「ぼくらの」あらすじ紹介【ネタバレを含みます】(14.ウシロ⑥~日常~)

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ウシロ(宇白 順・うしろ じゅん)編⑥


ウシロの戦闘は、たった一人の敵ロボットのパイロットを殺すまで、終わりません。

我々の地球と同じ規模と考えると、約75億人。

その中の「たった一人」を当てるまで、一人一人を殺していくウシロ。


蹂躙、虐殺以外の何物でもない、ジアースの行為。


相手の地球の戦域は、皆が寝静まった夜。

学校の水飲み場

パソコンの並んだオフィス

道路を照らす自販機の灯り

公園のブランコ

洗面台の歯ブラシ

子供のおもちゃ箱

そんな、当たり前の「日常」を、無数のレーザーで壊し続ける、ジアース。


相手の地球のアナウンサーが、カメラに向かって叫びます。

「皆さん、この映像をご覧いただいていますでしょうか!!

まさに今、敵性侵略体による、虐殺が行われています!!

いつまで映像をお送りできるか分かりませんが、その瞬間まで、ここで実況をお伝えしたいと思います!!

敵性侵略体、その姿はまるで、まるでーーーー」


旦那
旦那

「悪魔」のようですね…。



あまりのむごさに、往住明もカメラに手が伸びます。

録画を停止しようか…。

が、思い留まります。

ジャーナリストとして、

大人として、

ジアースパイロットの父として。


「聞こえる…聞こえる…叫び声が…」

佐々見さんも多手さんも、往住明も、惨い様を見てはいますが、実際にそれを行っているのはジアースであり、操縦しているウシロです。

秒間数万人を殺し続けていれば、精神もおかしくなってきます。


バカ野郎、そんなの、空耳だ。

でももし、本当に聞こえてるんだとしても、てめーは目も耳も、ふさぐんじゃねぇ。

オレもつきあってやるから。


妹・カナを思い出すウシロ。

散々暴力を振るってきたウシロ。

それに耐え続けてきたカナ。

すべては、血の繋がらない自分を兄を、繋ぎとめるために。


てめーは可奈よりましだぜ。

痛みを与える苦痛を知ってて痛みを与えるより、痛みを与えられる苦痛を知ってて痛みを与える方が、より過酷だ。

可奈は、それをした。


コエムシなりに檄を飛ばし、コエムシなりに、ウシロに寄り添います。

が、ウシロは身体にも異変を来します。

戦闘前から何度も吐き気を感じていましたが、今度は本当に嘔吐。

一度堰を切ると、嘔吐が止まりません。

苦しいながらも、戦い続けなければならないウシロ。

大人たちも、声を掛けられません。


「宇白、着替えな。」

「このままで…いい。」

「着替えならあるぜ。

宇白、てめーの、だろ?」

ナカマの作ってくれた、ユニフォームでした。


ナカマがユニフォームを作った後、カコとウシロだけは、このユニフォームを着ませんでした。

カコは「死に装束みたいじゃねーか」と。

ウシロは…特に言葉にはしませんでしたが、「オレはいい」という表情で。

皆と一線を引いて、冷めたところのあるウシロ。


しかし、カナの戦闘後、ウシロの意志で「ユニフォーム姿のまま」、棺に納められた、カナ。

そして、そのユニフォームに、初めて袖を通したウシロ。


ぼくらの ©小学館/鬼頭莫宏





ナカマのユニフォームを着て、ウシロ、勝利。

最終戦。



ワク

コダマ

ダイチ

ナカマ

カコ

チズ

モジ

マキ

キリエ

コモ

アンコ

カンジ

関さん

カナ

田中さん

マチ

ウシロ

皆がバトンを繋いで、ぎ取った勝利。

「ぼくらの」地球の勝利。


残すは、「次の地球」への、引き継ぎ。


前の記事:ウシロ編⑤
次の記事:コエムシ編①

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