チズ編③
3巻表紙の真ん中がチズです。
本記事の途中に登場するキリエは、3巻表紙右側の男の子です。
【本記事には「ぼくらの」のネタバレを含みます】
最後の復讐相手、畑飼を見つけたチズ。
「一思いには殺さない」
畑飼の車を止めると、運転席から出てくる畑飼。
そして、助手席から出てきたのは……チズの姉、本田市子でした。
「どうして?お姉ちゃんが、先生の車に?」
状況が呑み込めないチズ。
それでもこれが復讐の仕上げ。
ジアースの手の先端を、畑飼に向けます。
「だめっ!!」
身を挺し、畑飼を守ろうとする市子。
コエムシに頼み、地上に転送してもらうチズ。
畑飼と市子の目の前の空間から、いきなりチズが現れます。
2人は付き合っており、それは昨年の7月から、と。
まだ、チズが中学に入る前、小学生のころからの付き合い…。
2人が話している隙に、逃げようとする畑飼。
「先生、動かないで!!
逃げると、殺すよ」
そして、チズは市子に重大な告白を…。
「先生の子供が、
私のお腹の中にいる」
畑飼はひどい人間だと、畑飼を置いて逃げてほしいと姉・市子に頼むチズ。
ここからの対応が、市子は一味違いました。
チズちゃんに何があったかわからない。
でも、そのつらいチズちゃんを私は受け止められる。
辛い思いをしているなら私に分けて。
先生と別れることを望むならそうしてもいい。
でも、人を殺す、なんてことだけは言っちゃダメ。
自分がどんな目に遭って、どんな辛い思いをしたか。
目の前にいる畑飼を殺すために、無関係な人間を犠牲にした。
そんな気持ちを分かってくれないなら…。
「わたしのジャマをするなら…お姉ちゃんも、こ…殺す」
わかった。
いいよ。
じゃあ、私を殺して。
そのチズちゃんごと、受け止めてあげるから。
「お疲れシーモア、する?」
高橋一生さんのCMでおなじみの「コミックシーモア」です。
こういう姉だから、大好きなんでしょうね。
そんな大好きな姉を、殺すなんてできない……。
泣きながらコエムシに、
「戻して!!戻してっ!!
殺せないよぅ…
ここまできて……
どうしてだよぅ…」
完全に畑飼への復讐は断念。
チズの姉、強かったです。
「本田さんすまない。
敵が来る」
申し訳なさそうな関さん。
畑飼への復讐という目的を達成できず、気力を失ったチズ。
戦うことができません。
「チズっ!!」
キリエの呼びかけにも応じず。
一方的に敵の攻撃を受けます。
テレビCMでもおなじみ、電子書籍レンタルサイト「Renta!」でも、「ぼくらの」が読めます!
マチがチズに駆け寄ります。
「あんたっ、これだけのことをしておいて戦わない気っ!?
戦えよっ!!
でないと今までの…みんな、ムダになっちゃうんだよ?
みんなが守ろうとした人たちを、守りなさいよ。」
相手のレーザーがジアースに当たって逸れ、姉のいる方向に。
急いで姉の無事を確認するチズ。
「お姉ちゃんのためなら、戦える」
いつものチズらしくなく、ヒステリックに叫びながら、姉のために戦うチズ。
「わたしは、
いつも、
いつも、
かんじんなところで、
邪魔されて!!
自分の子供を殺すんだ!!
もう邪魔させないから!!」
一方的に相手ロボットを叩きのめすジアース。
急所を探し出すことなく、一撃で破壊し、勝利します。
戦いを終えたチズに残された時間は、あとわずかです。
それは、お腹の子も同じ…。
畑飼を殺すために買い、カコを殺した飛び出しナイフ。
キリエに託します。
それから、ジアースの顔の光に注意してて、と。
自分の分と、もしかすると子供の分が消えるかも、ということでしょう。
自分が死んだら、すぐにジアースの隙間に移してほしいとコエムシに頼み…。
チズ、死亡。
まもなくジアースの顔のスリットから、一つの光が消えます。
そして10分後、もう一つ光が消えます。
おそらくチズの子供の分。
ジアースパイロットは9人。
そのうち契約していないカナちゃんを除いて8人。
ジアースの顔の光は……7つ。
「誰かひとり、契約してないヤツがいる?」
畑飼への復讐を達成してほしかったような、そうでないような…。
複雑な気持ちです。
チズの姉・市子。
チズにとっては最大の誤算であり、最強の敵であり、最愛の人だったんでしょうね…。
そして新たに分かった事実。
契約してないのは…誰?
「BOOK WALKER」はKADOKAWA直営の電子書籍ストアです。
こちらで「ぼくらの」も読めます。
単行本の他に週刊誌や月刊誌、同人誌など幅広く扱っています!
コメント