えるんだ!と会長の腕を引っ張り合います。
腕を引っ張られて痛い思いをしたおかげで、ソーラン節における「引っ張られる網」の気持ちを理解した会長、驚くほど素敵なソーラン節を踊れるようになりました…。
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第85話☆大仏こばちは取り締まりたい
伊井野ミコの親友・大仏こばち回です。
いつも正しく、真っ直ぐで、不器用なミコを、小学生の頃から傍で支え、応援してきた大仏こばち。
校則違反の石上会計を取り締まるミコを見ながら、疑問を感じます。
ミコと石上の傍を通りがかった女子が、「教室で話し相手がいないから、伊井野に構ってほしくてやってるんだって」「うわ、キモい!」と話すのを聞きます。
『石上が全力で女子に嫌われてる…。でも、ここまで包み隠さず嫌われるのは、珍しいケースだ。
ポイントは「攻撃材料」と「被害者の存在」。
石上は中等部時代、意中の女子にストーカー行為を働いたうえ、その女子の彼氏に暴力を振るい、停学処分になった。
結果その女子は転校し、それの弔いとばかり、石上への攻撃は続いている…』
石上がかぐやに勉強を教えてもらった際に、「中学時代色々やらかして」と言っていたのは、このことです。
しかし、大仏こばちはこの話に、懐疑的でした。
『私が知る「石上優」は、不器用ながらも理不尽を嫌う人間』
中等部の頃、生徒会に立候補しても当選できないミコは、「清き一票を💛」と書いた紙を、背中に貼られる嫌がらせを受けました。
何も言わず、ミコに気付かれないよう、その紙を取って立ち去る石上……そんな様子を見たことがあり、大仏こばちの中の石上像は、周りとは違っていました。
しかし、「自分を変えるため」に入った応援団の練習中にも…、
「あんた、よく平気な顔して学校来れるよね?あんだけのことしたら普通…」
同じクラスの小野寺さんから、きつい言葉を浴びる石上。
「平気なように見える?僕は普通に、小野寺さんたちが怖い。でも、いつまでも逃げてらんない。怖くても戦える奴に、僕はなりたい」
そんな様子を見た大仏こばち、応援団長と副団長に、「石上は遊び半分で入った訳じゃないと思うので、よろしくお願いします」と頼みます。
大仏こばちも良い子ですね…。個人的に石上好きなので、石上を色眼鏡で見ない、大仏こばちは好きです。
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第86話☆白銀父は聞きだしたい
ソーラン節も無事マスターし、自身を持って体育祭に挑んだ白銀会長でしたが……まさかの白銀父登場。
かぐやと父を遭遇させてはならない、絶対ロクなことにはならない、と考えた会長は、父を購買に誘導。
が、会長の競技を離れたところで観戦していたかぐやと、白銀父が偶然遭遇…。
「あいつが生徒会長ねぇ…器じゃないだろうに、どうせボロ出さないように必死でやってんだろ。」
息子を軽くディスる白銀父に、かぐやが噛みつきます。
お互い面識はないものの、「四宮」という名前を聞いて、フランス姉妹校歓迎会の買い出し前日、「息子に電話してきた子」と覚えていた白銀父は、「白銀父を隠して」息子について聞きだします。
成績が優秀であること、生徒会長に選出されたこと、見た目がいいことなどを説明しますが、「それは外野でも分かること」と一蹴されます。
「もっと身近な人物の意見……、四宮かぐやにとって、彼がどういう存在なのかを、語った方がいいんじゃないのか?」
「私、この世に良い人なんていないと思っていたんです。だから会長が良い人ぶるたびに、その分心の奥底には醜い企てがあるものだと思い込んで、醜い部分をあぶりだしてやろう、なんて思ってたんです。
でもそれは、いつまで経っても見つけられなくて、そのうち根負けして、会長みたいなタイプも世の中にはいるんだと、認めるようになったんです。
そしたら、世の中意外と、打算なしに動いていることも多いと気づき始めて…見える景色が、少しだけ変わったんです…。」
そんな会長に感謝していること、その会長を育てた両親にお礼を言いたいくらい……初対面の(この時点で白銀父と知らない)男性に、ツラツラと話すかぐや。
直後、その男性が白銀父だと知ったかぐや。
「もしかして、すべてご承知の上で、からかいになられたのですか?」
「当然だろ」
「会長、お茶目で愉快なお父様ですね…とっても素敵な人……」
どうリアクションしたらいいのか、分からないかぐや…。
第87話☆秀知院は体育祭
体育祭のショート・ショート回です。
校舎裏で、何やら揉め事のような電話をする早坂と、それを見てしまったかぐや。
「来るって言ったじゃない!守れない約束なんてしないでよ!……本当は、私のことなんてどうでもいいんでしょ…?」
『相手は彼氏…?早坂にそんな相手がいたなんて……』
