キングダム【あらすじ紹介】631話「朱い階段」【ネタバレ】

 

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羌瘣の声

蚩尤の「禁術」を使って、信が進む「天地の間」に辿り着いた羌瘣。

「信っ!!待てっ!信っ!!こっちを見ろっ!!」

羌瘣の声は、信には届いていないようです。

そして、信の進む先には「朱い階段」が…。

日本で言うところの「三途の川」でしょうか。

渡ったが最期、二度と戻れない黄泉へと続く道。

信を呼び続ける羌瘣の周りだけが、沼のようにぬかるんでいます。

身動きの取れない羌瘣は、必死で信の名を呼び続けます。

「待てっ!待って、信!!」

ハッキリと声は聞こえないものの、「何か呼ばれた気」がして振り向く信。

しかし、振りむいた先には誰もいません。

羌瘣の姿は、信には見えないのです。

「ま、いっか」

と向き直した先に現れたのは…漂でした。

里典の下僕として、信と一緒に育ち、「2人で天下の大将軍になる」と誓い合った漂です。

天地の間の「案内役」として出てきた漂。

信に、早く朱い階段を上るよう促します。

それを止めようとする羌瘣。

しかし、ぬかるみに自由を奪われ、力を吸い取られていきます。

「キングダム」 © SHUEISHA Inc.

力を吸われているのではなく、「命を吸われている」のです。

このままだと、自分の命も危ない。

『そうなる前に、あいつを戻すんだ

信を…飛信隊の元に…』

信は漂と共に、朱い階段に向かって歩きます。

城戸村で暮らしていた頃の話をしながら。

「二人で鍛えまくったからな」

「何のために鍛えていたか、覚えているか?」

「ん……そりゃお前、一番に強くなるためだろー」

「天下の大将軍になるため」

二人で誓った大切な約束さえ、天地の間で忘れてしまった信。

「おれが死んだあとは何があった?」

「戦場行ったよ、戦場。本当に活躍して、自分の隊とか持ったんだぞ。」

「なんて名の隊だ?」

「え……?あれ…何だっけ、忘れた。」

そしてついに、朱い階段の前まで来た信と漂。

「ほかに何か、話ことはないか、信」

「そうだ!秦の国の王様に会ったぞ!っていうかダチになった!」

「その王様は、どんな顔をしてるんだ?」

「顔?知るかよそんな…あれ?ダチだから知ってるはずなのに…」

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朱い階段

信に何かを思い出させようと、色々聞きだそうとする漂ですが、

「やっぱいーや、思い出せねぇ。忘れた。

さっさと上っちまおう。」

信が階段に足を掛けた、その時。

「あれ?なんか…体が…。

前に進めねェんだけど…」

必死の思いで、信の身体に羌瘣がしがみついていました。

 

「キングダム」 © SHUEISHA Inc.

お前の隊の名前は飛信隊だっ!!忘れるなバカ!

そしてお前の夢は、てっ…

漂に口を押えられます。

「それは自分で思い出さないといけないんだ」

「わりー、漂。まだ、お前たちのところには行けねーや。」

「何でだ?」

「決まってるだろ。二人の夢だった、天下の大将軍にまだなってねー!」

やっと大事なことを思い出した信。

「今すぐその光の穴から向こうへ行け。それで戻れる。」

漂が消え、信に羌瘣が見えるようになりました。

自力で立ち上がれない羌瘣。

信に抱き起してもらい、信を「ぎゅっ」と抱きしめ、信を光の穴に押しやります。

自分は、例の沼にはまったまま。

「頑張れ、頑張れ、信」

「信を飛信隊の元に戻す」ことが目的で、そのために「自分の寿命のすべて」を賭けた羌瘣。

天地の間の沼に、その身を託し、死を待ちます。

「あぶな!あぶなあぶな、間に合った!」

「ったく、お前があっちとかいうからだぞ!」

「ナハハハ、お前がいて助かった。

なんだか分からんが、なーんかまだ役目がありそうな気がして、とどまっててよかったぜ」

「ああ、全くだ」

「お前は死にたてホヤホヤだけどな」

「ホヤホヤいうな!」

 

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朱海平原の戦いで戦死した、松左と去亥でした。

「やべ、閉まるぞ」

「じゃーな、羌瘣」

光の穴に羌瘣を投げ込む2人。

「うちらの大将、頼んだぞ」

信と羌瘣、無事生還。

前の記事:630話「天地の間」
次の記事:632話「再始動」

 

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