王騎より先に咸陽を出発し、歩兵軍に追いついた信は、前回魏軍と戦った際の仲間と再会し、早速100人の部隊を編成します。
大将はもちろん信。
そして副将が2名。
昌文君と信の連絡係だったはずなのに、無国籍地帯平定に付き合わされた渕さん。
そして羌瘣です。
羌瘣は象姉の仇討ちのため、魏に行っていましたが、仇である現蚩尤が趙に移ったということで、趙に行くべく、今回の戦に参加することになりました。
無事に部隊編成が終わり、馬陽を目指す秦軍。
途中、先に襲撃され、陥落した城「馬央(ばおう)」の話が兵たちに伝わってきます。
住民は一人残らず殺され、周辺の集落も漏れなく襲撃された。
年寄りも女も、赤ん坊だろうが妊婦だろうが、すべて殺され血の川が流れた。
などと言った蹂躙話が耳に入ってきます。
数日後には、そういう奴らと殺し合いをすることになる…。
今回の軍は準備期間もなく、「戦えるものは全員」という強制徴収であったため、初陣の者も多く、心の準備ができていないものが多くいました。
目的地が近づくにつれ、脱走兵が出始め、数日後には千人を超える脱走兵が出ました。
当然軍の士気は下がり、信が檄を飛ばすも、まったく響きません。
「このままの状態で戦に入るのはまずい」
そんな中、遅れて出発した王騎将軍率いる騎馬隊が、歩兵軍に追いつきます。
「六大将軍・王騎」の通過を、歩兵たちは固唾を飲んで見守ります。
王騎が一言。
「全軍 前進」
歩兵たちの士気が一気に上がります。
「六将・王騎」という存在の凄さなんでしょうね。
ネットはおろか新聞もない時代。
秦の大将軍・王騎の活躍は、人づてに伝えられ、秦の英雄として崇められる存在に…そんな大将軍が、目の前で自分たちを鼓舞する。
凄いことなんでしょうね、きっと。
士気の上がった秦軍の前に、目的地である城、「馬陽」が姿を現しました。
コメント