次の準決勝の相手は「プラウダ高校」。
昨年、黒森峰にいたみほが、副隊長として決勝戦で戦い、負けた相手。
つまり、去年の優勝校です。
身長123㎝の隊長、通称「地吹雪のカチューシャ」と、身長172㎝の副隊長、通称「ブリザードのノンナ」が率いる、ロシア風のチームです。
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プラウダの隊長と副隊長。肩車されているのがカチューシャで、しているのがノンナですね。
一回戦、二回戦と勝ち上がってきた大洗女子ですが、次の相手は去年の優勝校。
さすがに相手が悪いか…「胸を借りるつもりで」「負けても来年が」と言う声の中、生徒会の桃が「負けたらダメなんだ!!」と大きな声。
静まり返る皆。
一呼吸おいて、生徒会長・角谷杏が「勝たなきゃダメなんだよね」。
いつも元気な会長が、トーンダウンした声で…。
いつもと違う様子に、落ち着かないながらも、練習を開始する面々。
角谷は、「西住ちゃん。大事な話があるから、後で生徒会室に来て」
「大事な話」を聞こうとするみほ。
しかし、生徒会の三人は違う話ばかりで本題に入りません。
一年の頃から生徒会に入っている三人の昔話を聞き、あんこう鍋をごちそうになり、帰るみほ。
「大事な話って何だったんだろう…?」
その頃、戦車道西住流家元宅では、戦車道全国大会準決勝に進出した大洗女子学園の首相が、自分の娘だと知ったみほの母が、みほの姉・まほを問い詰めます。
大洗で戦車道を続けていたことを知っていたのか、と。
自身は西住流の「勝つための戦車道」を貫くが、みほはそういう娘ではない、とみほを庇(かば)おうとしますが、母は次の試合、自分も見に行く、と。
「勘当を言い渡すために」
雪の降り積もる会場で、プラウダ高校との準決勝が始まります。
ロシア風の学校、プラウダ高校にとって有利な状況。
相手の出方を見て、慎重に行く作戦を立てていたみほですが、チームメイトは一回戦・二回戦を勝った勢いで、序盤から一気に攻めることを勧めます。
皆がそう思うなら…と同意するみほ。
結果、これが裏目に出ることになります。
二回戦の前に見つけた「ルノーB1bis.」には風紀委員チーム(カモさんチーム)が搭乗し、二回戦から一輌増えた全6輌で戦う大洗女子。
試合開始直後、相手のT-34を2輌も撃破した大洗女子。
勢いづいて攻め続けます。
更にプラウダの1輌を撃破した大洗女子。
みほの制止も聞かず、千載一遇のチャンスとばかりに、発見したフラッグ車を追いかけます。
辿り着いた先に待っていたのは…四方を取り囲むプラウダの戦車。
序盤にわざと撃破させて調子づかせ、キルゾーンに誘い込む。プラウダの罠だったのです。
近くの教会跡の建物内に逃げ込む大洗女子。
砲撃が止み、白旗を持ったプラウダの女生徒が二人、大洗女子の元に歩いてきます。
プラウダ高校の隊長・カチューシャの伝令で来たのです。
降伏し、全員土下座すれば許してやる、降伏までに3時間の猶予を与える、と。
包囲状況を考慮し、怪我人が出る可能性を考えたみほは、降伏も止む無しと考えます。
「ここまで来れただけでも十分」
チームメイトは同意します。
そこに生徒会の桃。
「何を言っているんだ……負けたらわが校は終わりなんだぞっ!!」
生徒会長・角谷が「河嶋の言う通り。この全国大会で優勝できなければ、わが校は廃校になる」
みほを無理矢理戦車道に誘い込んだり、かき集めた戦車で全国大会に出場したのは、大洗女子学園を廃校から救うためだったのです…。
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