圧勝【あらすじ紹介】10巻




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その9の続き、ご紹介していきま~す。

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篠山とまどか


クスリを飲んだテツが大塚双を殺し、テツ自身は意識不明。

これまでクスリを飲んだ人間は、例外なく死んできましたから…テツも死ぬんでしょうか?

大塚双とテツが搬送される様子を見ていた、目黒茂。

若手の刑事に大塚を止められなかったのか問われると、「ケーサツは何か起こってからじゃなきゃ動けない。こうやって人が死ぬことで法整備される利点もある」と返します。

納得がいかない若手刑事。

「そんな死、ただの踏み台じゃないですか!」

そうだよ。地獄だよ、この世は

ケーサツが叩かれることは日常茶飯事です。

怠慢が原因であったり、或いはケーサツ内部での不祥事など。

それとは別に、「防げなかったのか?」と問われるもの。

ケーサツとしてどこまで踏み込んでよいか分からず、躊躇している間に事件が…というケース。

絶対に「次につなげる」必要がありますね。

一方、まどかに拉致られた(?)ユニちゃん、やっとのことで自宅に戻ります。

拉致られたのが8巻の出来事でしたからね。



主人公(ヒロイン?)、久しぶりのご登場です。

さて、大塚双とテツがやり合う間際に逃げた、主人公(ヒーロー?)・篠山と、佐々木まどか。

篠山から、おそらくテツは大塚双を殺したであろうことを聞かされます。

パニックになるまどか。

自分が何も知らされてなったこと、バカだからなのか、頼りないからなのか、止められなかったのか…。

篠山も同意します。自分もそうだった、と。

大事な時に何も知らされなかった。

山崎(有能デブ)、ハルコ、ナオキ、テツに守られていた…情けない。

ケーサツに話さなきゃ、自分にできることってそれぐらいだからと、現場に戻るまどか。

神田零


スマホニュースで、弟・大塚双が死んだことを知った、兄・神田零。

15年前のことを思い出します。

父親が銃殺された後、1人海外に行ってしまった母が、やっと自宅に戻った時のことを。

幼い神田零は、父や自分たちが好きじゃないのか?と問います。

「好きだったわよ、愛していたわよ。

でも、先に私を放って愛さなくなったのは、あの人。

愛してくれない人を愛し続けるのは、無理だわ。

零たちに罪はないけど、ゴメンね」

父の分まで母を大事に、弟のことを大事にするから、だから…。

自分と一緒にいてくれと、願いたかったのでしょう。

「双のこと、よく見てやってね。じゃあね。」

母親に見放された、神田零。

「約束、守れなかったな」

「双のこと、よく見てやってね」

母からの最後の頼み。

父の会社を継いだ、神田零は多くの大人を見てきました。

自己保身しかない大人」を。

そして、自分も同じだった。

目的にために、弟をどうしていいか分からなかった。

確かに目的にために、弟をいいように使ってましたからね。

『母さん、このニュース見たかな…』

死んだ弟に申し訳ない。

神田にそういう気持ちが、少しでもあれば、死の間際に兄の声を聞きたくて電話をしたくらい、兄を慕っていた弟・双も、少しは報われるのでしょうか…。

恋愛3人組


河川敷での大塚双らの会話を、篠山からの電話越しに聞いていた、恋愛3人組(西園寺、明里、真)は、真の家に集まります。

真は知り得た情報をもとに、一連の事件を山中大生目線で見た、リアルなノンフィクションを書き出し始めます。

そんな話の最中、ニュースでは「新見駅付近で3件の交通事件が相次ぎ…」

「…多いわね」

「暑いからじゃない?」

何かの布石なのか。

記事をまとめたり、執筆をするから解散。

真の一言で解散する3人。


ユニと上野


恋愛3人組の話の2日前。

ホテルから男と出てくるユニ。

出口で上野犬助に会います。

偶然、というよりは、犬助が待っていたような…。

「ちょっといい?」

男だけを連れて行く犬助。

「彼女とは何もして…」

と言いかけた男の様子がおかしくなります。

ユニちゃんとセッ〇スすると…ですね。

「何もやっていない」わけではなさそうです。

犬助に背を押された男、例の「ブチッ」が発動し、自ら走行中のトラックに向かって走り出し、はねられます。

ユニに聞くと、「帰るところなくて」と。

もちろん自宅アパートがあるわけですが…、今「帰りたい」と思える場所ではなさそう…。

篠山と目黒マメ


篠山のもとに、目黒マメが訪れます。

ハルコに憧れていたバイトの後輩で、ハルコの死後、一度篠山を訪ねてきましたが、「心の整理がついていない」と、話してやれなかった目黒マメ。

再び篠山を訪ねてきたのです。

喫茶店で話し始めた2人。

父の目黒刑事が関わっている事件でもあり、大塚双を殺したのがハルコの元カレ・元木テツということもあり、事件の話題も口にしますが…。

マメが一番聞きたかったのは、ハルコが最後に好きだった人・篠山のこと。

それに対する篠山の答えは、

「背が高くて、ガタイがいい感じの…」

自分ではなく、テツの特徴です。

「多分ハルコさんは、僕のこと好きだった時はなかったんじゃないかな。僕も、ハルコさんのこと本当に好きだったかは、解らない」

「ハルコ先輩はそんな人じゃないです」

生きてる人間に対しても、相手の気を知ろうとしなかった篠山にとって、マメのように(ハルコが)死んだ後でもその人のことが知りたい、と思うことは、思いもよらぬものでした。

