信のために
死んでしまった信を助けるため、羌瘣が立ち上がります。
龐煖との死闘で、既にボロボロの羌瘣。
おそらく立っているのもやっとのはずですが…。
王翦本陣から駆け付けた玉鳳隊、楽華隊。
玉鳳隊の番陽副長は「なぜ貴様らは李牧を追わんのだ、飛信隊!」
と怒鳴りますが…。
王賁、蒙恬とも、その「異変」に気付きます。
飛信隊の兵が、皆泣き崩れていることに。
信を「生き返らせる」という羌瘣。
方法は、やはり蚩尤の「禁術」でした。
しかし、羌瘣はやったこともなければ呪語も覚えていない、と。
想い出しがら、術を開始します。
思い出したのは、まだ象姉と修行していた頃。
死んだ鳥を生き返らせようと、していた時のこと。
「あんた何やばい禁術やろーとしてんの?」
「え?やばいの?これ」
「絶対やるなって言われたじゃん、バァに
しかもうそっぱちで、おかしなことになるから
一応昔からの”掟”だから伝えるけど、絶対やるなって
死んだやつを生き返らせる術なんて
この世に存在しないってさ」
確かに象姉は言っていました。
「死んだやつを生き返らせる術なんてない」と。
しかし、それは「嘘」だいうことを、羌瘣は知っていました。
自分がいつか使って、良くないことが起こるから。
そうならないように。
でも、「何」が起きるにしても、今起こっていること以上に、最悪なことはない。
呪語を思い出しながら、術を開始する羌瘣。
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天地の間
信と羌瘣、互いの気の道を開いていって繋ぐ術。
相当術者の心身に負担をかけるようです。
「第一の門くぐり…
開かずの第二の門 心の手で解かし 白き橋へ
それ即ち 盤古の橋
………
天は地へ
地は天へ
陰陽の奥儀
羽仙と地仙は うねり歌う
人の身は土くれ
人の血も土くれ
人の命は 蓮華の光」
明らかに羌瘣もヤバ目です。
「よし、繋がった、多分
行ってくる
変化があったら
皆で信を呼んで」
言い終わると、気を失った羌瘣。
気を失ったというよりは、信と繋がった「気の道」に意識を飛ばしたようです。
何もない、真っ白で、空虚な空間。
信もいません。
少しして現れたのは…幽連。
羌瘣が参加するはずだった「祭(さい)」で、卑怯な手を使い象姉を殺し、勝ち残った蚩尤。
「ここが天地の間(はざま)の門戸だ
ここより先に行くにはお前の命--寿命をいくつかもらう
そしてそれは、お前が決めろ」
「そういう術なんだ、瘣」
現れたのは象姉でした。
羌瘣の寿命を減らすことでしか、信を助けることはできない。
しかも、死んですぐなら術者の寿命半分で、二分の一で生き返る。
しかし信の場合、死んでから時間がかなり経っている。
たとえ寿命を半分使っても、生き返る確率は「十に一つくらい」。
羌瘣の答えは…。
「どうしても死なせたくない、信を
私の命 全部やるから
あいつを助けに行かせてくれ」
一分の迷いもなく、羌瘣は信を助けに行きます…。
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