カコ編①
3巻表紙の左側がカコです。
本記事の途中に登場するチズは、3巻表紙真ん中の女の子です。
【本記事には「ぼくらの」のネタバレを含みます】
次のパイロットに選ばれたのはカコ。
コダマの死後、コエムシから真実(ジアースの戦いで負ければ地球消失、
勝っても一戦戦ったパイロットは死亡)が語られて以降、
全く落ち着きがなく、常にテンパってます。
正直これが「等身大」だと思いますけどね…。
中一で、死ぬ前提の強制イベントとか。
ダイチやナカマと違い、カコは部屋に閉じこもり、毛布をかぶってガタガタ震えています。
雨戸も締め切り、部屋には暴れた跡。
怯えながら死刑執行を待つカコのもとに、コエムシが現れます。
戦闘開始と思い、
「イヤだ~~!!
オレは乗らね~~!!」
と泣き叫ぶカコ。
まだ「その時」ではないが、もうすぐだと告げるコエムシ。
「そういえば最近、本田と切江の奴が仲いいぜ
よく電話してんぜ。え?」
本田(千鶴)=チズのことで、カコは自然学校で出会ったチズに、
好意を抱いていました。
「死ぬ前にやることやっておかないと、後悔すんぜ~」
煽る煽る……。
この辺がキュウベエとは違うところですね。
人の心理を読んだうえで、それを弄ぶ。
インキュベーターは特にそういうことしませんからね。
どっちが良いかと言われると微妙ですが…。
カコを煽った後、薄暗いところで「誰か」と話すコエムシ。
「誰か」は声も姿も現しませんが…。
「やりすぎ?オレ様が?
オレ様はやつらが鼻水垂らして泣き叫ぶ様が見てーんだよ。
さっきのは傑作だったぜ。
精神がまともなのは加古と古茂田くらいだからよー。あと徃住か。
ほかのやつらは頭の螺子が飛んでやがる」
「誰か」に対してジアースメンバーの話をするコエムシ。
「てめーこそとっとと地球へ戻れ。
てめーの役目は済んだだろ?
あ?お目付け役?
すみませんね、こんなオレ様で。
なんだ?深情けか?」
いったい誰と話しているのか……。
コエムシに焚きつけられたカコ、さっそくチズの家を訪ねます。
コエムシの思った通りに動いている感じです。
一人で自宅にいたチズ、カコを自室に通します。
と……チズを押し倒そうとするカコ。
「やることやっとかないと後悔すんぜー」
コエムシに言われたまんまを実行しようとするカコ。
単純ですね。
「やめてよ!!冗談!!」
まったく止める気配のないカコ。
チズが取り出したのは……飛び出しナイフ。
刃先をカコの首元付近に。
「なんだ…できねーだろ?」
「そう思うのなら、続けてみれば?」
やっとカコが止まります。
止まったものの、相変わらず荒れるカコ。
どうせ死ぬんだし、減るもんじゃねーだろ。
みんなおかしい、平気そうな顔して。
「みんな、あんたみたいに生き方が単純じゃないのよ」
うわ……痛いなこれは。
この年の男の子なんてみんな単純だろうに…。
いや、私がそうだっただけかな?
「死ぬ前に経験したって悪くないだろ!?」
「だってわたしは、してるから」
だそうです。
ナカマの時の小田さんと言いチズと言い…。
女の子の方が成長早いといいますが、そういうものなんですかね。
「ま…まさか、キリエ?」
「さぁ、カコ君には関係ないことでしょ?」
こうなると完全に形勢逆転。
圧倒的、圧倒的にチズ優勢。
チズ>>>>>>>>>>>>>>カコ
「お茶飲んでいく?
それとも帰る?」
「ぶぶ漬けでもどうどす?」的な感じですね。
するとチャイムが…。
インターホンの向こうには、「国防省」の佐々見を名乗る人物が。
黒い怪獣について話がしたいと。
「本田千鶴さんと、そして加古功君とも」
完全にマークされていたようです。
というわけで、ワク・コダマ・ダイチ・ナカマときてカコです。
一番ヘタレな子です。
せめてまともに戦ってくれれば…というところですね。
「ぼくらの」全巻セット、中古ですとだいぶお求めやすい値段みたいです。
秋の夜長に、読んでみてはいかがでしょうか。
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