対するマメは、自分の慕う先輩が好きでもない相手となんて付き合わない、ましてその相手が、自分も好きだったかどうか解らない、なんて言われ、当然怒ります。

早々に席を立ち、「今、篠山さんとはあんまり話したくないかも」

高校の頃、女子に嫌われていたのか、いやな記憶を呼び起こした篠山。

「ゴメン急に、失礼なこと言って、ハルコさんに…」

「もしハルコ先輩があなたを本当に好きじゃなかったとしても、付き合ってた事実を信じてあげてほしいです」

ユニと篠山


マメを別れた後、自宅に戻った篠山は、久しぶりにユニと会います。

「ゲームしない?そっち行っていい?」

というユニ。

ハルコのこと、マメのことがあった篠山。

「吉田さんとまず、ちゃんと友達になりたいです。」

一瞬喜ぶユニですが、

「なので、ちょっと今日はまだゲームできないです」

友達になりたいなら、すればいいのに…。

異性の友達=セッ〇ス、というユニには、篠山の言葉は理解できません。

「よく解んないけど、解った」

部屋に戻ったユニ。

『友達って何?』

篠山と猫耳パーカー


篠山も部屋に戻り、ハルコのことを考えます。

ハルコは自分にとって、何だったのか。

自分を受け入れてくれれば誰でもよい、ただの性欲のはけ口だったのか…。

しばらく考えたのち、

「ダメだ、散歩してこよ」

つくづくダメな主人公ですね…。

散歩の途中、ゲーセンによる篠山。

格ゲープレイ中、猫耳パーカーを着た子(性別不明)に声をかけられます。

猫耳パーカー曰く、事件が起きているせいで、ゲーセンも人が減っている、と。

「てかさーー死体全裸って超見たくね?」

死体全裸とは、高木涼や西園寺、ハルコを殺した紅林ナオキたちと喫煙所メンバーだったトッキーこと土岐幹久の彼女、仙川美奈のことでした。

土岐がユニとヤッてしまい、そこから感染した美奈。

土岐との行為中、攻撃的になった土岐に恐怖し、裸のまま外に出て、帰るに帰れず、飲み会で一緒になったことのなる男の家に転がり込み、情事後、転落死した子です。



自殺するにしても全裸ってウケる、と完全に野次馬な猫耳パーカー。

この猫耳パーカー、実はまだ高校生で、学校はサボり。

なおかつ、いじめられている、という…。

高校の頃の自分(おそらくいつも一人だった)を思い出し、自宅に上げる篠山。

連絡先を交換した2人。

猫耳パーカーの名前は、「北見ゆう」。


篠山誠


以降、頻繁に北見ゆうからの連絡が来るように。

「いじめられている」という発言からも、不器用そうだと感じた篠山。

再び自分の高校時代を思い出します。

いじめられていたわけじゃなかった。

けど、居場所がなかった。

たまたまツイッターで、グラビアアイドルの画像を見ているところを、クラスメイトの女子に見つかります。

「うわっ、エロいイラストもある。

オタクじゃん。

オタクにも性欲あんの?キモッ!」

「いや、そりゃ男なんだから…」

と男子がフォローを入れるものの、

「ナイナイナイ、キモ~~~~!」

男子の「気にすんなよー。」というフォローの甲斐もなく、翌日から篠山は学校に行かなくなりました。

オンラインには居場所があったけど、あの時現実で誰かいてくれていたら…。

北見ゆうに、過去の自分を重ねる篠山。

「また遊びに行っていい?」

という北見に対し、

「いいですよ」

と返信します。

北見ゆう


猫耳パーカーの北見ゆう。

一人称「おれ」ですが、女の子。JKです。

学校に行っている気配はなく、所謂ネト充。

ゲームの中では強者で、皆が称賛し、妬んでくれる。

そして、リアルが忙しくてイン率が低いプレイヤーを叩く…。

そんなネットの世界でも、リアルの話題は出てくるもの。

他のプレイヤーから「いつもいますけど、リアル大丈夫っすか?」と聞かれ、勢い任せに「働いてるし彼女がいる」と。

働いておらず、学生なのに学校に行ってない…。

女子だし、彼女も彼氏もいない…。

しかし、「彼女がいる」というコメントの食いつきが良いことに気付いたゆう。

篠山の家に行くことにします。

篠山とゆう


「なぁ、恋人っていたことある?」

不躾な質問ですね。

「童貞だよなぁ?」

決めつけですね。

「あ、それは、違います」

ハルコさん、いましたからね。

