チズ編②
3巻表紙の真ん中がチズです。
本記事の途中に登場するキリエは、3巻表紙右側の男の子です。
【本記事には「ぼくらの」のネタバレを含みます】
畑飼を殺すことを決意したチズでしたが、妊娠が発覚。
子供のために、子供を犯罪者の子にしないために、畑飼に妊娠を告げます。
「そりゃいいな。
出産ムービーが撮れる。
心配するな。
知り合いに産婦人科の医者がいる。
子供は死んでたことに、してやるから」
時は再び、現在。
カコを殺め、ジアースパイロットになったチズ。
カコと違い、チズは冷静です。
落ち着いて、自分の思うように、ジアースを操作します。
そして、敵とは反対方向に、迷うことなく歩を進めます。
チズがジアースに乗ってやるべきこと。
それはもちろん、畑飼を殺すことでした。
そして、ジアースに乗る前は無理だと思っていた、自分を犯した男たちも殺すこと。
そのためにチズは、自分の住む街に向かって歩を進めるのです。
ジアースと契約したとき、畑飼と男たちへの復讐が達成されたと思っていました。
しかしそれは、自分の命と引き換えのものだと、コダマの死の後に知ります。
それでも……。
「わたしと子供と、いっしょに、死んで。先生。」
ナカマがラブホテルにいる小田さんを見つけた時もそうでしたが、
ジアースの能力で、特定個人を見つけることができるようです。
もちろん男たちも、畑飼も。
チズの行動の意味が分からない、ジアースメンバーと田中さん、関さん。
「本田さん、いったい何を…」
早速一人目を見つけたチズ。
「1人目」
躊躇いなく、レーザーを発射します。
ワクの時は山を一つ消し去ったレーザーです。
1人目どころか、数十、数百単位で犠牲者が出ているでしょう。
「本田さん!?」
驚く田中さん。
「チズっ!!」
チズを止めようとするキリエ。
周りの言葉を全く意に介さず、
「2人目」
どうやら警察署長のようです。
警察署ごと、レーザーで吹っ飛ばします。
警察署長までゲス行為に絡んでたんですね…。
個人的には、こいつは殺されていいかも、なんて思ってしまいます。
3人目も殺し、4人目を見つけたところで、田中さんが止めに入ります。
しかし…自分とお腹の子は死ぬ。
だったら、死んでほしい人間を殺してもいいでしょ?
この国は法治国家、そんなこと許されないという田中さんに対しても、
だったらそれが完全に適用された世界を作ってください。
でも、私にそれを待つ時間はありません。
取り付く島もないチズ。
その後も田中さんの説得は続きます。
仮に復讐が許されるとしても、無関係な人間を巻き込むのはやめなさい、と。
じゃあなぜ、私は、お腹の子は死ぬのか。
ずっとそのことを考えて至った結論。
「個人の死に対した意味は、ないんだと。」
大局的に見ればそうかもしれませんが、残される人にとっては違う。
まして因果もなく、ただの巻き添えであれば復讐心だって抱く。
「それでも、その人は死なない。
何か別の人、別の物で充足する。
やっていけるんです」
「わかってなんて言いません。
好きに、させてください」
「お疲れシーモア、する?」
高橋一生さんのCMでおなじみの「コミックシーモア」です。
4人目、5人目を殺し、畑飼以外で残る男は1人。
6人目の男は、家族と共に避難の最中。
ジアースのコックピットには、6人目の男が3~4歳くらいの娘を抱きかかえ、
奥さんと一緒に逃げながら、迫ってくるジアースを見て、怯える様子が映し出されます。
とっさに止めようとする田中さん。
しかし……チズは最後までブレません。
即座にレーザーを照射し、6人目の男ごと、一帯を吹き飛ばします。
あまりの惨状に、コックピットは静まり返ります。
チズの目的は、最後にして最大の標的である畑飼を残すのみとなりました。
「先生はすぐに殺さないよ」
ジアースの能力で、畑飼を探すチズ。
車で移動している模様、女性と一緒に。
畑飼の車の後部を、ジアースの手の先端の尖った部分で串刺しにし、
動けなくします。
ほどなく、運転席から飛び出す畑飼。
そして助手席から出てきたのは……。
チズの最愛の姉、市子でした。
妊娠を告げた際の畑飼のリアクション、本当ゲスもいいとこですね。
殺されて当然、というのは言い過ぎなんでしょうか…。
チズを弄んだ男たちも同罪です。
しかし……畑飼と一緒にいたのはチズの姉……。
チズは姉もろとも畑飼を殺すのでしょうか…。
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