ナカマ編③
【本記事には「ぼくらの」のネタバレを含みます】
ユニフォームを作るためのお金を手にすることができ、お針子に精を出すナカマ。
しかしその途中……ジアースが現れました。
戦闘開始で強制的にジアースのコックピットに転送されます。
「あと1時間ほしかった…」
全員分作るには、少し時間が足りなかったようです。
「おいおい、随分やつれてんな
そんなんで大丈夫か?
寝る間を惜しんで思い出作りか?
くだらねーぜ」
コエムシが悪態をつきます。
このコエムシ、ジアースと契約させる側のマスコット(?)的な存在。
「まどマギ」の「キュウベエ」とカブりますね。
キュウベエは人間の感情を考えないだけで、ここまでの悪態はつきませんがね。
今度の相手ロボットは、だいぶ人型に近いです。
頭に相当する部分が、ほぼ胸のあたりにあるくらいで、手足もあります。
相手ロボットは戦闘開始早々一歩下がったかと思うと、そのまま停止します。
「避難を待ってくれてる?」
理由はわかりませんが、確かに街の人の避難を待っているようです。
「もしこのまま待ってくれるなら…」
相手ロボットがこのまま待っていてくれることを条件に、
コエムシに自宅に転送してもらい、残りのユニフォームを作るナカマ。
残りのメンバーはジアースコックピット内で待機。
「気づいてた?ジアースの顔」
モジが話題にしたのはジアースの顔の光について。
ジアースの顔(人間でいう顔に当たる部分)には、
スリット(切れ目や隙間)が14本あり、それぞれに1つずつ白い光が入っている。
それが今は3つ消えている…。
3つ、ワク・コダマ・ダイチの分の3つ。
パイロットの命に対応していると推測されます。
ユニフォームを作り終えたナカマ。
急いでジアースに戻ろうとすると、ちょうど美子さんが家に入ってきます。
ナカマと連絡がつかず、心配して帰ってきたようです。
そして、同じく小田さんとも連絡がつかないことを知らされます。
「私、分かるかも…」
ジアースの能力で探せるかも、と考えたナカマ。
美子さんは、場所を教えれば私たちが探しに行くから、
あなたは早く逃げなさい、と。
美子さんの制止を振り切って走り出すナカマ。
追いかける美子さんが、直前にナカマが曲がった角を曲がると…
そこにナカマの姿はありません…。
コエムシによってジアースコックピットに転送されたナカマ。
早速小田さんを探します。
すぐに居場所が分かったものの…「HOTEL」と書かれた建物。
その一角を斜めにスライス。
中には…男に跨(またが)っている小田さん。
「どこで何をしているかわからない」
美子さんの言う通りでしたね。
親が違うと子も違いますね。
中一でラブホで騎乗位で。
男と行為の真っ最中に、いきなり天井と壁が無くなり、テンパる小田さん。
「助けに来たよ」
と現れたナカマ。
何が何やら…。
「小田さん、殴るよ」
握ったこぶしを、振り上げ、振り下ろすナカマ。
「今度から掃除、ちゃんとやろう」
コエムシに頼んで、
ホテル → ジアースコックピット
ジアースコックピット → 張さんの車(小田ママが乗って、避難の途中)
裸の男女が転送されていきます。
(コエムシは他場所からコックピット、コックピットから他場所、
という形で、コックピットを経由しなければ転送できない)
無事に小田さんを見つけ出し、親元に届けたナカマ。
ついでに自宅からあるものの転送をコエムシに頼みます。
もちろん、ユニフォームです。
時間の関係でワク、コダマ、ダイチの分は後回しになり、
まだ出来ていないものの、カナちゃんの分も含めて全員分作ってあります。
早速着替える子供たち。
自然学校でもいつも通りで、周りから多少浮いていたナカマ。
アンコからは少し嫌われていたようですが、
ナカマが一生懸命作ってくれたユニフォームを着て、
「あんた嫌な奴だと思ってたけど、そうでもない感じ」
と見直されます。
本当、少し不器用なだけで、根は真っ直ぐで正直で頑張り屋で、
本当いい子ですからね、ナカマ。
この後戦闘を、そして死を迎えるナカマに対し、
「ダイチ君たちの分は私たちが縫うよ」
と約束するマキ。
そして…せっかくのユニフォームを着ない2人。
ウシロとカコ。
ウシロは…性格的に頼んでも着ないでしょうね。
カコはジアースに乗って戦った後のことを知ってから、ずっと怯えていますから。
「こんなの死に装束じゃねーか!
オレは着ねー!オレは着ねーーー!!」
興奮するカコに、
「わたし、だって!!
死にたく、ない!!
死にたくない!!
死にたいわけないじゃない!!」
でも、どうしようもないから…と。
アンコの胸で泣き始めるナカマ。
カコもナカマも少し落ち着いたのか、戦闘態勢に入ります。
カコはバツの悪そうな顔をしながら、
それでもナカマの作ったユニフォームを着ようとはしません。
ジアースを動かすと、相手ロボットも動きだします。
やはり、避難を待ってくれていたようです。
いつも握ったこぶしを、振り上げることができなかったナカマ。
ついさっき、小田さんにそのこぶしを振り上げ、振り下ろしたナカマ。
「振り上げたこぶし
自分に自信があれば
自分で責任をとれるのなら
それを使っても構わない」
まさに美子さんのことですね。
「臆病だったのは私だ。
表面的にいい子でいようとしただけだった」
相手ロボットに対し、殴りかかるジアース。
「今度はきっとうまくやれるよ
お母さんみたいに」
ジアースの強烈なこぶしが、相手ロボットにヒットします……。
ナカマの戦闘が終わり、再開された学校の校庭。
ひとり、掃き掃除をする小田さん。
小田さんの取り巻き2人が現れます。
「わたしたちも、やろうか?」
絆、というと私は(ひねくれているので)安っぽく感じてしまうんですが、
ナカマ(仲間)との絆、友達との絆、そして何より母親との絆を大事にし、
大切なものを残して戦ったナカマ。
改めて涙が出そうです……。
「ぼくらの」全巻セット、中古ですとだいぶお求めやすい値段みたいです。
秋の夜長に、読んでみてはいかがでしょうか。
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