「死役所」第14巻掲載予定
和夢達の乗る車にはねられて亡くなり、
死役所に来た「牧田 園枝(まきた そのえ)」さん。
和夢、展慕、華音の3人に
「え…誰…?」
と聞かれますが、牧田さんにしてみれば、
「あなた達こそ誰よ」
と言う感じですね。
ここで第67条「無自覚①」のラストに合流する、って感じです。
「無自覚①」は和夢、華音、展慕、そして華音の弟・兎之たち、加害者側の話。
第68条「無自覚②」の前半が、被害者である牧田園枝さんのお話しですね。
亡くなったときのまま、右手にはコンビニの袋。
中には妊娠中の娘・百合のために買ったアイスが。
あの子、お風呂上りにアイス食べるの好きだから。
早く帰りたいのよ。
自身が亡くなったことを理解できていない牧田さんに、
シ村さんがいつものように、淡々と説明します。
コンビニ帰りに、そこにいる若者の乗る車にひかれ、亡くなったことを。
突然のことで驚いたでしょう。
お辛いですよねぇ。
いつものように、感情こもってませんね。
まぁ、いつも通り平常運転のシ村さんです。
わたし早く帰りたいんです、今日は暖かいから早く帰らないとアイスが溶け…
自分が死んだことを理解し、号泣する牧田さん。
加害者である和夢、華音、展慕の3人は、牧田さんに一言の謝罪もなく、
申請書を持ってそそくさと立ち去ります。
途中、金子さん(冤罪で無期懲役になり、同じく冤罪で死刑になった
シ村さんの過去話を聞く、成仏手続き前のおじさん。過去話は休憩中)に
会い、「やべ~よ!俺ら人殺しちゃった!」と。
俺らってなんだよ、殺したのお前だろ
こういうのは連帯責任だろ
兎之はどうしたんだよ
そういえばアイツシートベルトしてた
あたしもしてたし!
オレに言うなよ!
ズルい!ズルい!
ムカつく!
どうしようもないですね。
身勝手と言うかなんというか…。
悪いこと(煽り運転)をした挙句に、何の罪もない人を巻き添えに事故を起こし、
反省どころか罪を擦り付け合い、生き残った仲間に恨み節。
救えませんね……。
場面は変わり、現世。
事故を起こした車で、唯一生き残った兎之が、警察に事情を聞かれています。
実の姉に、生き残ったことを「ズルい」言われる弟ですね。
これまでの描写で、煽り運転には全く加担していなそうな兎之でしたが…
ドライブレコーダーにはしっかり残っていたのです。
煽り運転のきっかけになった兎之の一言、
「ぴたーっと車、くっつけてやりましょうよ」
という発言が。
その後も「和夢さん、ハイビームハイビーム!」
と和夢を焚き付けた兎之。
やんちゃなお姉ちゃんの下、大学を目指すよくできた弟と思ってましたが、
他の3人と同罪でしたね、この子。
亡くなった牧田さんは勤続30年のベテラン助産師であり、お産の介助だけでなく
沢山の親子をケアし、相談に乗り、命を育んできた方でした。
娘・百合の子供、自分の初孫を、自分の手で取り上げる、と張り切っていた牧田さん。
警察からそういう話を聞かされても、
「そんなこと言われても…」
自覚も無ければ責任感も、自分の過ちを認める器もない、
ただの馬鹿ガキでしたね、兎之くん。
再び死役所。
和夢、華音、展慕のやり取りを呆れながら聞いた後に、
シ村さんに話しかけられた金子さん。
「世の中死んだほうがええ馬鹿だっておるよなぁ」
ニコニコしながら
「どんな屑でも誰かにとって必要な存在であるかもしれませんし」
相変わらずなシ村さん。
あまり表情を変えませんが、金子さん
「今屑って言ったなぁ…まぁええか」
ええんかい。
「他人の可能性を決める権利なんて誰にもありませんよ」
「それなら自分の可能性だって
ワイは再審の可能性信じて頑張っとったけど…
お前さんはどうなんじゃ?」
「私は……
選んだのかもしれません
この道を」
シ村さんの子、美幸が出血して倒れて…。
「美幸…美幸!」
呼びかけるシ村さんの回想……。
金子さんが「精神的に疲れた」から取った、シ村さんの過去話中の小休止、
そろそろ再開でしょうか。
美幸ちゃんはなぜ死んだ(殺された)のか、真犯人は、奥さんの幸子さんは…。
次号、少しでも明かされることを期待dせう。
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