「ママの嘘つき…」
実はマザコンな早坂でした…。
障害物競走で、粉の中に顔を突っ込んで、飴を取るやつをやり、テンションの高い藤原書記。
それを見ていた、次に障害物競走に出る男子生徒…「藤原の後の粉」に殺到します。
何気にモテる藤原…。
などなど。
第88話☆そして、石上優は目を閉じた③
※大事な話なので、ちょっと長めです。
第85話で明かされた、石上会計の過去。
「意中の女子にストーカーし…結果、その女子は転校した」
「その女子」である「大友京子」が、秀知院学園の体育祭に現れます。
「楽しそうにやってるんだ、石上君」とだけ言い残し去る、大友京子。
『自分がかわろうとしても、一度したことは時効にならない…』
同じクラスで応援団の、小野寺さんが石上を呼びに来ます。
応援団長がこけて、足首を捻挫したと。
「団体対抗リレー」、アンカーを走る予定だった団長ですが、代わりを石上に頼みたい。
中等部のときは陸上部で、一番速かった石上。
しかし、大友京子の登場以降、過去の辛い出来事に囚われ、周りの声が聞こえてきません。
その代わり、自分を非難する声だけは、小さな声でも聞き逃しません。
「アンカー石上なの?」「風野君(団長)じゃないの?」「なんであいつが…」
中等部の頃、大友京子は石上のクラスメイトで、特に恋心を抱いたわけでもありませんでした。
その頃から少し浮いていた石上にとって、数少ない「自分に話しかけてくれる人」で、話しかけられただけで救われていました。
そして願っていました。
『その笑顔が曇らないように』
でも、願いとは往々にして叶わないもの……。
大友京子に、全国常連の演劇部の部長「荻野コウ」という彼氏ができます。
「カップルを見れば無条件に呪う」石上も、珍しく幸せを願いました。
荻野の電話を聞いてしまうまでは……。
会話の内容と、石上が話しかけた反応から、「浮気」の可能性を疑う石上。
当時、過剰なまでの正義感を抱えた石上は、「浮気」や「一方的な加害」という不条理が許せませんでした。
それ以上に「良い人が傷つく」のが許せませんでした。
石上に対し、荻野が提示した交換条件は、自分の彼女である「大友京子」を差し出すから、「黙っていろ」と。
具体的な描写はないので推測ですが、荻野は大友京子との性行為、或いはそれに近い行為をスマホデータとして保持し、それを石上に見せながら「京子のことが好きなんだろ?」と、「ヤラせてやるから」というようなことを、石上に言ってきたものと思います。
「お前は大友を何だと思ってるんだ?」
そのあとは、二度と女が近づかないような顔にしようと、殴っただけ。
石上と荻野、二人きりだった教室に、騒ぎを聞きつけクラスメイトが集まってきます。
「ここで手を引くなら、京子には何もしないでやる。おまえが何か漏らせば、京子は可哀想なことになる。」
荻野は、演劇部の実力を如何なく発揮します。
「君のやっていることはストーカー!君が今日子を好きな気持ちは、よく解った!でも、僕は京子と別れたりしない!暴力じゃ愛は勝ち取れない!」
『そんな子芝居で、ごまかされると思ってるのか…?』
石上の思いと、事実とは裏腹に、周りから聞こえてくるのは、石上を非難する声。
「キモい」「荻野君が可哀想」「ストーカー」「謝れ」「クズ」
「おかしいじゃんかよ!!大友は……分かってくれるよな?こんなのは…おかしいよな……?」
「おかしいのはあんたよ」
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第89話☆白銀御行と石上優
※ここも大事な話なので、長くなります。
一か月の停学処分となった石上書記。
顧みると、交換条件に大友京子を差し出したのは、マウント取るための発言で、石上を黙らせるためのエサ。
あれはただの駆け引きで、それにまんまと乗った自分が恥ずかしい、対話で決着をつけるべきだった、と反省する石上。
停学期間、課題と反省文を課された石上。
厨二病をこじらせ、安っぽい正義感を振りかざし、大して関わりのない女子のために余計なことをした。
自分が何もしなければ、何も起きなったかもしれない。
イタいし、キモいし、普通に考えておかしい。
放っておけば、案外ずっと幸せにやっていたのかもしれない。
余計なことをした結果が、これ。
思ったことを、そのまま反省文に書けばいいと思っていました。
毎日朝晩、在宅確認の電話が来て、母親が泣きそうな顔でそれに出る。
普通に授業に出た方が、楽なほどの課題を必死でこなした後、夜は父親に死ぬほど怒鳴られる。
週末ごとに課題を提出し、その度に教師から説教を受ける。
停学期間の一か月が明けても、「反省文」だけが提出できず、復帰が認められない石上。
「荻野はよぉ、チャラチャラしてるが、性根の悪い奴じゃあない。お前がきちんと謝るなら、許すって言ってくれてるんだぞ。優しい奴じゃねぇか。」
