ダイチ編①
【本記事には「ぼくらの」のネタバレを含みます】
朝早くから新聞配達に精を出すダイチ。
父親が失踪し、母親は…本編中説明はないのですが、
ダイチの家に女性の「遺影」らしきものが鴨居の上に飾られているので、
おそらく亡くなったのではないかと。
ここは私の推測です。
中一にして一家を支えるダイチ。
新聞配達を終えて新聞屋に戻ると、弟妹の分含めて4枚、
遊園地のチケットをもらいます。
自然学校に行くために新聞配達を休ませてもらっていたダイチ。
受け取れませんと断ると、
「おめーのためじゃなく妹さんらのためだよ」
「ありがとうございますっ!!」
「最初からそー言え」
ダイチが真面目で堅く、子供らしい可愛さがないからなのか、
周りの大人は気を遣ってくれるようですね。
私もそんな大人でありたい…。
家に帰ると弟妹が待っています。
小学校高学年くらいの長女・双葉、同じく低学年くらいの次男・三太、
幼稚園くらいの次女・四詩。
4人そろってラジオ体操へ。
ダイチ一家の仲の良さ、ダイチの真面目さが現れています。
しかし、妹の双葉は兄の異変に気付いている様子。
心配事?内緒にしないで、と詰め寄るも、
「なんでもない。本当だ。」
言えるわけないです。
子供だけの生活。
それを支える自分が、次のロボットの戦闘で死ぬなんて。
前回の戦闘の後、コエムシから説明されました。
戦闘が始まって48時間経過して決着がつかない場合、この地球は「ポン」。
子供たちが負けても「ポン」。
つまり子供たちのとるべき選択肢は、
勝ってこの地球を守って死ぬ or 負けてこの地球を失って死ぬ
の2択だと。
ラジオ体操から戻って朝食後、弟妹に遊園地のチケットを見せるダイチ。
今日はおじさんの手伝い(失踪した父の弟。ダイチ一家は叔父の
世話になっており、住んでる家も叔父の持ち物の借家。
休みの日は叔父の稼業・造園業を手伝っている)があるから、明日行こう、と。
「そんなに慌てなくていいよ」
という双葉。
しかし…ダイチに残された時間は、あまり長くはないでしょう。
その日の夜、叔父の家に夕飯に招かれるダイチ。
もちろん弟妹も一緒に。
どうやら、ダイチの自然学校は叔父が強制的に行かせたようです。
「あーでもしないと、おめー夏休み中ずっと働くとか言いかねないからなー」
ここにもいい大人が…。
その間は叔父夫婦の家に、弟妹が世話になっていたようです。
楽しい団らん。
こんな時間があとどれくらい、残されているのか。
せめて、明日までは。
深夜3時前、眠れずに起き上がるダイチ。
吐き気を催し、台所へ。
頭では納得したつもりでも、体は正直です。
戦いへの、死ぬことへの、家族と別れることへの恐怖が、ダイチを襲います。
台所から外に目をやると、ロボットと思われる影が…。
どうして今日なのか…。
本当、どうして今日なんだろう…って感じです。
せめてもう1日…。
せめて遊園地に…。
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