人の代表
「求道者」は、人の救済のため、”模”を示さんと戦い、人を超える存在となる道を探す…。
龐煖の存在を存在をそう語った李牧。
しかし、その姿に人を救済せんとする「愛」を感じない、という李牧の側近。
「我らの考える愛を、求道者は持ち合わせませんよ。
人の”情”を否定したのが求道者
彼らにはただ、道があるのみ
龐煖は武神への”道”があるだけです」
その「武神」龐煖と、信の戦いが始まります。
龐煖の矛一閃で、軽く吹っ飛ばされる信。
体格差、力の差は歴然です。
しかし、攻撃を食らっても食らっても、立ち上がり、龐煖に向かっていく信。
甲冑を破壊し、おそらく骨にまで到達しているであろう、龐煖の矛を受ける信。
趙兵は「これで終わった」と確信し、味方は「信…」と敗北を確信する一撃を食らっても、なお立ち上がる信。
カイネも驚き、
「李牧様…
あの男は…なぜ立ち向かっていけるのですか…
武神にならんとするほどに、圧倒的に強い龐煖様を相手に、何度も立ち上がり
何度でも向かっていく…あの男は一体…」
龐煖に対してと同様に、信に対しても「あれは何なんだ」という状況に陥っているようです。
「龐煖が人の代表ならば、彼も…
いや、彼らも人の代表です」
信と龐煖の矛の競り合いで、初めて信が力で押し始めます。
龐煖の目には、信の背後に王騎が映ります。
王騎に呼応し、再び咆哮、信に強烈な一撃を加えて倒します。
倒れた信に対し、力任せに矛の乱れ打ち。
朦朧としながら、龐煖の矛を受け続ける信。
甲冑も身体も、一層ボロボロになる信。
「私が龐煖の道を答えに導く者
そして
信はその答えを持つ者」
ボロボロになりながら、再び起き上がり、龐煖の矛を受け止める信。
「なぜだ なぜ おれに抗える
貴様らは一体 何なのだ」
龐煖の問いに応える信
「るせェ 何度も 何度も
天下の代将軍だっつってんだろーが!!」
「キングダム」
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