「ひぐらしのなく頃に 解」 祭囃し編 其の参「終わりの始まり 」あらすじ


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ひぐらしのなく頃に 解 ~祭囃し編~ 其の参「終わりの始まり」

羽入目線の、雛見沢で起こった出来事の、振り返りの回になります。

ダム建設計画説明会。

「建設計画説明会」ということは、当然工事が始まる前。

「オヤシロ様の祟り = 雛見沢連続怪死事件」の始まりが、ダム工事現場監督のバラバラ事件でしたので、それよりもずっと前、ということになりますね。

「ダムは作らせない、それが村の総意じゃ。

東京に帰って、そう伝えんしゃい」

園崎家当主・園崎お魎です。

そのお魎に食って掛かる男性が一人。

「やかましい!勝手に総意にすんなや!

皆がお前んとこみたいに、いくつも山持っとるような金持ちちゃうんじゃ!

雛見沢には貧乏人もいる!

おれ達はその補償金で十分なんじゃ!

立ち退いていい住民もいるんじゃ!」

御三家と対立するこの男性は、「北条」を名乗ります。

悟史と沙都子の父親です。

「この園崎お魎、久々に頭に血ぃ昇ってきたぁ!

きっちりケジメ取らせてもらうかんな!

あんじょう楽しみに待っとれや!!」

これが、北条家が雛見沢で村八分にされるきっかけですね。

その様子を見ている羽入。

『村が、真っ赤な怒りに染まる…

何も出来なくて、ごめんなさい』

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それから数年後、4年目の「オヤシロ様の祟り」が起こる前ですね。

深夜、悟史に背負われて入江診療所(入江機関)に来た沙都子。

雛見沢症候群「レベル5」が再発した模様です。

「何が原因なんでしょうか…

悟史君と沙都子ちゃんは、叔母さん夫婦に引き取られたはずですが…」

入江先生の言いぶりからすると、2年目の「オヤシロ様の祟り」以降ですね。

「沙都子ちゃんがこのまま回復不能な状態になったら…治療方法を確立するための大切な資料に…クスクス」

「あんな子供を解剖…そんなことにはしません!」

雛見沢ファイターズの練習が終わった後。

「監督、沙都子の状態はどうですか?

もう2週間になりますが…」

「それが…沙都子ちゃん、気になることを言ってましてね。」

「ひぐらしのなく頃に 解」 ©2007竜騎士07/雛見沢御三家

「今までの『お父さんたち』にされたことだ…。

沙都子の中では、全部が一緒くたになっているんだ…。」

「そうなんですか…てっきり今のことかとばかり…」

「監督。もしご迷惑でなければ、もう少し入院させてもらえませんか?

沙都子は叔母さんたちとも、馴染めてないんです。

大人に心を開かないので…」

「沙都子ちゃんを庇う悟史くんは、お兄ちゃんの鏡ですね。」

「違うんです。そんなじゃないんです。

もうしばらく入院してくれたら、僕も気が楽だと思っただけなんです。

退院したら、また叔母と沙都子の言い争いが始まる…。

そこに巻き込まれるのが辛いんです!」

その様子も見ていた羽入。

『ボクが無力だったから……』

雛見沢症候群に研究を続ける、入江先生。

「雛見沢症候群という寄生虫感染症が、ほぼ間違いなく存在するという、浮彫の情報はいくらでも集まるのに…。

原因となる病原体が発見できない。」

検体を東京に送ったものの、その結果、病原体が発見できなかった、という知らせを受けたのです。

「電子顕微鏡なら、と思っていましたのに…」

「極小の極小なのか…

或いは検体が悪いのか…」

「どういうことですか?」

「例えば、ネズミの死体を調べても蚤は見つかりません。

宿主が死んだ時点で、寄生虫の生活基盤が崩れるからです。」

「では、『生きた検体』で調べればいい、ということですか?

