「死役所」第14巻掲載予定
【本記事には「死役所」第66条のネタバレを含んでおります】
ホウタが家に帰ると、息子がベビーベッドで泣いています。
しかし、奥さんの姿は見えず。
息子をあやしながら、奥さんを探していると、救急車の音が聞こえます。
ベランダに出るホウタ。
小さな子ってサイレンカー好きですからね。救急車とか消防車とか。
「救急車どこ行くんかな~」
近くで停まるサイレン。
下をのぞくと……。
真下に、女性がうつ伏せで倒れていました……。
死役所。
頭が包帯でぐるぐる巻きになった女性に、シ村さんが声をかけます。
「今日はどのようにして亡くなられましたか?」
今日は、って…。
病院行くと「今日はどうされました?」とか聞かれるのと同じ感じで…。
まぁ、いつもそういう風に聞いてますけどね、シ村さん。
マンションから飛び降り自殺を図った女性は、自殺課に案内されます。
「海宝 菜苗(かいほう ななえ)」さん、36歳。
ホウタの奥さんです。
自殺の理由は「毎日しんどくて、とにかく死にたかった」
「産後うつ」
でした。
現世では、ホウタと息子が奥さんの葬儀の準備をしています。
ツイッターに書き込む文章を打ち始めるホウタ。
妻が自殺したこと。奥さんが十分頑張っていることを伝えたくてテレビで話した言葉のせいで、炎上したこと。その言葉が世間を不快にさせたのなら申し訳ない、と。
そこから感情が爆発します。
その発言が誰かに迷惑をかけたか?
自分の正義を振りかざし、人を煽り、プライベートを晒し、それで満足か?
感情を爆発させた言葉を打ち込んだ後、それを削除するホウタ。
打ったことで感情が少し昇華されたのか、或いは更なる炎上を避けたのか…。
そんな中、相方ノノコのつぶやきを見つけるホウタ。
「こういう時、庇うと逆効果なんやろな。でもいいわ!ホウタ、これからも一緒に頑張ろうな!!」
更なる炎上を恐れてリプライを読むホウタ。
「同じ女性としてガッカリ」「もう1人で頑張った方が良い」
などのリプがある中、
「色々言われて大変だろうけど頑張って」「ちょっと騒ぎ過ぎ。オレは応援するぞ」
というリプ。
息子を抱きしめ、泣きながら
「世の中アホばっかりやねんから…」
叩かれまくった挙句、奥さんに先立たれ、ボロボロのホウタは、「味方の言葉」に救われたでしょうか…。少しでも、救われてほしいです。
「産後うつ」かぁ…子を持つ男として、耳の痛い話ではありますね。
そこまで協力してあげられていたかな。
過去を振り返って、反省するところは多分にありますね。
そしてホウタの言葉にもあった「自分の正義を振りかざす」
相対していない人への言葉は、思慮や配慮に欠けやすいですからね。
大勢と同じ方を向いていれば、勢いに乗って強い言葉も発せますから。
わたしも注意しなければならないところです。
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