呼吸のほとんど切れかかった羌瘣を、槍で突こうとする徐肖。
完全に後ろを取られた羌瘣ですが……間一髪空中で身体を切り返し、逆に徐肖を討つ羌瘣。
地に倒れ、血を吐きながらも再び立ち上がり、斬りかかる羌瘣。
羌瘣の働きを無駄にするなとばかりに、信をはじめ飛信隊も奮闘します。
先程まで飛信隊を包囲し、壊滅まであと一歩という所まで追い込んでいた趙峩龍。
一転、趙峩龍の精鋭兵が次々やられ、飛信隊が包囲を抜ければ、自分の身が危うい状態。
側近の説得を受け、撤退する趙峩龍。
羌瘣の孤軍奮闘により、包囲を返り討ちにした飛信隊。
羌瘣はボロボロになって気を失っているものの、命に別状はなし。
田有が身を挺して羌瘣を庇っていました。
趙峩龍に逃げられたことに気付いた飛信隊。
「逃げ」と「隠れ」の専門家である、元桓騎軍の那貴一家が索敵に向かいます。
深手を負った信が手当てを受けようとしたとき、崇原歩兵団から伝令が。
信隊長に来てほしい、と。
松左のために、崇原が信を呼んだのでした。
息も絶え絶えな松左。
いつも飄々としていた、飛信隊結成時からの古参。
新入りの干斗を、自分の命と引き換えに救った松左。
頭を打ち付けながら、土下座を続ける干斗。
その干斗に、自分の槍を託す松左。
同じく飛信隊結成時からの付き合いの崇原。
崇原の腕の中で、ゆっくりと、消えかかる松左の命の灯。
そこに……駆けつける信。
跳ね起き、信に駆け寄る松左。
そして……信の腕の中で、その命の幕を閉じる、飛信隊副歩兵長 松左。
「飄々」という言葉がピッタリな松左。
熱くなり過ぎず、冷静に行動できる松左。
自ら「助けられない」と言ったはずの干斗達を自分の命と引き換えに助け、次の世代に隊を託し、死んでいきました。
正直ウルウルでした。
本当長いこと隊を支えてましたからね。
尾倒の時とはまた違う寂しさでしたね……。
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