解りました、用意させましょう…クスクス」

「!?…生きてるうちに、その脳を調べるなんて…」

「いずれ死ぬ人に、ほんの少し早くお休みいただくだけですよ…クスクス」

小此木に電話し、『生きた検体』を依頼する鷹野さん。

沙都子の件もそうでしたが、完全にマッドサイエンティストですね。

雛見沢ダムの工事現場。

作業が終わった夜、現場監督が作業員につるはしで襲い掛かります。

「正当防衛」をはるかに超え、「過剰防衛」でも済まないような反撃を監督に食らわせ、「親でも見分けがつかない」姿にしてしまった作業員。

一人の作業員が現場監督の死体をバラバラにし、「各々が責任もって隠す。全員仲良く共犯といこうじゃないか」と提案します。

実はこの作業員、雛見沢症候群の末期患者です。

おそらく現場監督も雛見沢症候群に感染させられ、襲い掛かったのでしょう。

これが最初の「オヤシロ様の祟り」ですね。

「現場監督の右腕」を持っていたところを「山狗に保護」された作業員。

「前科者で執行猶予中。

こんなクズ相手では、入江所長も躊躇ないのでは?…クスクス」

「…鷹野さん。解剖にあたって、『東京』との調整をお願いします…。」

「生きた検体」を入手するために、手段を選ばない鷹野さん。

マッドサイエンティスト鷹野に唆(そそのか)されても、人間らしい心を保とうとする、入江先生。

同じ頃、警察署内では。

検視官の先生が、大石さんに

「チンピラも避けて通るお前にげんこつ食らわせたのは、後にも先にもこいつだけだったな。」

『ばかやろう!お前それでも日本男児か!!』

殺害され、バラバラにされた現場監督に、叱られたことを思い出す大石さん。

「本当の親父より、げんこつをもらった気がします。」

「ホシの目星はついているのか?」

「証拠はありませんが、ダム戦争を煽るだけ煽った園崎家が絡んでいる可能性は高いと、睨んでいます。

きっちりケジメはつけますよぉ。

おやっさんの右手も、取り返してみせます。」

「ひぐらしのなく頃に 解」 ©2007竜騎士07/雛見沢御三家

『全ては妙な具合にねじれ、様々な人々が巻き込まれていく。

ボクはそれを、ただ見つめるだけ。

ごめんなさい。ごめんなさい。』

沙都子の枕元で謝る羽入。

「目が覚めましたか、沙都子ちゃん。」

「入江先生…『ごめんなさい』と声がしましたの。謝る声が。」

『それはすべて、鷹野の意志のなせる業なのでしょうか。

そして僕には、それを止める力は無いのでしょうか…。』

園崎家の縁側。

「ボクはお買い物に行くと、よくお駄賃に飴をもらいますが、沙都子は一緒に行ってももらえません。

沙都子にあげようとすると、

『その飴は梨花がもらったもの。渡した人だって、梨花に食べてほしいと思って渡したんですわ

だからわたくしが食べたら失礼ですわよ』と。

ボクは、ひどいことをしてしまったのです。

魅ぃ、僕たちは沙都子や悟史の仲間ですよね?」

「そうだよ、2人とも大切な仲間だよ。」

「なら、僕たちの仲間を救うために何、かできることはないのですか?」

「私たちに…何ができるんだろうね…。

もし、沙都子に味方が現れてくれるんだとしたら、それは村のしがらみに囚われない、そういう人なんだろうね…。」

「きっときっと、村の外から村のしがらみに囚われない人がやってきますです。

『彼』と力を合わせて、ボクたちは村の悪弊を打ち破るのです。」

それが、僕たちの未来を拓く最初のカギ。」

「梨花ちゃんは、時々おじさんが分からないことを言うよね。」

「そのうち分かる時が来るのです。」

「ひぐらしのなく頃に 解」 ©2007竜騎士07/雛見沢御三家

『その時が本当の始まり。そしてすべての終わりになる。そうでしょう?羽入。』

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