教師の言葉に、頭に血が上る石上。
『告発文だ。全部ぶちまけてやる。荻野がキレて大友を殴ろうが、リベンジポルノかまそうが、ぼくには関係ない。一刻も早く、解放されたい……』
書いては消し、書いては消しを繰り返した、石上の反省文。
結局、告発文は書けず、媚びるような謝罪を並べただけの、反省文と呼べない何か。
『ごめんなさい。僕が間違っていました。許してください。イタくて迷惑な、おかしい奴でした……』
リレーも終盤、アンカーの出番が近づきますが、石上の頭は真っ白です。
『赤組だっけ?白組だっけ?どっちからバトンをもらえばいいんだ?僕は、どこに居たら…』
「アンカーが鉢巻きしてなきゃ、締まらんだろう」
石上の頭に鉢巻を巻いたのは、白銀会長でした。
『そうだった、忘れるところだった……』
毎週課題を出しているのに、復帰を認めない教師に、中等部の風紀委員・伊井野ミコが抗議していたこと。
それを聞いた校長が、高等部への進学を認めてくれたこと。
中等部から「要注意の子」が進学したという話を聞き、白銀会長・四宮副会長・藤原書記の生徒会が動き、石上が誰にも話さず秘密にしていたことを、事も無げに、問答無用で引きはがしたこと。
「正しい、正しくないを論じるつもりはない。だが結果的に荻野の悪い遊びは鳴りを潜め、大友京子に被害は及ばなかった。目的は達成している。頑張ったな、石上。だとしたら、おまえの書くべき反省文はこうだろう!!」
「お前はおかしくなんてない」
分かってくれる人が居ることを、忘れかけていた石上。
「あんたが変なことしたから、私振られたんだからね!全部アンタのせいなんだから!」
大声で叫ぶ大友京子に、
「うるせぇばーか」
バトンを受けたアンカー石上、走ります!
第90話☆大友京子は気づかない
「うるせぇ、ば~か」
一言、大友京子に発し、バトンを受けて走り出す石上。
白銀会長、かぐや、藤原書記も応援します。
普段、犬猿の仲の伊井野ミコは、誰にも聞こえないような、小さな声で
「がんばれ、石上」
トップとの差がみるみる縮まり、「石上って…結構速くない?」という声も。
『ここで勝って、証明して見せる。僕はこれでいいんだと、僕はおかしくないと。証明して見せる!』
わずかに、ほんのわずかに、トップには届かず……。
『やっぱ駄目なのか…僕は何も変えられない。僕は結局……』
「おじがったでぇ!!ゆぅぐうぅぅん!!!(惜しかったねぇ!優くん!)」
ボロボロに泣きながら石上に突進してきたのは、応援団の副団長・子安つばめ先輩。
応援団長も、石上の良い走りを称えます。
「よく平気な顔して学校来れるよね」と辛辣な言葉を石上に浴びせた、同じクラスの小野寺さんも、「あんまり気にすんなよ、元々リードされてたんだから」
石上をフォローします。
応援団の練習を通して、石上が「周りの評判」と違う人間だと、分かったのでしょう。
応援団の皆が、石上を心配して集まります。
もっと前から、応援団の皆の、石上に対する色眼鏡は外れていたのかもしれません。
が、「自分は嫌われ者」と決めつけ、周りを見なかった石上。
この時初めて、自分の周りにいる人たちが、「良い人だ」ということに気付きます。
大友京子は、体育祭の終了を待たずに帰ります、「これから合コン」だと……。
何も知らずに幸せ能天気な様子を見て、真相を全部伝えたらどうなるか、と考えるかぐや。
「あの笑顔こそ、石上君が守ったものなんでしょう。まったく、得の無いことをしたがる子よね、石上くん。本当……かわいい後輩だわ。」
石上が応援を務める赤組の勝利で幕を閉じた、秀知院学園の体育祭。
第91話☆藤原千花は膨らませたい
唐突にゲームを提案する藤原書記。
「何回でもシコシコして良くて、でも最低一回はシコってしなきゃいけないくて、限界に達した人が負けってゲーム、しませんか!?」
ちょっと卑猥な想像をする男子(白銀会長・石上会計)二人ですが…何のことはない、バラエティ番組でよくある、交代で空気入れで風船を膨らませ、割った人が負けというアレです。
藤原の用意した風船の、予想外の大きさに怯み、一回ずつしか空気を入れられないかぐや、白銀、石上の三人。
藤原に乗せられるまま、何回もシコシコする伊井野ミコ。
ミカンの汁(リモネンにはゴムを解かす作用がある)や吹き矢を使って、何とかして自分の番での破裂を避けたい、かぐや。
会長は会長で、「愛する女が困っていたら、何としても守ってやるのが男だ」という、子供の頃の父の言葉を、ガン無視。
最終的には…会長からかぐやへの順番交代のタイミングで、傍でミカンを食べ始めた藤原の、そのミカンの汁が……二人にとって最悪なタイミングでの破裂…。
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