前夜の刺客急襲により、警護が手薄になった王宮に、楽々侵入する暗殺者たち。
その中にはもちろん、信の伍の仲間の羌瘣もいます。
王宮の回廊を進む暗殺者たちの行く手に2つの影。
信と貂でした。
昌文君と壁に、国王暗殺を企てた犯人では?と疑われていた肆氏(しし)は、自分の配下の人間では同様に疑われて王宮警護に入れないことを見越し、信に国王・政の警護を依頼していたのです。
人相悪いですが、いい奴ですね、肆氏。
暗殺種族「堅仙」の9人と対峙する信。
戦場で一回り成長した信は、そのうち7人を倒します。
残り2人となった時点で、「立て直す」という名目で引き下がる「堅仙」。
信の圧勝です。
一方羌瘣は、こちらも暗殺種族「赫力(かくりき)」に絡まれ、刺客同士で戦う羽目になります。
羌瘣1人に対し、赫力はごつい男が9人。
しかし、ほんの一瞬で8人を斬り倒した羌瘣。
残り1人…描写はありませんが、おそらくあっさり斬られたのでしょう。
羌瘣、圧倒的な強さです。
先に政の元に辿り着いた信と貂。
政と、信曰く「地味な宮女」向(こう)との4人で、王宮の外に逃げようとします。
しかし、「昌文君ですら知らない」秘密の通路が、向こう側から鍵をかけられています。
この道を知るのは国内に2人、国王・政と、丞相の呂不韋のみ。
肆氏ではなく、呂丞相が国王暗殺計画の黒幕だったのです。
行く手を阻まれた4人。
後ろからは刺客が。
羌瘣と、(羌瘣=蚩尤一族ですが、その蚩尤に200年前まで仕えていた)「朱凶」の3人、計4人が現れます。
朱凶の一人が信に斬りかかります。しかし、その朱凶をあっさり斬り捨てる信。
朱凶といえば、王弟反乱時に黒卑村で初めて信と政が会った際、漂を殺したのが朱凶の「徐完」でした。
その際は非常に苦戦しながら徐完を倒した信ですが、「段を飛ばして力をつける」信は、同じ朱凶を一閃で斬ります。
次に出てきたのは…羌瘣です。
信は問い、羌瘣は答えます。
「政を…秦王を殺しに来たのか?」
「そうだ」
「金のためか?」
「……違う」
「呂氏って奴の下で働きてぇのか?」
「違う」
「じゃあ何だ!!」
「お前には関係ない」
「………」
信の一閃をかわし、逆に一太刀入れる羌瘣。
「安心しろ 服を斬っただけだ
次は胴の上と下 切り離すぞ」
信は負けずに、羌瘣に斬りかかります。
羌瘣は剣で受けもせず、すべてをかわします。
信が戦場で見せていない、渾身の突きを放つと、かわすどころか突きを放った信の剣の上にフワリと飛び乗る羌瘣…。
2人の力の差は歴然でした。
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改めて、6巻表紙の羌瘣。可愛いが…強すぎる…。
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