「恋人の作り方、教えてくれよ」

ゆうは「恋人がいるとネットで食いつきが良い」→「恋人がいたら認めてもらえる」という発想に至ったようです。

承認欲求が強く、ただ人とのかかわりが少ないので、自己表現が著しく下手なんですね。

自分を受け入れてくれる人、拒否しない人、そういう人が欲しい。

人の上に立ちたい、基本上から見下すスタンスなので、なかなか難しい性格みたいですが、根本は寂しがり屋さんなのかな…。

「北見さんJKじゃないですか!恋人なんてすぐ出来ますよ!」

またこの主人公は、軽く言っちゃいます。

「JKは好きか?」

「好きな人は多いと思いますよ?」

「お前は…?」

「JKだから、っていうのはないです…」

「じゃあ、のことは」

コミュ障拗らせると、こういうことになるんですかね。

いきなり告白です。

いいですね。

恥じらいながら、さっきまで「オレ」だった一人称が、いきなり「私」です。

こういうギャップにやられますよ、男は。

「僕、好きな人いるんで」

いいけどね…ハルコとは付き合ったのに、JKとは付き合わない。

中途半端にフラフラし、中途半端に一途。

たまにはこういう主人公いても、良いと思います。

「お前もオレを、拒否するのか。」

どうせ拒否するなら、はじめっから優しくすんな!

正論ですね、ぐうの音も出ないくらい。

「友達として、また来てもいい?」

「はい」

可愛く見えてきた、ゆう。

憎らしく見えてきた、篠山。

ユニと篠山


玄関を出たところで、ユニと鉢合わせ。

「この子はゲーセンで会った友達で…」

「友達…」

友達という言葉に反応するユニ。

「いいな…友達」

「オレで良ければなりますよ」

ユニの場合、女性同士はね、すぐ友達になれますから。

男性と友達になるためには…一線超えなければなりませんが…。

篠山の好きな人がユニであることに、すぐ気づいたゆう。

『誰かの好きな人を生で見るのは初めてだ…

どこがいいんだ?

顔は可愛いけど…

あと胸もでかい

でも何考えてるか分からない

どんな人か分からない

オレが知ってる人間に、似た人がいない』



ゆうが帰り、ユニと篠山は2人でコンビニへ。

「そのね、質問していい?あのネコミミの子。

友達ってことはしたの?

あの子年下だよね?

私も初めてできた友達は年上だったよ。

君もあの子からしたら年上だよね。

何で?」

篠山を責めるような、ユニの目…。

以上が10巻のご紹介になります。

相変わらず着地点が見えてきませんね。

それも良し。

ラストのユニ。

篠山を責めるような目。

嫉妬…?

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コメント

  1. この漫画は より:

    感想拝読しました。
    主人公の篠山くんにはイライラしますね笑
    このイラつく篠山君こそが作者の本当に描きたい存在だと思っています。
    ユニ中心に謎多い赤目よりも、行動力あるデブよりも篠山を描きたい。実際描写量多いですし。だからアレが主人公なのは必然です。

    …篠山というリアルなクソ野郎を描写したいのではないかと。
    なのでデブ亡き今ストーリー進捗が遅いのも実は大したことないんじゃないかなと。

    篠山的なクソ野郎はリアルでも結構存在するんですが、物語で描かれることが少ない。
    世にこんなクソ野郎いるよなあ?と晒しているんですよきっと笑

    まあ、キレーな眼をした幼稚な、人の気持ちを考えないクソ野郎ですよね。
    物語が進むにつれて、篠山君が自分語りで自分のクソさを自覚していく、でも最後までクソのまま…という展開を予想します

    • はるみ より:

      コメントありがとうございます。
      そうなんです、篠山君にはイライラしてしまいます…。
      コメ主さんのおっしゃる通り、「既存の主人公」ではない、「リアルなクソ野郎」が描きたいんでしょうね。
      あとは、どう着地させるのか、ですが…篠山君は覚醒せず、あのままで着地するんだろうな、と私も思います。

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